結論:重症筋無力症でも、障害年金を受け取れることがあります
重症筋無力症(MG)で障害年金を受け取れることはあります。ただし、重症筋無力症と診断されたこと、または指定難病であることで決まるのではなく、筋力の低下や疲れやすさなどのために、日常生活や仕事がどのくらい制限されているかで決まります。
もう1つ、知っておいていただきたいことがあります。日本年金機構の障害認定基準には、重症筋無力症という病名は出てきません。症状が出ている部位に応じて、手足の動きは「肢体の障害」、まぶたの下がりや物が二重に見えることは「眼の障害」、飲み込みや発音は「そしゃく・嚥下機能の障害」「音声又は言語機能の障害」、息苦しさは「呼吸器疾患による障害」の基準が使われます。また、症状が1日のなかで変わる点(日内変動)をどう扱うかについても、基準には定めが見当たりません。だからこそ、診断書と申立書で、実際の状態を具体的に伝えることが大切になります。
この記事は、重症筋無力症で障害年金を考えている方と、そのご家族のために、基準の考え方、診断書の選び方、初診日の注意点、請求の流れを説明します。
重症筋無力症とは(難病情報センターの説明)
難病情報センターは、重症筋無力症を、末梢神経と筋肉の接ぎ目(神経筋接合部)で、筋肉側の受容体が自己抗体によって壊される自己免疫疾患と説明しています。全身の筋力低下と易疲労性(疲れやすさ)が出て、とくにまぶたが下がる(眼瞼下垂)、物が二重に見える(複視)といった眼の症状が出やすいことが特徴です。眼の症状だけの場合を眼筋型、全身の症状があるものを全身型と呼びます。飲み込みや発語に障害が出る場合、四肢の筋力低下が強い場合もあり、重症化すると呼吸の筋肉が麻痺して呼吸困難になることがあります。症状が悪化して呼吸の筋肉が麻痺し、呼吸ができなくなる状態を、クリーゼと呼びます。
同じ説明のなかで、経過には幅があることも書かれています。約半数の患者さんは、発症後も日常生活や仕事に支障のない生活を送ることができる一方、治療によってもあまり改善のない患者さんが10〜20%ほどいるとされています。同じ病名でも、障害年金の対象になるほど重い方と、そうでない方がいるのは、このためです。
重症筋無力症で障害年金を受け取れるのは、どんなときか
条件の1つめは、初診日に年金制度へ加入していたことです。会社員や公務員として厚生年金に加入していた期間に初診日があれば、1級・2級では障害基礎年金に障害厚生年金が上乗せされ、3級では障害厚生年金だけが支給されます。国民年金の期間に初診日がある方は、障害基礎年金(1級・2級)の対象になります。また、60歳以上65歳未満で日本国内に住んでいる間に初診日がある方は、その時点で年金制度に加入していなくても、以前に加入していたことがあれば、障害基礎年金の対象になります(国民年金法第30条第1項第2号)。ただし、老齢基礎年金を繰上げ受給している方は、この対象から除かれます(国民年金法附則第9条の2の3)。なお、初診日が20歳になる前で、そのとき厚生年金に加入していなかった場合は、20歳前の傷病による障害基礎年金の対象になり、保険料の納付要件は問われません(ご本人の所得による支給の制限があります)。20歳前でも、就職して厚生年金に加入していた期間に初診日があれば、障害厚生年金の対象になります。重症筋無力症は、子どものうちに発症する方もいます(難病情報センター)。
2つめは、保険料の納付です。初診日がある月の前々月までの加入期間のうち、保険料を納めた期間と免除された期間をあわせて3分の2以上あることが原則です(初診日の前日で判定します)。令和18年3月末までに初診日があって初診日に65歳未満であれば、初診日がある月の前々月までの1年間に未納がなければよい、という特例もあります。
3つめは、障害の程度です。次の節で説明します。
初診日や納付要件のくわしい説明は、100の質問の「初診日とは何ですか?」(Q13)と「障害年金はどんな人がもらえますか?」(Q2)をご覧ください。
障害の程度は、どの基準で、どう見られるのか
障害認定基準は、重症筋無力症を名指ししていません。基準に明示されていない障害は、その障害によって生じる障害の程度を医学的検査結果などに基づいて判断し、最も近い認定基準の程度に相当するものを準用して認定する、とされています(障害認定基準「障害認定に当たっての基本的事項」)。そのため、症状が出ている部位ごとに、次の基準が使われます。
手足の動き(四肢の筋力低下、疲れやすさ):神経系統の障害(第9節)は、肢体の障害の認定を、肢体の障害(第7節)の認定要領に基づいて行うと定めています。肢体の障害が上肢と下肢などの広範囲にわたる場合(例として、脳血管障害、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー等が挙がっています)は、「肢体の機能の障害」としてまとめて認定されます。その程度は、関節可動域、筋力、巧緻性(手先の器用さ)、速さ、耐久性を考慮して、日常生活における動作の状態から総合的に判断されます。耐久性が、考慮する項目に入っています。等級の例として、基準は、1級に「四肢の機能に相当程度の障害を残すもの」、2級に「四肢に機能障害を残すもの」「一上肢及び一下肢の機能に相当程度の障害を残すもの」、3級に「一上肢及び一下肢に機能障害を残すもの」などを示しています。「機能障害を残すもの」は、日常生活における動作の一部が「一人で全くできない」か、ほとんどが「一人でできてもやや不自由」な場合、とされています。なお、例示に重症筋無力症は挙がっておらず、等級は、お一人おひとりの状態で判断されます。
眼(まぶたの下がり、物が二重に見える):眼の障害(第1節)の1級〜3級の例は、視力と視野で示されています。まぶたの運動障害(「眼瞼痙攣等で常時両眼のまぶたに著しい運動障害を残すことで作業等が続けられない程度のもの」)と眼球の運動障害(「麻痺性斜視で複視が強固のため片眼に眼帯をしないと生活ができないため、労働が制限される程度のもの」)は、障害手当金の程度の例として挙がっています。ただし基準は、傷病が治らないもの(症状が固定していないもの)は、障害手当金に当たる程度の状態でも3級に該当する、としています(障害認定基準「障害の程度」)。3級は厚生年金だけの等級なので、初診日が国民年金の期間にある方は、2級以上に当たることが必要です。重症筋無力症のまぶたの下がりや複視が、これらの例にどう当てはめられるかは、基準には書かれていません。眼の症状が中心の方は、ご相談ください。
飲み込み(嚥下):そしゃく・嚥下機能の障害(第5節)は、摂取できる食物の内容と摂取方法で判断されます。2級は「そしゃくの機能を欠くもの」(流動食以外は摂取できない、経口で食物を摂取することが極めて困難など)、3級は「そしゃくの機能に相当程度の障害を残すもの」(ゾンデ栄養の併用が必要、または全粥又は軟菜以外は摂取できない程度)です。
発音・話すこと:音声又は言語機能の障害(第6節)は、構音障害(発音に関わる機能の障害)を含みます。「日常会話が誰とも成立しない」程度は2級、「互いに内容を推論したり、たずねたり、見当をつけることなどで部分的に成り立つ」程度は3級の例です。構音障害とそしゃく・嚥下の障害が併存するときは、併合認定の取扱いとされています。
呼吸:呼吸器疾患による障害(第10節)の「呼吸不全」の説明では、慢性呼吸不全を生じる疾患として「神経・筋疾患」が挙がっています。呼吸不全の程度は、動脈血ガス分析値(動脈血の酸素分圧と二酸化炭素分圧)と予測肺活量1秒率の検査成績、および一般状態区分表(日常生活での介助の程度)を組み合わせて、総合的に判断されます。
等級のおおまかな考え方は、1級は日常生活の用を弁ずることができない程度、2級は日常生活が著しい制限を受けるか、日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度、3級は労働が著しい制限を受けるか、労働に著しい制限を加えることを必要とする程度です。2級は、必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度、とも説明されています。
症状が複数の部位に出ているときの組み合わせ方は、個別に判断が分かれます。ご相談ください。
等級の決まり方は、100の質問の「障害年金の等級(1級・2級・3級)はどう決まりますか?」(Q4)をご覧ください。
症状が日によって、1日のなかで変わる場合
重症筋無力症は、運動を繰り返すと筋力が落ちる(易疲労性)、夕方に症状が強くなる(日内変動)ことが特徴とされています(厚生労働省「指定難病 11 重症筋無力症」の概要)。そのため、診察の時間帯と普段の生活とで、状態が違って見えることがあります。ところが、障害認定基準には、1日のなかの変動(日内変動)や日による変動をどう扱うかを定めた文章は見当たりません(神経系統・肢体・眼・そしゃく嚥下・言語・呼吸器の各節と、基本的事項を確認しました)。クリーゼ(呼吸ができなくなる状態)の扱いについても、記載はありません。なお、基本的事項には、治っていない傷病について、認定の時期からおおむね1年以内に状態の変動が明らかに予測されるときは、その予測される状態を考えに入れて認定する、という定めがあります。
基準が定めているのは、障害の程度の認定は、診断書とエックス線フィルム等の添付資料によって行う、という点です。診断書は、診察をした日(現症日)の状態を書くものです。肢体の診断書には、日常生活活動能力だけでなく、労働能力も記入する欄があり、日常生活の動作は補助用具を使わない状態で判断するとされています。ですから、診察の日に体調がよい状態だと、普段の生活の様子より軽く書かれてしまうおそれがあります。
そこで、主治医には、診察室での様子だけでなく、次のことを具体的に伝えておくことが大切です。
- 症状が重いときの状態(例:夕方に、まぶたが下がって物が見えにくい/飲み込みにくい/力が入らず歩けない)
- 1日のなかや、日による変動の幅と、その頻度
- 疲れたあとに、どのくらい動けなくなるか、回復までにかかる時間
- 家族や周囲の介助が必要な場面
- 入院や、救急受診、呼吸の補助が必要になった経験
病歴・就労状況等申立書(申立書のページ)にも、場面ごとに具体的に書きます。ただし、実際より重く書くことはできません。重いときも軽いときも、ありのままに伝えることが原則です。
当センターの事例とQ&A
当センターの事例(重症筋無力症)です。
- 40代の男性(松山市)は、難病指定の重症筋無力症で、初診日の特定が難しい状態でした。ご相談の日は、車を運転して来られ、杖をついて歩き、とても快活に話されました。一見すると重病のようには見えなかったため、症状が強く出るときの状態を、診断書と申立書でどう伝えるかが課題でした。申立書には、症状が悪化したときの具体的な様子(呼吸が苦しく、食事も困難、外出が困難で買い物も車椅子を押してもらわなければならない、など)を記入しました。診断書の「日常生活における動作の障害の程度」は2級か3級か微妙な内容でしたが、障害厚生年金2級(令和元年12月の決定。年額約130万円は当時の額)が決まりました。申請から決定まで、約1か月でした(事例)。
重症筋無力症は、夕方などに症状が強くなることが特徴の病気なので、症状が強いときの状態も、ふだんの生活の一部です。診察室で見える調子のよいときだけでなく、悪いときの様子を、起こる頻度や続く時間、調子のよいときとの違いとあわせて伝えることが大切です。実際より重く書くことではありません。
事例は、受給をお約束するものではありません。同じ病名でも、症状の程度と、それが診断書にどう書かれるかで、結果は変わります。
当センターのQ&A(無料相談会などの記録)には、次のものがあります。
- 7年ほど前に物が二重に見えて病院に行き、難病指定の重症筋無力症と診断された方です。目の症状が出て、今はプレドニン(ステロイドの薬)を飲んでおり、体も疲れやすくなっているとのことでした。見た目は普通に見えても、本人は体が疲れやすく、力が入らなくなる、と記録しています(Q&A)。
- 体に異常を感じて病院に行ったところ、別の病名を言われ、もっと大きい病院に行くように勧められて、そこで重症筋無力症と診断された方です。通常は動けない状態ですが、注射を打ってもらうと動けるので、面談ができました。難病でも障害年金の対象になりますが、その症状が日常生活にどのような支障を出しているかで、受給できるかどうかが決まる、と書いています(Q&A)。
重症筋無力症の方(松山市・40代)から、2020年5月に、感謝のお手紙をいただいたこともあります。「安定しない体調で、障害年金の煩雑な手続きを自分ですべて行うのはまず無理だったと思います」「更新のときもお願いしたいと思っています」と書かれていました(相談者の声)。
診断書は、症状に合わせて様式を選びます
障害年金の診断書は、障害がどこにあるかによって様式が違います。日本年金機構が用意している様式のうち、重症筋無力症で使われるものは、主に次のとおりです。
- 肢体の障害用:手足の筋力低下、歩行や日常生活の動作の制限があるとき
- 眼の障害用:まぶたの下がりや複視など、眼の症状があるとき
- 聴覚・鼻腔機能・平衡感覚・そしゃく・嚥下・言語機能の障害用:飲み込みにくさや、発音のしにくさがあるとき
- 呼吸器疾患の障害用:息苦しさ、呼吸の補助(在宅の人工呼吸など)があるとき
どの様式が必要かは、症状の出方によって変わり、2枚以上の様式が必要になることもあります。診断書を依頼する前に、年金事務所や当センターで確認してください。
筋力は、正常、やや減、半減、著減、消失のうちから選ぶ形になっており、日常生活の動作の項目は、補助用具を使わない状態で判断します。肢体の診断書は、関節の可動域や筋力を測って書く様式なので、症状の変動が伝わりにくいことがあります。症状の変動や、疲れたあとの状態は、診断書の特記事項(自由記入の欄)に書いてもらえるよう、主治医に相談してみてください。診断書については、障害年金の診断書のページと、100の質問の「診断書はどの医療機関で書いてもらえばよいですか?」(Q19)をご覧ください。
各基準のくわしい説明は、肢体の障害認定基準、眼の障害認定基準、そしゃく・嚥下・言語の障害認定基準、呼吸器疾患の障害認定基準のページにあります。
初診日は、診断名がつく前の受診日になることがあります
重症筋無力症は、最初は、まぶたが下がる、物が二重に見える、疲れやすい、といった症状で医療機関にかかり、別の病名を言われたり、検査を重ねたりして、診断がつくまでに時間がかかることがあります。
障害年金の初診日は、障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日です(障害認定基準「一般的事項」)。診断名がつく前の受診でも、のちに重症筋無力症と診断された症状での受診であれば、その受診が初診日にあたる可能性があります。どの受診が初診日になるかは、受診した理由や、その後の経過で判断されます。
当センターの事例では、初診の病院を、初めはA病院ではないかと考えて初診証明(受診状況等証明書)を依頼していましたが、現在の担当医であるE病院が「初診は当病院である」と言い切ったため、E病院を初診として診断書を依頼しました。それにより、A病院への証明書の依頼は取り消しになりました(事例)。ただし、初診日は、ご本人や医師の言い分だけで決まるものではなく、裏付けの資料にもとづいて判断されます。
初診の病院に、カルテが残っていない、病院がなくなっている、といった場合の対処は、受診状況等証明書のページをご覧ください。初診日が分からないときは、100の質問の「初診日が分からないときはどうすればよいですか?」(Q26)もご覧ください。
障害認定日(いつの状態で診断書を書いてもらうか)
障害認定日は、原則として、初診日から1年6か月が過ぎた日です。1年6か月以内に傷病が治った場合(症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)は、その日です。初診日が20歳前で、そのとき厚生年金に加入していなかった場合(20歳前の傷病による障害基礎年金)は、障害認定日が20歳になる前なら、20歳に達した日の状態で判断されます。
神経系統の障害(第9節)には、1年6か月より前でも障害認定日にできる場合が定められています。1つは、脳血管障害で機能障害を残し、初診日から6か月が過ぎた日以後に、それ以上の機能回復がほとんど望めないと認められるときです。もう1つは、現在の医学では根本的治療方法がない疾病であって、今後の回復が期待できず、初診日から6か月が過ぎた日以後に、気管切開下での人工呼吸器(レスピレーター)の使用や胃ろうなどの恒久的な措置が行われており、日常の用を弁ずることができない状態と認められるときです。重症筋無力症がこれに当たるかどうかは、基準に書かれていません。「根本的治療方法がない疾病」であること、初診日から6か月が過ぎていること、「気管切開下での」人工呼吸器や胃ろうなどの「恒久的な措置」であること(マスクで使う人工呼吸器が当たるかは文言からは読み取れません)、「今後の回復は期待できず」「日常の用を弁ずることができない状態」であることが、すべて条件です。
障害認定日に等級に当たっていなかった場合でも、その後に症状が重くなったときは、「事後重症」として請求できます。事後重症の請求は、65歳の誕生日の前々日までにする必要があり(老齢基礎年金を繰上げ受給している方は請求できません)、年金は請求した月の翌月分から支給されます。さかのぼっては受け取れません。障害認定日の状態で等級に当たるときは、障害認定日の翌月分までさかのぼって受け取れることがあります(時効の関係で5年分まで)。
くわしくは、遡及請求のページと、100の質問の「遡及請求(さかのぼって受給)とは何ですか?何年分までもらえますか?」(Q78)をご覧ください。
指定難病の医療費助成とは、別の制度です
重症筋無力症は、指定難病(番号11)です(難病情報センター)。指定難病の医療費助成は、医療費の自己負担を軽くする制度で、都道府県・指定都市に申請し、難病指定医が作成した臨床調査個人票(診断書)を提出します。助成の対象になるかどうかは、原則として、病名ごとに定められた診断基準と重症度分類によって決まります(重症度が基準に届かない場合でも、高額な医療を続ける必要があるときは対象になる仕組みがあります)。
障害年金は、年金制度にもとづく給付で、指定難病かどうかは問いません。制度の目的も、判断の基準も、申請先も違います。医療費助成を受けているからといって障害年金が認められるわけではなく、反対に、医療費助成を受けながら障害年金を受け取ることもできます。障害年金を受け取ると医療費助成が止まる、という決まりはありませんが、医療費助成の自己負担の上限額を決めるときの収入に、障害年金が含まれる場合があります。くわしくは、お住まいの都道府県の難病の窓口でご確認ください。
難病全般の考え方は、難病で障害年金はもらえる?をご覧ください。
障害者手帳(身体障害者手帳など)も、障害年金とは別の制度です。手帳の申請は、当センターでは受けておりません(障害者手帳をお持ちの方・取得をお考えの方へ)。
働いていても、受け取れますか
働いていることだけを理由に、対象外になるわけではありません。難病情報センターは、約半数の患者さんが発症後も日常生活や仕事に支障のない生活を送ることができると説明しており、治療を続けながら働いている方もいます。障害年金は、仕事をしているかどうかではなく、症状のために日常生活や仕事がどのくらい制限されているかで判断されます。診断書には、日常生活活動能力と労働能力を書く欄があるため、職場で受けている配慮(休憩、勤務時間の短縮、重い物を持たない、など)や、できなくなった作業、疲れで休んだ日数を、主治医に伝えておくことをおすすめします。
くわしくは、働いていても障害年金はもらえる?と、100の質問の「働いていると障害年金はもらえませんか?」(Q53)をご覧ください。
受け取れる金額の目安
障害基礎年金は定額です。令和8年度(2026年度)は、2級が年額847,300円、1級が年額1,059,125円です(昭和31年4月2日以後生まれの方の額です。子がいる場合は、加算があります)。障害厚生年金は、厚生年金に加入していた期間や、それまでの給与の額で変わります。1級・2級では、障害基礎年金に上乗せして支給されます。3級には最低保障額(令和8年度は年額635,500円・昭和31年4月2日以後生まれの方の額)があります。
障害年金は、所得税や住民税がかからない年金です。年金額は年度ごとに改定されるため、最新の金額は、障害年金の金額のページでご確認ください。
申請の流れと、結果が出るまでの期間
申請は、初診日と年金制度の確認、初診日の証明、診断書の依頼、申立書の作成、年金請求書の提出、という順で進みます。年金請求書を提出してから、決定の通知と年金証書が届くまでは、数か月かかります(日本年金機構の目安は、最新の障害年金ガイドでご確認ください。障害の状態を詳しく確認する必要がある場合などは、通常より時間がかかることがあります)。提出先は、障害基礎年金だけを請求する方(初診日に国民年金の第1号被保険者だった方、20歳前の傷病による障害基礎年金を請求する方(初診日が20歳前で、そのとき厚生年金に加入していなかった方)、60歳以上65歳未満で年金制度に加入していなかった方)はお住まいの市区町村の窓口、初診日に厚生年金に加入していた方と、国民年金の第3号被保険者だった方は、年金事務所または街角の年金相談センターです。初診日に公務員などで共済組合に加入していた方は、共済組合等でも手続きができます(日本年金機構「障害基礎年金を受けられるとき」「障害厚生年金を受けられるとき」)。
くわしい手順は、障害年金請求の流れと、100の質問の「障害年金の申請の流れを教えてください」(Q17)をご覧ください。
不支給になった場合と、受給後の更新
審査の結果、不支給になることもあります。不支給の通知が届いたときは、決定を知った日の翌日から3か月以内に、審査請求ができます(共済組合等が決定した場合は、不服申立ての窓口が異なります)。診断書や資料をそろえ直して、あらためて請求し直す方法もあります。くわしくは、障害年金が不支給になったときをご覧ください。
障害年金を受け取り始めたあとも、障害の状態が変わる可能性があるとして「有期認定」とされた場合は、1〜5年ごとに障害状態確認届(診断書)を提出し、障害の状態を確認されます(障害の状態が変わらないとされた「永久認定」の場合は、提出は求められません)。症状が改善したと判断されると、年金額が下がったり、支給が停止したりすることがあります。重症筋無力症は、治療によって症状が落ち着く方もいるため、更新の診断書の内容は重要です。更新については、更新で支給停止になったときをご覧ください。反対に、症状が悪化したときは、等級を上げる請求(額改定請求)ができます。ただし原則として、受給権を取得した日か、前回の診査を受けた日から1年が過ぎてからでないと請求できません。くわしくは、額改定請求のページをご覧ください。
当センターに、ご相談ください
愛媛・松山障害年金相談センター(運営:社会保険労務士法人あいパートナーズ)は、四国全域の方を対象に、障害年金の申請をサポートしています。初回の相談は無料です。電話、メール、LINE、Zoomでのご相談に加えて、LINE・郵送・メールだけで申請を進めることもできます。入院中の方やご家族だけでのご相談も、ご本人の同意があれば承ります。
料金は、受給後報酬型です。受給できた場合に、受給後報酬をいただきます。受給できなかった場合は、受給後報酬はいただきません。ただし、事務手数料(2.2万円・税込)は、委託後1週間以内にお支払いいただき、結果にかかわらず返金できません。診断書の作成料は実費です。くわしくは、サポート料金のページをご覧ください。受給をお約束するものではありません。
なお、65歳以上の方、生活保護を受けている方のご相談はお受けしておりません。くわしくは、65歳以上の方の障害年金、生活保護を受けている方は障害年金をもらえる?をご覧ください。
電話:089-907-3797(平日9:00〜18:00)。LINEとメールは、24時間受け付けています。無料受給判定で、受け取れる可能性を、1分で確認することもできます。
重症筋無力症の受給事例
重症筋無力症で障害年金を受給された方の事例を、ご紹介します。個人が特定されないよう、内容を調整しています。
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事例は、受給をお約束するものではありません。
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制度の内容は、2026年10月時点の日本年金機構などの公開情報にもとづいています。法改正などで変わることがあります。
執筆・監修:社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表 社会保険労務士 岩本浩一






















