結論:神経症は、認定基準で「原則として」認定の対象とならないとされています。ただし、精神病の病態を示している場合は、統合失調症または気分(感情)障害に準じて扱われ、受け取れることがあります
神経症で障害年金を受け取れるかどうかは、「神経症」という言葉や、診断名だけでは決まりません。障害認定基準の「精神の障害」には、神経症について、次の定めがあります。
「神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱う。なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属す病態であるかを考慮し判断すること。」(日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」第3 第1章 第8節 精神の障害 2 認定要領 A(5))
つまり、症状が長く続いて重く見えても、神経症は原則として対象にならないが、精神病の病態を示すものは別、という定めです。「原則として」とあるため、すべてが一律に対象外と書かれているわけではありません。「ただし」以下で、精神病の病態を示すものは、統合失調症または気分(感情)障害に準じて取り扱う、とされています。
認定基準に、神経症に当たる病名の一覧はなく、パニック障害・強迫性障害などの病名ごとの扱いは明示されていません。一方で、日本年金機構の診断書の記載要領は、国際疾病分類(ICD-10)のコードがF4の傷病名を「神経症圏」と呼んでいます。
この記事では、次の点を、出典の範囲で整理します。
- 認定基準の定め
- ICD-10のF4と、記載要領の指示
- 代表的な病名の扱い
- 精神病の病態を示す場合
受給をお約束するものではありません。
受け取れるのは、どんなときか
条件の1つめは、初診日に年金制度へ加入していたことです。初診日とは、その病気で初めて医師または歯科医師の診療を受けた日のことです(障害認定基準では「障害の原因となった傷病につき、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日」。診断名がついた日とは限りません。第1 一般的事項 3)。健康診断を受けた日は、原則として初診日になりません(平成27年9月28日 年管管発0928第6号)。
会社員や公務員として厚生年金に加入していた期間に初診日があれば、次のとおりです。
- 1級・2級:障害基礎年金に障害厚生年金が上乗せされます
- 3級:障害厚生年金だけが支給されます
国民年金の期間に初診日がある方は、障害基礎年金(1級・2級)の対象です。3級があるのは障害厚生年金だけなので、国民年金の期間に初診日がある方は、1級か2級に当たらなければ受け取れません。
初診日が20歳前で、そのときに厚生年金に加入していなかった場合は、年金制度に加入していない期間でも障害基礎年金の対象になります。この場合は保険料の納付は問われませんが、本人の所得による支給制限があります(国民年金法第36条の3)。20歳前でも、厚生年金に加入している間に初診日があれば、障害厚生年金の対象です。
60歳以上65歳未満で日本国内に住んでいる間に初診日がある方は、その時点で年金制度に加入していなくても、以前に加入していたことがあれば、障害基礎年金の対象になります(国民年金法第30条第1項第2号)。ただし、老齢基礎年金を繰上げて受け取っている方は、この特例の対象になりません(国民年金法附則第9条の2の3)。
条件の2つめは、保険料の納付の条件(納付要件。納めた期間と免除された期間をあわせて数えます)です。初診日がある月の前々月までの加入期間のうち、保険料を納めた期間と免除された期間をあわせて3分の2以上あることが原則です(初診日の前日で判定します)。令和18年3月末までに初診日があって初診日に65歳未満であれば、初診日がある月の前々月までの1年間に未納がなければよい、という特例もあります。
条件の3つめは、障害の程度です。原則として、初診日から1年6か月を過ぎた日(障害の程度を判断する基準になる日で、障害認定日といいます)に、障害等級(1級・2級、厚生年金の場合は3級まで)に当たる状態であることが必要です。
その日に等級に当たらなくても、あとから症状が重くなって当たるようになれば、そのときに請求する方法があります(障害認定日より後に、等級に当たる状態になったときの請求で、事後重症請求といいます)。ただし、老齢年金を繰上げて受け取っている方は、事後重症による障害基礎年金・障害厚生年金を請求できません(障害基礎年金は国民年金法附則第9条の2の3、障害厚生年金は厚生年金保険法附則第16条の3。日本年金機構「年金の繰上げ受給」)。
初診日や納付要件のくわしい説明は、100の質問の「初診日とは何ですか?」(Q13)と「障害年金はどんな人がもらえますか?」(Q2)をご覧ください。
認定基準の「神経症」と「人格障害」の定めの読み方
先に引用した神経症の定めは、認定基準の「精神の障害」のうち、「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害並びに気分(感情)障害」の項(A)の中に置かれています。読み方のポイントは次のとおりです。
- 「原則として、認定の対象とならない」:症状が長期間続き、一見重症に見えても、とされています。重さだけで判断しない、という書き方です
- 「ただし」以下:臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものは、統合失調症または気分(感情)障害に準じて取り扱う、とされています
- 「なお」以下:認定にあたっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属す病態であるかを考慮して判断する、とされています
- 認定基準は、「神経症」とは何かの定義も、どの病名が神経症に当たるかの一覧も書いていません
- 当センターが障害認定基準の各節を確認した範囲では、「神経症」という語が出てくるのは、この第8節の定めだけでした
- 「精神病の病態を示している」とは具体的にどのような状態かも、認定基準には書かれていません
同じ項には、人格障害の定めもあります。
「人格障害は、原則として認定の対象とならない。」(障害認定基準 第3 第1章 第8節 精神の障害 2 認定要領 A(4))
人格障害の定めには、神経症の定めのような「ただし」以下の文はありません。人格障害がICD-10のどのコードに当たるかも、認定基準には書かれていません。
また、同じ項には、複数の精神疾患が併存しているときの定めがあります。統合失調症等とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、「併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する」という定めがあります(A(2))。つまり、複数の障害を合わせて等級を決めるのではなく、症状全体を見て判断する、ということです。
ICD-10のF4と、診断書の記載要領の「神経症圏」
ICD-10は、世界保健機関(WHO)が作った病気の分類です(厚生労働省「疾病、傷害及び死因の統計分類」第5章 精神及び行動の障害)。この中で、F40からF48までが「神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害」です。区分は次のとおりです。
- F40 恐怖症性不安障害:広場恐怖(F40.0)、社会恐怖(F40.1)など
- F41 その他の不安障害:恐慌性<パニック>障害(F41.0)、全般性不安障害(F41.1)など
- F42 強迫性障害<強迫神経症>
- F43 重度ストレスへの反応及び適応障害:外傷後ストレス障害(F43.1)、適応障害(F43.2)など
- F44 解離性[転換性]障害
- F45 身体表現性障害
- F48 その他の神経症性障害
ほかの分類は、次のとおりです。
- 統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害:F20〜F29
- 気分(感情)障害:F30〜F39
- 成人の人格及び行動の障害:F60〜F69
障害年金の診断書(精神の障害用)の記載要領には、次の指示があります。
「①『障害の原因となった傷病名』欄に神経症圏(ICD-10 コードが F4)の傷病名を記入した場合であっても、『統合失調症、統合失調症型障害および妄想性障害』または『気分(感情)障害』の病態を示しているときは、その病態と ICD-10 コードを記入してください。」(日本年金機構「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」⑬備考)
ここから分かるのは、次のことです。
- 日本年金機構の記載要領は、ICD-10のコードがF4の傷病名を「神経症圏」と呼んでいます
- F4の傷病名を記入した場合でも、統合失調症等または気分(感情)障害の病態を示しているときは、医師が備考欄にその病態とICD-10のコードを記入するよう求められています
- 一方で、認定基準の「神経症」という語がF4のすべての病名を指すのか、一部なのかは、認定基準には書かれていません
ICD-10の日本語版には、F4の中に「神経症」の語を含む用語が載っています(強迫神経症、不安神経症、外傷神経症など)。ただし、これはICD-10の分類上の用語です。障害認定基準の「神経症」の範囲を定めたものではありません。
代表的な病名ごとの扱い
認定基準に、次の病名の記載はありません。いずれもICD-10ではF4に入るため、記載要領の「神経症圏(F4)」の指示の対象になる、という点までが、公開資料で確認できることです。
- 強迫性障害(強迫症):F42。ICD-10の日本語版の名称は「強迫性障害<強迫神経症>」です
- 社交不安(社会不安障害):ICD-10の日本語版では「社会恐怖(症)」が F40.1 です。診療では社交不安障害という病名が使われることがあります。診断書に書かれるICD-10のコードは、主治医が付けます
- 全般性不安障害:F41.1
- パニック障害:F41.0(広場恐怖を伴う場合は F40.0)
- PTSD(外傷後ストレス障害):F43.1
- 適応障害:F43.2
- 解離性障害:F44(解離性[転換性]障害)
- 身体表現性障害:F45(心気症を含みます)
このうち、PTSD、解離性障害、身体表現性障害が、認定基準の「神経症」の定めの扱いになるのかどうかは、認定基準にも記載要領にも明示がなく、当センターが確認した公開資料の範囲では見つかりませんでした。パニック障害、強迫性障害、社交不安、全般性不安障害、適応障害についても、病名を挙げて神経症に当たると書いた認定基準や通知は確認できていません。
認定基準・記載要領に病名ごとの明示はありませんが、記載要領がF4の傷病名を「神経症圏」と呼んでいることから、F4の病名がついている方は、神経症の定め(原則として認定の対象とならない。ただし、精神病の病態を示すものは準じて扱う)が当てはめられる可能性を考えて準備しておくのが安全です(当センターの推論です)。
精神病の病態を示す場合(「ただし」以下)と、うつ病などが重なっているとき
「ただし」以下の「精神病の病態を示している」かどうかは、診断名の欄にどの病名が書かれているかだけでなく、臨床症状から判断される、というのが認定基準の書き方です。診断書の記載要領も、F4の傷病名を書いた場合に、気分(感情)障害などの病態を示しているときは、その病態とICD-10のコードを備考欄に書くよう、医師に求めています(前の節の引用のとおりです)。
- うつ病や双極性障害などの気分(感情)障害は、認定の対象となる精神疾患です。気分(感情)障害と診断されているときは、うつ病・双極性障害の柱ページと同じ枠組みで見られます(うつ病で障害年金はもらえる?、双極性障害で障害年金はもらえる?)
- 認定の対象となる複数の精神疾患が併存しているときは、足し合わせる併合(加重)認定は行わず、諸症状を総合的に判断すると定められています(厚生労働省「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」。認定基準にも同じ趣旨の定めがあります)
- 診断書の傷病名の欄には、請求する傷病名のすべてと、それぞれのICD-10のコードを書くことになっています(記載要領)
診断名は、診察にもとづいて、主治医が医学的に判断するものです。診断書に何を書くかも、医師が判断します。年金のために診断名を変えてもらうものでも、診断書に特定の記載をお願いするものでもありません。
認定のうえで精神病の病態を示しているかどうかは、診断書などの記載をもとに、日本年金機構が判断します。ご自身の診断名や、診断書に書かれる内容について疑問があるときは、主治医にご相談ください。請求の進め方は、当センターにご相談いただけます。
等級は、症状と日常生活の状況から総合的に判断されます
精神の障害の程度について、認定基準は、「その原因、諸症状、治療及びその病状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定する」としています。等級のおおまかな考え方は、次のとおりです。
- 1級:日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度
- 2級:日常生活が著しい制限を受けるか、または日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度
- 3級:「労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとする。また、『傷病が治らないもの』にあっては、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものとする。」(障害認定基準 第2 1(3))。3級があるのは障害厚生年金だけで、初診日に厚生年金に加入していた方が対象です
厚生労働省の「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」(平成28年9月から実施)は、診断書の2つの評価を組み合わせて「障害等級の目安」を出し、それを参考にするものです。2つの評価とは、「日常生活能力の程度」(5段階)と、「日常生活能力の判定」(7つの場面の4段階の評価の平均)です。
目安は参考です。診断書のほかの記載もあわせて総合的に評価されるため、目安と異なる等級になることもあります。
このガイドラインの対象傷病は、「障害認定基準第3第1章第8節精神の障害に定める傷病」とされています(てんかんを除く)。ガイドラインの文面には、「神経症」という語も、個別の病名も出てきません。認定基準で原則として認定の対象とならないとされている神経症が、この「第8節に定める傷病」に含まれるかどうかは、ガイドライン自体には明示がありません。
診断書と申立書で気をつけること
診断書は、現在の主治医に、精神の障害用の所定の様式で作成してもらいます。診断書は、受給できるかどうかを大きく左右する書類です。診断書の費用は医療機関ごとに決められており、健康保険の対象外です。依頼する前に、料金と作成にかかる期間を確認してください。
記載要領には、次のことが書かれています。
- 日本年金機構が診断書で確認するのは、「精神疾患による病態に起因する日常生活の制限の度合い」です
- 疾患名や病歴・治療経過・病状などの内容と、日常生活能力に関する評価に、齟齬や矛盾がなく整合性があるかにも着目して確認します
- 日常生活能力の判定は、単身で生活するとしたら可能かどうかで判断します
診察のときは、日ごろの症状を具体的に主治医へ伝えておくことが大切です。たとえば、不安や恐怖の出方、避けている場面、確認やこだわりに使う時間、眠れない・食べられない、人との関わりなどです。
日常生活でできないこと、困っていること、家族から受けている援助も、メモにして持っていく方法があります。診断書に何を書くかは、医師が判断します。
病歴・就労状況等申立書は、発病から現在までの経過と、仕事や日常生活の状況を、ご本人(ご家族)が書く書類です。診断書だけでは伝わらない日常の様子を補う役割があります。診断書の内容と食い違っていないか、調子の悪いときの状態も書けているかを確かめておくことが大切です。
くわしくは、障害年金の診断書、病歴・就労状況等申立書とは、受診状況等証明書とは(初診日を証明するための、医療機関が書く書類です)と、100の質問の「初診日が分からないときはどうすればよいですか?」(Q26)をご覧ください。
働いていても、受け取れますか
働いていることだけで、対象外になるわけではありません。認定基準は、現に仕事に従事している方について、次のように定めています(第8節 A(3))。
- 労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えない
- 療養状況を考慮する
- 仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで、日常生活能力を判断する
くわしくは、100の質問の「働いていると障害年金はもらえませんか?」(Q53)と、働いていても障害年金はもらえる?をご覧ください。
当センターの事例とQ&A
当センターの事例のうち、神経症圏(F4)の病名が含まれる受給事例を3件紹介します。
3件とも、双極性障害・自閉スペクトラム症・うつ病といった、それ自体が認定の対象となる傷病が重なっている事例です。神経症圏の病名だけで決まった事例ではありません。
- 40代の男性が、双極性障害とパニック障害で、障害基礎年金2級が決まりました。20年ほど前に不眠から過呼吸や吐き気が出て、脱水症状で入院し、7年前に双極性障害と診断されました。一人では外出が難しく、家族の助けがないと生活できない状態でした。申立書には、躁状態のときは外出できてもパニックを起こすこと、うつ状態のときは全く外に出られないことを書きました(事例)。
- 20代の男性が、自閉スペクトラム症とパニック障害で、1度目の請求で不支給になりました。2年後も仕事ができず、ストレスからパニックになることが多くなったため、事後重症請求でもう一度請求し、障害基礎年金2級(年額約78万円・決定時の額)が決まりました。申立書には、日常どのようなことでパニックになり、どのくらい続くか、そのときの家族の様子、一人で通院できないこと、着替えや食事も家族に頼っていることなどを、エピソードを添えて書きました(事例)。
- 30代の女性が、うつ病と社会不安障害で、障害基礎年金2級(年額約78万円・決定時の額)が決まりました。初診は19歳のころでしたが、最初に受診した医療機関にカルテが残っておらず、初診日を特定できませんでした。障害認定日も決められなかったため、さかのぼって請求することはできず、事後重症請求になりました。2件目の医療機関の初診が20歳の誕生日月にあたり、納付要件には問題がなかった、と事例ページに書かれています(事例)。
Q&Aは、受給の結果が書かれていないご相談です。
- 不安障害と場面緘黙症の方のご相談では、今は普通に生活できているとのことで、障害年金の対象になりませんでした。症状が悪くなれば、事後重症として請求できます(Q&A)。
- 車の追突事故がきっかけで不安障害になり、運転ができず仕事につけない状態の息子さんについて、お母様からご相談がありました。認定基準では神経症は原則として認定の対象とならないこと、ただし、臨床症状から判断して精神病の病態を示していると日本年金機構が判断した場合は、統合失調症または気分(感情)障害に準じて取り扱われ、例外として受給できる可能性があることをお伝えしています。診断書に一文が書かれていれば足りるものではなく、症状や日常生活の状況をもとに判断される、ともお伝えしています(Q&A)。
- 障害認定日の病名が神経症で、その後数か月でうつ病に変更された場合について、認定基準にただし書き(精神病の病態を示しているものは、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて扱う)があることから、認められる可能性があります、とお答えしています。あわせて、診断書の記載要領が、神経症圏の傷病名を書いた場合でも、その病態を示しているときはその病態とICD-10のコードを記入するよう求めていることを紹介しています(Q&A)。
事例やQ&Aは、受給をお約束するものではありません。同じ病名でも、症状と生活の状況によって、結果は変わります。
申請の窓口と、請求の流れ
請求する窓口は、初診日の加入状況によって決まります。
- お住まいの市区町村の窓口:初診日に国民年金の第1号被保険者だった方、初診日が20歳前でそのとき厚生年金に加入していなかった方、初診日が60歳以上65歳未満で年金制度に加入していなかった方(老齢年金を繰上げて受け取っている方を除きます)。年金事務所・街角の年金相談センターでも受け付けています
- 年金事務所または街角の年金相談センター:厚生年金に加入していた方、第3号被保険者だった方
- 共済組合等:初診日に共済組合の組合員だった方
申請は、初診日と年金制度の確認、初診日の証明、診断書の依頼、申立書の作成、年金請求書の提出、という順で進みます。
年金請求書を提出してから、決定の通知と年金証書が届くまでは、3か月程度が目安です(日本年金機構「障害年金ガイド」令和8年度版)。
認定審査を複数回行う場合は、4か月が目安とされています(令和8年4月以降。日本年金機構の運営評議会資料65-07、厚生労働省年金局「障害年金における認定調書の取扱いについて」)。障害の状態を詳しく確認する必要がある場合などは、通常より時間がかかることがあります。
くわしい手順は、100の質問の「障害年金の申請の流れを教えてください」(Q17)をご覧ください。
さかのぼって受け取れることがあります
障害認定日の時点で等級に当たっていたことが認められると、障害認定日の翌月分までさかのぼって年金を受け取れることがあります。ただし、さかのぼれるのは、時効の関係で、5年分までです。
障害認定日から1年以上たってから請求するときは、診断書が2通必要です。
- 障害認定日から3か月以内の状態を書いた診断書(20歳前に初診日があり、そのとき厚生年金に加入していなかった方は、障害認定日の前後3か月以内)
- 現在の診断書
障害認定日から3か月以内の状態を書いた診断書が取れない場合や、その時点で等級に当たらなかった場合は、事後重症として請求する方法があります。
事後重症の請求は、65歳の誕生日の前々日までにする必要があります。年金は請求した月の翌月分から支給され、さかのぼっては受け取れません。老齢年金を繰上げて受け取っている方は、事後重症の請求ができません。
くわしくは、障害年金の遡及請求と、100の質問の「遡及請求(さかのぼって受給)とは何ですか?何年分までもらえますか?」(Q78)をご覧ください。
受け取れる金額の目安
障害基礎年金は定額です。令和8年度(2026年度)は、2級が年額847,300円、1級が年額1,059,125円です(昭和31年4月2日以後生まれの方の額です)。
子がいる場合は、子の人数に応じて年金額が上乗せされます(子の加算)。1人目・2人目が各243,800円、3人目以降が各81,300円です。
障害厚生年金は、厚生年金に加入していた期間や、それまでの給与の額で変わります。1級・2級では、障害基礎年金に上乗せして支給されます。3級には最低保障額(令和8年度は年額635,500円・昭和31年4月2日以後生まれの方の額)があります。
年金は、原則として偶数月に、前月までの分が支払われます(国民年金法第18条第3項)。障害年金は、所得税や住民税がかからない年金です。年金額は年度ごとに改定されるため、最新の金額は、障害年金の金額のページでご確認ください。
不支給になった場合と、受給後の更新
審査の結果、不支給になることもあります。不支給の通知が届いたときは、決定を知った日の翌日から3か月以内に、審査請求ができます(共済組合等が決定した場合は、不服申立ての窓口が異なります)。
診断書や資料をそろえ直して、あらためて請求し直す方法もあります。どちらが適しているかは、不支給の理由によって変わります。
審査請求・再審査請求は、当センターで申請した方に限って受けています。くわしくは、不支給から3か月以内にできることと、100の質問の「不支給の通知が届きました。どうすればよいですか?」(Q68)をご覧ください。
更新(診断書の再提出)がある認定を、有期認定といいます。有期認定の場合は、障害年金を受け取り始めたあとも、1〜5年ごとに、障害状態確認届(診断書)を提出して、障害の状態を確認されます。更新のない永久認定になる場合もあります(障害年金の有期認定と永久認定の違い)。
症状が改善したと判断されると、年金額が下がったり、支給が停止したりすることがあります。反対に、悪化したときは、等級を上げる請求(額改定請求)ができます。ただし原則として、年金を受け取る権利を得た日か、前回の診査を受けた日から1年を過ぎてからでないと請求できません(障害の程度が明らかに重くなった一定の場合を除きます)。
くわしくは、更新で支給停止・等級が下がったときと、額改定請求をご覧ください。
ご家族の方へ、手帳について
ご本人が、外出や手続きを進めることが難しいこともあります。ご本人の同意があれば、ご家族だけでも、当センターにご相談いただけます。ご相談の前に、ご本人にお伝えください。
精神障害者保健福祉手帳は、障害年金とは別の制度です。手帳の申請は、当センターではお受けしていません。手帳と障害年金の関係は、100の質問の「障害者手帳を持っていれば障害年金をもらえますか?」(Q7)と、精神障害者保健福祉手帳と障害年金の違いをご覧ください。
当センターに、ご相談ください
愛媛・松山障害年金相談センター(運営:社会保険労務士法人あいパートナーズ)は、四国全域の方を対象に、障害年金の申請をサポートしています。初回の相談は無料です。電話、メール、LINE、Zoomでのご相談に加えて、LINE・郵送・メールだけで申請を進めることもできます。入院中の方やご家族だけでのご相談も、ご本人の同意があれば承ります。
料金は、受給後報酬型です。受給できた場合に、受給後報酬をいただきます。受給できなかった場合は、受給後報酬はいただきません。ただし、事務手数料(2.2万円・税込)は、委託後1週間以内にお支払いいただき、結果にかかわらず返金できません。診断書の作成料は実費です。くわしくは、サポート料金のページをご覧ください。受給をお約束するものではありません。
ただし、65歳以上の方のご相談は原則としてお受けしておりません(例外があります)。生活保護を受けている方のご相談はお受けしておりません。くわしくは、65歳以上の方の障害年金:当センターでお手伝いできないこと、ご自身で確認していただきたいこと、生活保護を受けている方は障害年金をもらえる?受け取れる場合の注意点と、当センターでお手伝いできないことをご覧ください。
電話:089-907-3797(平日9:00〜18:00)。LINEとメールは、24時間受け付けています。無料受給判定で、受け取れる可能性を、1分で確認することもできます。
関連する事例・柱ページ
神経症圏(F4)の病名が含まれる受給事例です。個人が特定されないよう、内容を調整しています。
事例は、受給をお約束するものではありません。
関連する柱ページ:
制度の内容は、2026年10月時点の日本年金機構などの公開情報にもとづいています。法改正などで変わることがあります。
執筆・監修:社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表 社会保険労務士 岩本浩一






















