結論:アルコール依存症でも、障害年金を受け取れることがあります。受け取れるかは、病状と日常生活の制限の程度で判断されます
アルコール依存症で障害年金を受け取れるかどうかは、病名だけでは決まりません。障害年金は、病気によって日常生活や仕事がどのくらい制限されているかで判断されます。
大切な点が2つあります。
1つめは、障害認定基準の「精神の障害」の節に、条件つきの定めがあることです。基準には、アルコールなどの精神作用物質の使用による精神障害を扱う定めがあり、精神病性障害を示さない急性中毒と、明らかな身体依存の見られないものは、認定の対象になりません。病名がアルコール依存症であれば認定される、という書き方ではありません。
2つめは、その定めが「アルコール依存症」という病名ではなく、「精神作用物質使用による精神障害」という書き方になっていることです。このため、病名よりも、病状と日常生活の状態が、診断書にどう書かれているかが大切になります。
受け取るための条件は、大きく3つです。
- 障害の原因となった病気で、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日(初診日。診断名がついた日とは限りません)に、国民年金か厚生年金に加入していたこと。
- 初診日の前日までの保険料の納付状況が、条件を満たしていること。
- 障害の程度を判断する基準になる日(障害認定日。原則として初診日から1年6か月後)か、その後65歳になるまで(老齢基礎年金を繰上げ受給している方を除きます)に、障害の状態が等級に当たっていること。
初診日が20歳前で、そのとき厚生年金に加入していなかった場合は、加入と納付の条件は問われません。
この記事では、アルコール依存症で障害年金を考えている方と、そのご家族のために、認定の考え方、初診日、診断書、手続きの流れを順番に説明します。受け取れると約束するものではありません。
治療や断酒についての医学的な助言は、この記事ではしていません。体や心の状態が心配なときは、専門の医療機関にご相談ください。
アルコール依存症で障害年金を受け取れるのは、どんなときか
条件の1つめは、初診日に年金制度へ加入していたことです。
会社員や公務員として厚生年金に加入していた期間に初診日があれば、1級・2級では障害基礎年金に障害厚生年金が上乗せされます。3級では障害厚生年金だけが支給されます。3級があるのは、障害厚生年金だけです。
自営業や学生などで国民年金に加入していた期間に初診日があれば、障害基礎年金(1級・2級)の対象になります。
初診日が20歳前で、そのとき厚生年金に加入していなかった場合は、年金に加入していない期間でも障害基礎年金の対象になります。保険料の納付の条件も問われません。ただし、本人の所得による支給制限があります(国民年金法第36条の3)。
20歳前でも、厚生年金に加入していた間に初診日があれば、障害厚生年金の対象です。くわしくは、20歳前に初診日がある方の障害年金をご覧ください。
また、60歳以上65歳未満で日本国内に住んでいる間に初診日がある方は、その時点で年金制度に加入していなくても、以前に加入していたことがあれば、障害基礎年金の対象になります(国民年金法第30条第1項第2号。老齢基礎年金を繰上げ受給している方は対象になりません。国民年金法附則第9条の2の3)。
2つめは、保険料の納付です。初診日がある月の前々月までの加入期間のうち、保険料を納めた期間と免除された期間をあわせて3分の2以上あることが原則です(初診日の前日で判定します)。
令和18年3月末までに初診日があって初診日に65歳未満であれば、初診日がある月の前々月までの1年間に未納がなければよい、という特例もあります。
3つめは、障害の程度です。次の節で説明します。
初診日や納付の条件のくわしい説明は、100の質問の「初診日とは何ですか?」(Q13)と「障害年金はどんな人がもらえますか?」(Q2)をご覧ください。
アルコール依存症は、障害認定基準でどう扱われるのか
国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(第3 第1章 第8節「精神の障害」)は、精神の障害を6つに区分しています。「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」、「気分(感情)障害」、「症状性を含む器質性精神障害」、「てんかん」、「知的障害」、「発達障害」です。アルコール依存症という区分名はありません。
そのうえで、「症状性を含む器質性精神障害」の項(B)に、次の定めがあります。
「なお、アルコール、薬物等の精神作用物質の使用による精神及び行動の障害(以下「精神作用物質使用による精神障害」という。)についてもこの項に含める。」
つまり、アルコールの使用による精神障害は、基準の上では、この項で扱われます。なお、国際的な疾病分類(ICD-10)では、アルコールの使用による精神及び行動の障害はF10に分類されます(F10〜F19が精神作用物質使用による精神及び行動の障害です)。
同じ項の(4)には、精神作用物質使用による精神障害についての定めがあります。
「アルコール、薬物等の精神作用物質の使用により生じる精神障害について認定するものであって、精神病性障害を示さない急性中毒及び明らかな身体依存の見られないものは、認定の対象とならない。」
「精神作用物質使用による精神障害は、その原因に留意し、発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮する。」
この定めにより、精神病性障害を示さない急性中毒と、明らかな身体依存の見られないものは、認定の対象になりません。「精神病性障害」や「明らかな身体依存」が実際にどのような状態を指すかは、基準には書かれていません。診断書の内容にもとづいて、日本年金機構が個別に判断します。
基準は、精神の障害の程度を、「その原因、諸症状、治療及びその病状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定する」としています。
「症状性を含む器質性精神障害」の項には、うつ病など認定の対象となる精神疾患が重なっているときの定めもあります。複数の障害を合わせて等級を決める「併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する」というものです。アルコール依存症にうつ病などが重なっている場合に、どの症状がどう評価されるかは、診断書の内容によって個別に判断されます。
等級のおおまかな考え方は、次のとおりです。
- 1級:日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
- 2級:日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
- 3級:労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
傷病が治らないものは、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものも3級に当たります(障害認定基準 第2の1(3))。3級は障害厚生年金だけです。
この項の等級の例示(一部の例示です)には、たとえば2級として「認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が著しい制限を受けるもの」があります。
等級判定のガイドラインと、診断書で見られること
厚生労働省は、精神障害・知的障害の認定の地域差をなくすため、「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」を定めました(平成28年9月から実施)。このガイドラインは、障害認定基準の第8節に定める傷病を対象としています(てんかんは除かれています)。
ガイドラインでは、診断書の「日常生活能力の程度」と「日常生活能力の判定」の評価の平均を組み合わせて、等級の目安とします。ただし、これは「参考」です。最終的には、診断書のほかの記載内容も含めて、総合的に判定します。
目安と異なる等級になることもあり、その場合は合理的で明確な理由をもって判定する、とされています。数字だけで決まるものではありません。
ガイドラインの「総合評価の際に考慮すべき要素の例」の「その他」には、「依存症については、精神病性障害を示さない急性中毒の場合及び明らかな身体依存が見られるか否かを考慮する。」という記載があります。
また、「症状性を含む器質性精神障害」の総合評価では、「精神障害」「知的障害」「発達障害」の区分にとらわれず、各分野の考慮すべき要素のうち、該当または類似するものを考慮して評価する、とされています。
診断書(精神の障害用、様式第120号の4)には、現在の病状や病態像を書く欄があります。その中に、「乱用、依存等(薬物等名)」を選ぶ項目(「乱用」「依存」)があります。
日本年金機構の「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」には、次の注記があります。
- 薬物依存について記載したときは、使用薬物名ごとに使用時期(始期及び終期)と使用頻度(回数あるいは常用)をできるだけ詳しく書くこと。可能であれば、画像検査や血液検査などの検査所見を「臨床検査」欄に書くこと。
- 「身体所見」欄については、アルコールや薬物等の精神作用物質の乱用・依存が見られる患者の場合は、精神病性障害を示さない急性中毒かどうか、あるいは明らかな身体依存が見られるかどうかを、できるだけ詳しく書くこと。
基準の定め(B(4))と、診断書の記載の欄が対応していることが分かります。診断書に何を書くかは、医師が判断します。
診断書の「日常生活能力の判定」では、次の7つの場面を、それぞれ4段階で評価します。適切な食事、身辺の清潔保持、金銭管理と買い物、通院と服薬、他人との意思伝達及び対人関係、身辺の安全保持及び危機対応、社会性です。
判定にあたっては、単身でかつ支援がない状況で生活した場合を想定して書く、とされています。診察のときに、日ごろの状態を具体的に伝えることが大切です。
給付制限について
障害年金には、病気やけがの原因にかかわる給付制限の定めがあります。
故意に障害またはその直接の原因となった事故を生じさせた場合、障害基礎年金は支給されません(国民年金法第69条)。障害厚生年金・障害手当金も同じ趣旨の定めがあります(厚生年金保険法第73条)。
また、故意の犯罪行為もしくは重大な過失により、または正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、障害もしくはその原因となった事故を生じさせ、または障害の程度を増進させた場合は、給付の全部または一部を行わないことができるとされています(国民年金法第70条、厚生年金保険法第73条の2。厚生年金保険法は、障害の回復を妨げた場合も含めています)。
障害認定基準は、アルコールの使用による精神障害を認定の対象に含めています(前の節)。そのうえで、これらの給付制限の定めについて、当センターで確認した範囲では、依存症への当てはめを示した公表資料はありません。個別の事情を見て、日本年金機構が判断します。心配なときは、ご相談ください。
身体の合併症は、どう扱われるのか
アルコール依存症の経過の中で、肝臓などの体の病気が出ている方もいます。その場合、精神の障害の節とは別に、身体の障害として見られます。
肝疾患(肝硬変など)は、障害認定基準の第3 第1章 第13節で認定されます。第13節には、アルコール性肝硬変について次の定めがあります。
「アルコール性肝硬変については、継続して必要な治療を行っていること及び検査日より前に180日以上アルコールを摂取していないことについて、確認のできた者に限り、認定を行うものとする。」
くわしくは、肝硬変で障害年金はもらえる?をご覧ください。
当センターで確認した範囲では、膵炎を名指しした節は、基準の第1節から第19節にはありません。基準は、第1節から第17節で扱われていない疾患を第18節「その他の疾患による障害」で扱います。その障害の程度は、全身状態、栄養状態、年齢、術後の経過、予後、原疾患の性質、進行状況、具体的な日常生活状況等を考慮して、総合的に認定する、としています。
手足のしびれ・麻痺などの神経の障害は、第9節(神経系統の障害)で扱われ、肢体の機能の障害は第7節(肢体の障害)の認定要領に基づいて認定する、とされています。
どの合併症を、どの節で、どう見るかは、診断書の内容によって個別に判断されます。違う種類の障害が重なるときの扱いは、併合等認定基準(第2章)で定められています。
当センターの事例とご相談
当センターのサイトにある事例のうち、傷病名にアルコールが含まれるものは、「アルコール性肝硬変」の事例です。傷病名がアルコール依存症の事例は、サイトには載せていません。
次の2件は、アルコール性肝硬変(身体の障害、第13節)で請求した事例です。アルコール依存症(精神の障害)として請求した事例ではありません。
- 50代の男性が、アルコール性肝硬変で請求し、さかのぼって受け取るための請求(遡及請求)が認められました。脳症があり、腹水がたまると入院を繰り返す状態でした。初診から現在まで同じ病院に通院していたため、受診状況等証明書は不要でした。飲酒していないことを確認したうえで、認定日用と現在の状態の2通の診断書を、その病院に依頼しました。なお、アルコール性肝硬変には、前の節で紹介した第13節の定め(検査日より前に180日以上アルコールを摂取していないことの確認)があります。この定めは肝硬変についてのもので、第8節(精神の障害)には書かれていません。申立書には、体調の不調による仕事への影響や、家庭での生活状況を詳しく書きました。障害厚生年金2級と、遡及分の支給が決まりました(令和6年10月の決定。事例)。
- 50代の男性が、アルコール性肝硬変で請求しました。長年、高血圧で内科に通院し、「肝臓の数値が悪い」と指摘されていましたが、肝臓の病気として診察した事実はないとして、最初の内科は受診状況等証明書の作成を断りました。その後の受診の経過を確認し、新型コロナウイルスに感染したときに受診した医療機関で初診の証明を取得しました。初診日は請求する側が選べるものではなく、どの受診が初診日に当たるかは日本年金機構が判断します。障害認定日を待って、総合病院の認定日用の診断書で請求し、障害基礎年金2級が決まりました(令和7年8月の決定。事例)。
事例は、受給をお約束するものではありません。同じ病名でも、結果は一人ひとりの状況で異なります。
当センターには、無料相談会でのご相談を紹介したQ&Aもあります。いずれも、相談のようすを書いたもので、受給できたかどうかは書かれていません。
- うつ病からアルコール依存症になった方について、ご主人が相談された例があります。ご本人は来られず、ご主人だけが相談会に来られました。当センターは、うつ病は障害認定基準で認定の対象となる傷病であること、精神の診断書には日常生活の能力(適切な食事、身辺の清潔保持、金銭管理や買い物など)を書く欄があることをお伝えしました(Q&A)。
- ウェルニッケ脳症の方が、友人と相談に来られた例があります。当センターは、高次脳機能障害として精神の障害で申請する方法があること、初診日の確認が重要になることをお伝えしました(Q&A)。初診日は、障害の原因となった病気で初めて医師または歯科医師の診療を受けた日(診断名がついた日とは限りません)で、どこになるかは日本年金機構が個別に判断します。
初診日は、診断名がついた日とは限りません
障害年金の初診日は、障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日です。診断名がついた日とは限りません。
アルコール依存症の診断を受けた日が、初診日になるとは限りません。それより前に、内科や救急などで診療を受けていることがあります。この場合、最初の受診が、同じ傷病によるものかどうかが問題になります。
診断名が途中で変わった場合も同じです。前の病気やけががなかったら、あとの病気は起こらなかったであろう、と認められる関係(相当因果関係)が認められるときは、前の病気で最初に受診した日が初診日になることがあります。この判断は、日本年金機構が個別に行います。
健康診断で数値の異常を指摘された日は、原則として初診日になりません(平成27年9月28日 年管管発0928第6号)。その場合は、障害の原因となった病気で初めて医師または歯科医師の診療を受けた日が初診日になります。
初診日が20歳前で、そのとき厚生年金に加入していなかった場合は、前の節のとおり、加入と納付の条件は問われません。
初診日の証明には、初診日を証明するための、医療機関が書く書類(受診状況等証明書)を使います。医療機関によっては、記録がない、別の病気で診察していたとして、作成できないこともあります(事例16004)。くわしくは、受診状況等証明書と、100の質問の「初診日が分からないときはどうすればよいですか?」(Q26)をご覧ください。
診断書と申立書で気をつけること
診断書は、現在の主治医に、精神の障害用の所定の様式(様式第120号の4)で書いてもらいます。診断書の一番はじめの欄には、障害の原因となった傷病名と、そのICD-10コード(病名を分類する国際的な記号)を書く欄があります。
診断名は医師が判断するもので、年金のために診断名を変えてもらうことはできません。くわしくは、障害年金の診断書をご覧ください。
診察室で話している短い時間の様子と、ご自宅での実際の生活に、差があることがあります。記載要領も、日常生活能力の判定について、診察時の一時的な状態ではなく、診断書に書く状態を確認した日(現症日)以前1年程度の障害状態の変動を、症状の好転と増悪の両方を考えて判断するよう、求めています。
診察のときに、日常生活でできないこと、困っていること、家族や周囲から受けている援助を、具体的に伝えるようにします。診断書に何を書くかは、医師が判断します。
病歴・就労状況等申立書は、発病から現在までの経過と、仕事や日常生活の状況を、ご本人(ご家族)が書く書類です。診断書は医師が書き、申立書はご本人が書くため、診断書だけでは伝わらない日常の様子を補う役割があります。
診断書と矛盾する内容になっていないかが、大切なポイントです。くわしくは、病歴・就労状況等申立書をご覧ください。
働いていても、受け取れますか
働いていることだけを理由に、対象外になるわけではありません。
障害認定基準は、現に仕事に従事している方について、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、療養状況を考慮する、としています。そのうえで、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認して、日常生活能力を判断する、としています。
働いている場合の判断は、働き方や、職場で受けている援助の内容によって変わります。個別の状況によって結論は変わりますので、あきらめる前にご相談ください。くわしくは、働いていても障害年金はもらえる?をご覧ください。
受け取れる金額の目安
障害基礎年金は定額です。令和8年度(2026年度)は、2級が年額847,300円、1級が年額1,059,125円です(昭和31年4月2日以後生まれの方の額です。子がいる場合は、加算があります)。
障害厚生年金は、厚生年金に加入していた期間や、それまでの給与の額で変わります。1級・2級では、障害基礎年金に上乗せして支給されます。3級には最低保障額(令和8年度は年額635,500円・昭和31年4月2日以後生まれの方の額)があります。
障害年金は、所得税や住民税がかからない年金です。年金額は年度ごとに改定されるため、最新の金額は、障害年金の金額のページでご確認ください。
申請の流れと、結果が出るまでの期間
申請は、次の順で進みます。初診日と年金制度の確認、初診日の証明、診断書の依頼、申立書の作成、年金請求書の提出、です。
請求先は、初診日に国民年金の第1号被保険者だった方、初診日が20歳前でそのとき厚生年金に加入していなかった方、初診日が60歳以上65歳未満で、その日に日本国内に住んでいて年金制度に加入していなかった方(老齢基礎年金を繰上げ受給している方を除きます)は、市区町村の窓口です(年金事務所・街角の年金相談センターでも受け付けています)。
厚生年金に加入していた方や第3号被保険者だった方は、年金事務所または街角の年金相談センターです(初診日に共済組合の組合員だった方は、共済組合等になります)。
年金請求書を提出してから、決定の通知と年金証書が届くまでは、3か月程度が目安です(日本年金機構「障害年金ガイド」令和8年度版)。認定審査を複数回行う場合は、4か月が目安とされています(令和8年4月以降。日本年金機構の運営評議会資料65-07、厚生労働省年金局「障害年金における認定調書の取扱いについて」)。障害の状態を詳しく確認する必要がある場合などは、通常より時間がかかることがあります。
くわしい手順は、100の質問の「障害年金の申請の流れを教えてください」(Q17)をご覧ください。
さかのぼって受け取れることがあります
障害認定日の時点で等級に当たっていたことが認められると、障害認定日の翌月分までさかのぼって年金を受け取れることがあります。ただし、さかのぼれるのは、時効の関係で、5年分までです。障害認定日のころに受診していて、診断書を書いてもらえることが必要です。
障害認定日から1年以上たってから請求するときは、診断書が2通必要です。障害認定日から3か月以内の状態の診断書(20歳前に初診日があり厚生年金に未加入の場合は、障害認定日の前後3か月以内)と、現在の診断書です。
障害認定日より後に、等級に当たる状態になったときは、事後重症請求ができます。障害認定日のころの診断書が取れない場合も、事後重症請求になります。事後重症の請求は、65歳の誕生日の前々日までにする必要があります(老齢基礎年金・老齢厚生年金を繰上げ受給している方は請求できません。国民年金法附則第9条の2の3、厚生年金保険法附則第16条の3)。
事後重症の場合、年金は請求した月の翌月分から支給され、さかのぼっては受け取れません。くわしくは、遡及請求と、100の質問の「遡及請求(さかのぼって受給)とは何ですか?何年分までもらえますか?」(Q78)をご覧ください。
不支給になった場合と、受給後の更新
審査の結果、不支給になることもあります。不支給の通知が届いたときは、決定を知った日の翌日から3か月以内に、審査請求ができます(共済組合等が決定した場合は、不服申立ての窓口が異なります)。審査請求・再審査請求は、当センターで申請された方に限ってお受けしています。
診断書や資料をそろえ直して、あらためて請求し直す方法もあります。どちらが適しているかは、不支給の理由によって変わります。くわしくは、不支給から3か月以内の手続きをご覧ください。
障害年金を受け取り始めたあとも、障害の状態が変わる可能性があるとして、更新(診断書の再提出)がある認定(有期認定)とされた場合は、1〜5年ごとに障害状態確認届(診断書)を提出し、障害の状態を確認されます。更新のない認定(永久認定)の場合は、提出は求められません。くわしくは、有期認定と永久認定をご覧ください。
症状が改善したと判断されると、年金額が下がったり、支給が停止したりすることがあります。反対に、悪化したときは、等級を上げる請求(額改定請求)ができます。ただし原則として、年金を受け取る権利を得た日か、前回の診査を受けた日から1年が過ぎてからでないと請求できません。くわしくは、更新で支給停止になったときと、額改定請求をご覧ください。
障害者手帳との違い
精神障害者保健福祉手帳などの障害者手帳は、障害年金とは別の制度です。手帳の申請は、当センターでは受けていません。
ご家族の方へ
ご本人が、体調などの事情で、手続きを進める余裕がないこともあります。ご本人の同意があれば、ご家族だけでも、当センターにご相談いただけます。ご相談の前に、ご本人にお伝えください。
当センターに、ご相談ください
愛媛・松山障害年金相談センター(運営:社会保険労務士法人あいパートナーズ)は、四国全域の方を対象に、障害年金の申請をサポートしています。初回の相談は無料です。
電話、メール、LINE、Zoomでのご相談に加えて、LINE・郵送・メールだけで申請を進めることもできます。入院中の方やご家族だけでのご相談も、ご本人の同意があれば承ります。
料金は、受給後報酬型です。受給できた場合に、受給後報酬をいただきます。受給できなかった場合は、受給後報酬はいただきません。ただし、事務手数料(2.2万円・税込)は、委託後1週間以内にお支払いいただき、結果にかかわらず返金できません。診断書の作成料は実費です。くわしくは、サポート料金のページをご覧ください。受給をお約束するものではありません。
当センターでは、65歳以上の方、生活保護を受けている方のご相談は、お受けしておりません(65歳以上の方で、老齢年金を受け取っておらず条件に当てはまる場合は、お受けすることもあります)。くわしくは、65歳以上の方の障害年金と、生活保護を受けている方の障害年金をご覧ください。
電話:089-907-3797(平日9:00〜18:00)。LINEとメールは、24時間受け付けています。無料受給判定は、かんたんな入力で申し込めます。判定結果は、入力したメールアドレスにお送りします。
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執筆・監修:社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表 社会保険労務士 岩本浩一






















