結論:若年性認知症で、障害年金を受け取れることがあります。最初に確認したいのは、初診日が65歳になる前にあるかどうかです
若年性認知症(65歳未満で発症した認知症)で障害年金を受け取れるかどうかは、病名だけでは決まりません。障害年金は、病気によって日常生活や仕事がどのくらい制限されているかで判断されます。
大切な点は3つあります。
- 1つめは、初診日(障害の原因となった病気で、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日。診断名がついた日とは限りません)です。初診日が65歳になる前にあるかどうかは、大きな分かれ目になります。
- 2つめは、認知症が、障害認定基準の「精神の障害」のうち「症状性を含む器質性精神障害」として扱われることです(診断書の記載要領に、そう明記されています)。
- 3つめは、物忘れの程度だけでなく、日常生活で何に困り、どんな援助が必要かが、診断書と申立書でどう伝わるかです。
この記事では、若年性認知症で障害年金を考えている方と、そのご家族のために、次の点を順番に説明します。認定の考え方、初診日、65歳の線、診断書、ご家族が手続きを進める場面です。
受け取れると約束するものではありません。病気の治療や、介護・生活の工夫についての医学的な助言は、この記事ではしていません。体や心の状態が心配なときは、医療機関にご相談ください。
若年性認知症とは、障害年金でどう関係するのか
若年性認知症は、65歳未満で発症した認知症をいいます(厚生労働省「若年性認知症ハンドブック」)。
厚生労働省の事業でまとめられた「若年性認知症における治療と仕事の両立に関する手引き」(令和3年12月)では、「18歳以上~65歳未満で発症する認知症」とされています。原因になる病気には、アルツハイマー型認知症、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあります(同手引き)。
障害年金の審査では、「若年性」という呼び方より、次の3点が見られます。診断書に書かれる傷病名、初診日、そして日常生活や仕事にどのくらい制限が出ているかです。
若年性認知症は、働いている世代で起こります。そのため、初診日に厚生年金に加入していた方も、国民年金に加入していた方もいます。どちらかで、受け取れる年金や請求先が変わります。
若年性認知症で障害年金を受け取れるのは、どんなときか
条件は3つあります。
1つめは、初診日に年金制度へ加入していたことです。
- 会社員や公務員として厚生年金に加入していた期間に初診日があれば、1級・2級では障害基礎年金に障害厚生年金が上乗せされます。3級では障害厚生年金だけが支給されます。3級があるのは、障害厚生年金だけです。
- 自営業や学生などで国民年金に加入していた期間に初診日があれば、障害基礎年金(1級・2級)の対象になります。
- 会社員や公務員の配偶者として、国民年金の第3号被保険者だった期間に初診日がある場合も、障害基礎年金の対象です。
初診日に60歳以上65歳未満で日本国内に住んでいて、そのとき年金制度に加入していなくても、対象になることがあります。以前に国民年金に加入していたことがあれば、障害基礎年金の対象です(国民年金法第30条第1項第2号)。ただし、老齢基礎年金を繰上げて受け取っている方は対象になりません(国民年金法附則第9条の2の3)。
2つめは、保険料の納付の条件(納付要件。納めた期間と免除された期間をあわせて数えます)です。初診日がある月の前々月までの加入期間のうち、保険料を納めた期間と免除された期間をあわせて3分の2以上あることが原則です(初診日の前日で判定します)。
令和18年3月末までに初診日があって初診日に65歳未満であれば、初診日がある月の前々月までの1年間に未納がなければよい、という特例もあります。
3つめは、障害の程度です。
障害の程度を判断する基準になる日を、障害認定日といいます。原則として初診日から1年6か月後で、それより前に症状が固定した(これ以上よくならない状態になった)場合は、その日です。この日の時点か、その後に請求するときは請求のときに、障害の状態が等級に当たっていることが必要です。次の節以降で説明します。
初診日や納付要件のくわしい説明は、100の質問の「初診日とは何ですか?」(Q13)と「障害年金はどんな人がもらえますか?」(Q2)をご覧ください。
65歳の線:初診日と、請求できる期間
若年性認知症で特に気をつけたいのは、65歳です。2つの別の線があります。
1つめは、初診日が65歳になる前にあるかどうかです。初診日が65歳以降にある場合、障害基礎年金は、原則として対象になりません。障害基礎年金の対象は、次の方だからです(国民年金法第30条第1項・第30条の4)。
- 初診日に国民年金に加入していた方
- 以前に国民年金に加入していて、初診日に60歳以上65歳未満で日本国内に住んでいた方(老齢基礎年金を繰上げて受け取っている方を除きます)
- 初診日が20歳前で、年金に加入していなかった方
初診日に厚生年金に加入していた場合は、障害厚生年金の対象になることがあります(厚生年金保険法第47条第1項)。くわしくは、65歳以上の方の障害年金をご覧ください。
2つめは、請求できる期間です。
障害認定日の時点で障害の状態が等級に当たっていた場合は、65歳を過ぎてからでも請求できます(障害認定日による請求)。一方、障害認定日より後に、等級に当たる状態になったときの請求(事後重症請求)には、期限があります。65歳に達する日の前日(65歳の誕生日の前々日)までに、等級に当たる状態になり、かつ請求する必要があります(国民年金法第30条の2第1項、厚生年金保険法第47条の2第1項、障害認定基準 第1 6)。
日本年金機構の「障害年金ガイド」にも、請求書は65歳の誕生日の前々日までに提出する必要があると書かれています。この期限を過ぎると、事後重症による請求はできません。老齢年金を繰上げて受け取っている方は、事後重症による障害基礎年金・障害厚生年金を請求できません(障害基礎年金は国民年金法附則第9条の2の3、障害厚生年金は厚生年金保険法附則第16条の3)。
初診日が65歳の直前にある場合は、特に注意が必要です。
事後重症による請求ができるのは、条文上、障害認定日のあと「六十五歳に達する日の前日までの間」です(国民年金法第30条の2第1項、厚生年金保険法第47条の2第1項)。初診日が65歳の直前にあり、障害認定日が65歳に達する日の前日より後になる場合は、この期間がないため、障害認定日の時点で等級に当たっていることが必要になります。初診日が65歳の近くにある方は、早めに年金事務所や専門家にご確認ください。
当センターでは、65歳以上の方のご相談は原則としてお受けしておりません(例外があります)。くわしくは、このページの最後と、65歳以上の方の障害年金をご覧ください。
認知症は、障害認定基準でどう扱われるのか
国民年金・厚生年金保険 障害認定基準(第3 第1章 第8節「精神の障害」)は、精神の障害を次の6つに区分しています。「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害」、「気分(感情)障害」、「症状性を含む器質性精神障害」、「てんかん」、「知的障害」、「発達障害」です。
認定基準の本文に、「認知症」という語は出てきません。一方、日本年金機構の「障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領」は、「『症状性を含む器質性精神障害』(認知症、高次脳機能障害など)」と書いています。認知症は、障害認定基準の『症状性を含む器質性精神障害』に含まれます(日本年金機構の診断書記載要領に明記)。
基準は、「症状性を含む器質性精神障害」を次のように定めています。
「症状性を含む器質性精神障害(高次脳機能障害を含む。)とは、先天異常、頭部外傷、変性疾患、新生物、中枢神経等の器質障害を原因として生じる精神障害に、膠原病や内分泌疾患を含む全身疾患による中枢神経障害等を原因として生じる症状性の精神障害を含むものである。」
等級のおおまかな考え方について、基準(第8節)は、精神の障害全体について「精神の障害の程度は、その原因、諸症状、治療及びその病状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定するものとし、」と定めています(以下、等級ごとの程度が続きます)。
つまり、病名や検査の数値だけでなく、日常生活の状況などを合わせて判断する、ということです。
等級の目安は、次のとおりです。
- 日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものが、1級です。
- 日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものが、2級です。
- 労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものが、3級です。傷病が治らないものは、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものも3級に当たります(障害認定基準 第2の1(3))。
3級は障害厚生年金だけです。
「症状性を含む器質性精神障害」の各等級については、基準は「一部例示すると次のとおり」として、次の状態を挙げています。
- 1級:「高度の認知障害、高度の人格変化、その他の高度の精神神経症状が著明なため、常時の援助が必要なもの」
- 2級:「認知障害、人格変化、その他の精神神経症状が著明なため、日常生活が著しい制限を受けるもの」
- 3級(障害厚生年金のみ):「認知障害、人格変化は著しくないが、その他の精神神経症状があり、労働が制限を受けるもの」「認知障害のため、労働が著しい制限を受けるもの」
これはあくまで「一部例示」で、このとおりに当てはまらなければ受け取れない、という意味ではありません。認知症専用の等級の例示は、基準にはありません。
そのほか、基準には次のような定めがあります。
- 「脳の器質障害については、精神障害と神経障害を区分して考えることは、その多岐にわたる臨床症状から不能であり、原則としてそれらの諸症状を総合して、全体像から総合的に判断して認定する。」
- 「症状性を含む器質性精神障害とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、併合(加重)認定の取扱いは行わず、諸症状を総合的に判断して認定する。」
- 「症状性を含む器質性精神障害、てんかんであって、妄想、幻覚等のあるものについては、「A 統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害並びに気分(感情)障害」に準じて取り扱う。」
つまり、認知症で妄想や幻覚などがあるときは、「統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害並びに気分(感情)障害」の基準にならって扱う、ということです。
認知症に、うつ病など認定の対象となるほかの精神疾患が併存している場合は、複数の障害を合わせて等級を決める扱い(併合認定)はせず、諸症状を総合的に判断します。どの症状がどう評価されるかは、診断書の内容によって個別に判断されます。
等級判定のガイドラインと、診断書で見られること
厚生労働省は、精神障害・知的障害の認定の地域差をなくすため、「精神の障害に係る等級判定ガイドライン」を定めました(平成28年9月から実施)。このガイドラインは、障害認定基準の第8節に定める傷病が対象です(てんかんは除かれています)。「症状性を含む器質性精神障害」は第8節に含まれるため、認知症もこの対象に当たります。
ガイドラインでは、診断書の「日常生活能力の程度」の評価と、「日常生活能力の判定」の評価の平均を組み合わせて、等級の目安とします。
ただし、これは「参考」です。最終的には、診断書のほかの記載内容も含めて、審査を行う医師が総合的に判定します。目安と異なる認定結果になることもあります。
ガイドラインには、総合評価のときに考慮する要素の例をまとめた表もあります。表の内容は、このページでは紹介していません。等級は、数字だけで決まるものではありません。
診断書(精神の障害用)の「日常生活能力の判定」では、次の7つの場面を、それぞれ4段階で評価します。
- 適切な食事
- 身辺の清潔保持
- 金銭管理と買い物
- 通院と服薬
- 他人との意思伝達及び対人関係
- 身辺の安全保持及び危機対応
- 社会性
判定は、単身でかつ支援がない状況で生活した場合を想定して書く、とされています。また、記載要領は、診察のときの短い様子ではなく、診断書に書く状態を確認した日の前1年程度の変動を考えて判断するよう求めています。
診断書の「現在の病状又は状態像」には、「知能障害等」の項目に「認知症」の欄があり、軽度・中等度・重度・最重度の区分があります。ここは医師が判断して書く欄です。
記載要領は、認知症や高次脳機能障害などについて、参考になる検査を実施している場合は、検査結果の写しを別紙で添付してほしい、と医師に求めています。検査の例は、ミニメンタルステート検査や改訂版長谷川式簡易知能評価スケールなどの神経心理学検査と、画像検査です。検査を行うかどうかや、診断書に何を書くかは、医師が判断します。
当センターの事例とご相談
当センターのサイトには、傷病名が若年性アルツハイマー型認知症の事例があります。
- 40代の女性が、若年性アルツハイマー型認知症で請求しました。ご家族が当センターに相談されました。当日の出来事も覚えていないことが増え、徘徊もあって、デイサービスを利用している状況でした。初診と現在の病院が違っていたため、初診のクリニックに問い合わせたところ、カルテが残っていました。初診日を証明する資料をそろえることができました。申立書には、受診した経緯から、現在できること・できないこと(入浴、食事、着替え、歯磨きなどをどのようにしているか)まで、詳しく書きました。障害基礎年金1級(更新のない認定)が決まり、子の加算とあわせて年間約120万円です(令和5年の決定で、当時の額。事例)。
事例は、受給をお約束するものではありません。同じ病名でも、結果は一人ひとりの状況で異なります。
ご家族が当センターに手続きを任された、別の傷病の事例もあります。認知症の事例ではありません。
- 40代の女性が、脳幹出血で意識がなく寝たきりの状態になりました。ご本人に代わって、成年後見人をしているご家族から、当センターが手続きの委任を受けました(事例)。
当センターには、ご家族からの質問を紹介したQ&Aもあります。受給結果が書かれたものではありません。
- 障害年金の振込口座を家族名義にできるかという質問に、原則として本人名義の口座が必要で、成年後見制度などを利用する場合は扱いが異なる、とお答えしています(Q&A)。
初診日は、診断名がついた日とは限りません
障害年金の初診日は、診断名がついた日とは限りません。障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日です(障害認定基準 第1 3)。
若年性認知症では、次のような経過をたどることがあります。物忘れなどに気づいて、最初に、物忘れ外来、かかりつけの内科、精神科や心療内科、脳神経内科などを受診します。そのあと、別の医療機関で認知症と診断されます。
診断名が途中で変わった場合は、前の受診が同じ病気(同一の傷病)についてのものだったかどうかが問題になります。
また、先に別の病気があり、その病気が原因で認知症になった場合は、次のようになります。前の病気やけががなかったら、あとの病気は起こらなかったであろう、と認められる関係(相当因果関係)があると、前の病気の初診日が初診日になります(障害認定基準 第1 2)。たとえば、血管性認知症で、先に脳梗塞や脳出血で受診していた場合が、これに当たりえます。ただし、どちらが初診日になるかは、日本年金機構が個別に判断します。
診断名は医師が判断するもので、年金の都合で変えることはできません。
健康診断で異常を指摘された日は、原則として初診日になりません(平成27年9月28日 年管管発0928第6号)。原則として、健康診断のあとに、その傷病について初めて医師または歯科医師の診療を受けた日が、初診日になります。
初診日が65歳になる前かどうかが分かれ目になることは、前の節のとおりです。
初診の医療機関が分からない、カルテが残っていないという場合の方法は、100の質問の「初診日が分からないときはどうすればよいですか?」(Q26)をご覧ください。初診日を証明するための、医療機関が書く書類(受診状況等証明書)については、受診状況等証明書をご覧ください。
診断書と申立書で気をつけること
診断書は、現在の主治医が、精神の障害用の所定の様式(様式第120号の4)で作成します。
診断書の一番はじめの欄には、障害の原因となった傷病名と、国際的な病気の分類(ICD-10)のコードを書く欄があります。
診断書に書かれる傷病名が何かを、依頼の前に主治医に確認しておくと安心です。どの傷病名で書かれるかは医師が判断します。くわしくは、障害年金の診断書をご覧ください。
診察室で話している短い時間の様子と、ご自宅での実際の生活に、差があることがあります。診察のときは受け答えができても、日常生活では、ご家族の声かけや見守りが必要、という方もいます。
診察のときに、日ごろの状態を具体的に伝えることが大切です。日常生活でできないこと、困っていること、ご家族や介護サービスから受けている援助を、メモにして診察のときに伝える方法があります。診断書に何を書くかは、医師が判断します。
病歴・就労状況等申立書は、発病から現在までの経過と、仕事や日常生活の状況を、ご本人(ご家族)が書く書類です。
診断書は医師が書き、申立書はご本人やご家族が書きます。そのため、診断書だけでは伝わらない日常の様子を補う役割があります。診断書と矛盾する内容になっていないかが、大切なポイントです。くわしくは、病歴・就労状況等申立書をご覧ください。
手足の麻痺などの身体の症状は、肢体の障害用など別の診断書で見ることになります。あわせて提出するかどうかは、症状に応じてご相談ください。
働いていても、休職や退職をしていても
働いていることだけを理由に、対象外になるわけではありません。障害認定基準は、「症状性を含む器質性精神障害」について、日常生活能力等の判定を、次のように定めています(第8節 B(6))。
「日常生活能力等の判定に当たっては、身体的機能及び精神的機能を考慮の上、社会的な適応性の程度によって判断するよう努める。また、現に仕事に従事している者については、労働に従事していることをもって、直ちに日常生活能力が向上したものと捉えず、その療養状況を考慮するとともに、仕事の種類、内容、就労状況、仕事場で受けている援助の内容、他の従業員との意思疎通の状況等を十分確認したうえで日常生活能力を判断すること。」
診断書の記載要領も、就労している事実だけで、障害年金の支給決定が判断されることはない、と書いています。働いている場合の判断は、働き方や、職場で受けている援助の内容によって変わります。くわしくは、働いていても障害年金はもらえる?をご覧ください。
会社員の方が休職して、健康保険の傷病手当金を受けていた場合は、調整があります。同じ病気で障害厚生年金を受けられるようになったときは、傷病手当金が調整されることがあります(健康保険法第108条第3項)。日本年金機構の「障害年金ガイド」にも、同じ病気で傷病手当金を受けていた期間に、障害厚生年金をさかのぼって受け取れることになったときは、受け取った傷病手当金が調整される、と書かれています。
受け取れる金額の目安
障害基礎年金は定額です。令和8年度(2026年度)は、2級が年額847,300円、1級が年額1,059,125円です(昭和31年4月2日以後生まれの方の額です)。
子がいる場合は、子の人数に応じて年金額が上乗せされます(子の加算)。対象は、18歳になった年度の末日までの子(障害等級1級・2級の障害の状態にある子は20歳未満)です。1人目・2人目は各243,800円、3人目以降は各81,300円です。
障害厚生年金は、厚生年金に加入していた期間や、それまでの給与の額で変わります。1級・2級では、障害基礎年金に上乗せして支給されます。3級には最低保障額(令和8年度は年額635,500円・昭和31年4月2日以後生まれの方の額)があります。
障害年金は、所得税や住民税がかからない年金です。年金額は年度ごとに改定されるため、最新の金額は、障害年金の金額のページでご確認ください。
申請の流れと、結果が出るまでの期間
申請は、次の順で進みます。初診日と年金制度の確認、初診日の証明、診断書の依頼、申立書の作成、年金請求書の提出です。
申請の窓口は、初診日に加入していた制度で決まります。
- 市区町村の窓口:初診日が20歳前でそのとき厚生年金に加入していなかった方、国民年金の第1号被保険者だった方、60歳以上65歳未満で年金制度に加入していなかった方(老齢年金を繰上げて受け取っている方を除く)。年金事務所や街角の年金相談センターでも受け付けています。
- 年金事務所または街角の年金相談センター:厚生年金に加入していた方、第3号被保険者だった方。
- 共済組合等:初診日に共済組合の組合員だった方。
年金請求書を提出してから、決定の通知と年金証書が届くまでは、3か月程度が目安です(日本年金機構「障害年金ガイド」令和8年度版)。
認定審査を複数回行う場合は、4か月が目安とされています(令和8年4月以降。日本年金機構の運営評議会資料65-07、厚生労働省年金局「障害年金における認定調書の取扱いについて」)。障害の状態を詳しく確認する必要がある場合などは、通常より時間がかかることがあります。
くわしい手順は、100の質問の「障害年金の申請の流れを教えてください」(Q17)をご覧ください。
さかのぼって受け取れることがあります
障害認定日の時点で等級に当たっていたことが認められると、障害認定日の翌月分までさかのぼって年金を受け取れることがあります。ただし、さかのぼれるのは、時効の関係で、5年分までです。障害認定日のころに受診していて、そのころの状態を書いた診断書が作成できることが必要です。
障害認定日から1年以上たってから請求するときは、診断書が2通必要です。
障害認定日から3か月以内の状態の診断書(20歳前に初診日があって厚生年金に加入していなかった場合は、障害認定日の前後3か月以内)と、現在の診断書です。
障害認定日の時点で等級に当たっていなかった場合は、障害認定日より後に、等級に当たる状態になったときの請求(事後重症請求)ができます。
事後重症の請求は、65歳の誕生日の前々日までにする必要があります。年金は請求した月の翌月分から支給され、さかのぼっては受け取れません。老齢年金を繰上げて受け取っている方は、事後重症による障害基礎年金・障害厚生年金を請求できません(障害基礎年金は国民年金法附則第9条の2の3、障害厚生年金は厚生年金保険法附則第16条の3)。
くわしくは、遡及請求と、100の質問の「遡及請求(さかのぼって受給)とは何ですか?何年分までもらえますか?」(Q78)をご覧ください。
不支給になった場合と、受給後の更新
審査の結果、不支給になることもあります。
不支給の通知が届いたときは、決定を知った日の翌日から3か月以内に、審査請求ができます(共済組合等が決定した場合は、不服申立ての窓口が異なります)。診断書や資料をそろえ直して、あらためて請求し直す方法もあります。どちらが適しているかは、不支給の理由によって変わります。くわしくは、不支給から3か月以内の手続きをご覧ください。
なお、当センターでは、審査請求・再審査請求は、当センターで申請した方に限って受けています。
障害年金を受け取り始めたあとも、障害の状態が変わる可能性があるとされた場合は、更新(診断書の再提出)があります。
1〜5年ごとに障害状態確認届(診断書)を提出し、障害の状態を確認されます。障害の状態が変わらないとされた、更新のない認定もあります。くわしくは、有期認定と永久認定をご覧ください。
症状が改善したと判断されると、年金額が下がったり、支給が停止したりすることがあります。反対に、悪化したときは、等級を上げる請求(額改定請求)ができます。ただし原則として、年金を受け取る権利を取得した日か、前回の診査を受けた日から1年が過ぎてからでないと請求できません。
3級の障害厚生年金だけを受けている方(過去に2級以上になったことがない方)は、65歳の誕生日の前々日までに請求する必要があります。くわしくは、更新で支給停止になったときと、額改定請求をご覧ください。
ご家族の方へ:ご本人が手続きを進めにくいとき
認知症では、ご本人が書類を整えたり、署名したりすることが難しくなることがあります。ご家族が相談や手続きを進める場面では、次の点にご注意ください。
- ご本人に代わって年金事務所で相談するときは、本人確認書類のほか、代理人であることが分かる書類が求められます。委任状のほか、成年後見人の場合は、登記事項証明書または裁判所の審判書の写しと確定証明書です(保佐人・補助人は、財産管理に関する代理権が付与されていることが必要です)。委任状が作成できない場合の扱いも、機構が案内しています(日本年金機構「窓口での年金相談のご案内」)。
- 障害年金の請求書を、成年後見人やご家族が提出するときに必要な書類や、署名の扱いは、ご本人の状態や、成年後見制度を利用しているかどうかで変わります。提出する前に、年金事務所に確認することが大切です。
- 障害年金の振込先の口座は、本人名義が原則です。成年後見制度を利用している場合の受取口座の扱いは、年金事務所にご確認ください。
当センターでも、ご本人の同意があれば、ご家族だけでご相談いただけます。
障害者手帳との違い
精神障害者保健福祉手帳などの障害者手帳は、障害年金とは別の制度です。手帳の申請は、当センターでは受けていません。
当センターに、ご相談ください
愛媛・松山障害年金相談センター(運営:社会保険労務士法人あいパートナーズ)は、四国全域の方を対象に、障害年金の申請をサポートしています。
初回の相談は無料です。電話、メール、LINE、Zoomでのご相談に加えて、LINE・郵送・メールだけで申請を進めることもできます。入院中の方やご家族だけでのご相談も、ご本人の同意があれば承ります。
料金は、受給後報酬型です。受給できた場合に、受給後報酬をいただきます。受給できなかった場合は、受給後報酬はいただきません。
ただし、事務手数料(2.2万円・税込)は、委託後1週間以内にお支払いいただき、結果にかかわらず返金できません。診断書の作成料は実費です。くわしくは、サポート料金のページをご覧ください。受給をお約束するものではありません。
当センターでは、65歳以上の方のご相談は原則としてお受けしておりません(例外があります)。生活保護を受けている方のご相談はお受けしておりません。くわしくは、65歳以上の方の障害年金と、生活保護を受けている方の障害年金をご覧ください。
電話:089-907-3797(平日9:00〜18:00)。LINEとメールは、24時間受け付けています。無料受給判定で、受け取れる可能性を、1分で確認することもできます。
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事例は、受給をお約束するものではありません。
制度の内容は、2026年10月時点の日本年金機構などの公開情報にもとづいています。法改正などで変わることがあります。
執筆・監修:社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表 社会保険労務士 岩本浩一






















