手指切断後の障害等級と障害者手帳、障害年金の申請方法

手の指を失う、または機能が失われることで、障害等級の認定や障害者手帳、障害年金の受給が可能になります。指の障害は日常生活に大きな影響を与えるため、制度を正しく活用して適切な支援を受けることが重要です。この記事では、手の指の障害がどのように障害等級に該当し、それによって受けられる支援や手続きのポイントについて解説します。

1級の基準:両手の指が全く使えない場合

手の指の障害で1級に該当するケースは、非常に重度の機能障害を伴う場合です。具体的には、両手のすべての指を欠損しているか、もしくは指があってもまったく使えない状態に該当します。

「すべての指を欠損している」とは、両手の指が基部から切断されている場合を指しますが、欠損していなくても、指が機能しない状態も認定されます。例えば、麻痺や硬直により指を動かすことが全くできない場合がこれに該当します。

認定を受けるためには、医師の診断書が必要です。特に、診断書には「指が完全に動かない」「日常生活において一切使用できない」といった具体的な状況を明記してもらうことが重要です。医師の記載が不十分な場合、1級として認定されないことがあるため、十分な診断を受けることが不可欠です。

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2級の基準:片手の全指や主要な指が使えない場合

手指の障害で2級に該当するのは、片手のすべての指が使えなくなった場合や、両手の親指と人差し指、または中指が欠損しているケースです。これは、1級に比べてやや軽度ですが、日常生活や仕事において依然として大きな支障が出る障害です。

具体的な該当例としては、以下のようなケースがあります。

  • 片手のすべての指を失った場合
  • 両手の親指と人差し指、または中指が欠損した場合
  • 片手の指があるものの、麻痺や関節硬直で全く動かない場合

特に、つまむ動作ができなくなると、日常生活に著しい制限が生じるため、診断書には「物をつかむ、つまむことが不可能」という状態を正確に記載してもらうことが重要です。

3級の基準:部分的な指の欠損や機能障害

33級に該当する障害は、部分的な指の欠損や機能障害が認められる場合です。たとえば、片手の親指や人差し指を含む3本以上の指を失った場合、または指が残っているものの、関節の可動域が大きく制限されている場合が該当します。

「失ったもの」とは、指の第二関節(近位指節間関節)以上で切断された場合を指しますが、関節の可動域が通常の半分以下になった場合でも「用を廃したもの」として認定されます。医師の診断書には、指の可動域がどれほど制限されているか、具体的に記載してもらうことが必要です。これは、申請が通るかどうかに大きく影響します。

障害手当金の対象となる指の障害

障害手当金は一時的な支援として支給され、指の障害によっても支給対象となるケースがあります。例えば、次のような状況で手当金を請求することが可能です。

  • 親指の機能が全く使えなくなった場合
  • 人差し指を失った場合
  • 片手の3本以上の指が使えない場合

障害手当金は障害年金とは異なり、一度だけの支給となりますが、特に事故などで指を失った場合、治療が完了した時点で請求が可能です。診断書には、指の機能障害がどの程度であるかを具体的に記載してもらうことが求められます。

障害年金の請求タイミングと認定日

障害年金の請求における原則は、初診日から1年6ヶ月経過した時点での認定ですが、指の切断など明確な障害が生じた場合には、その切断日が認定日として適用されます。これにより、切断した日からすぐに障害年金を請求できるため、1年6ヶ月を待つ必要がありません。

事故などで指を切断した場合、治癒後すぐに年金請求ができ、過去にさかのぼって年金を受け取ることも可能です。ただし、糖尿病など長期の病気による結果として指を失った場合には、初診日から1年6ヶ月後の認定となり、請求はその日以降に可能となります。この点を理解しておくことが大切です。

まとめ

手の指の障害は、その影響の大きさに応じて1級から3級までの障害等級が設定され、障害年金や障害手当金が支給されます。特に、医師の診断書に正確な情報を記載してもらうことが、適切な支援を受けるためのカギとなります。

手指の障害で障害年金や障害者手帳を検討している方は、専門的なアドバイスを受けることが大切です。愛媛・松山障害年金相談センターでは、障害年金に関する無料相談を実施していますので、手続きや必要な書類についての疑問がある場合、ぜひお問い合わせください。経験豊富な専門家が、スムーズな申請をサポートします。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
65歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

>>障害年金の基礎知識について

>>障害年金の受給額について

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

障害年金に該当しているかどうか簡単に診断できるページがありますのでもし障害年金をもらえるかもと思った方は是非診断してみてください。

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目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症 など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴 など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症 など

その他

悪性新生物(ガン)、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病(強皮症、パーキンソン症候群)、その他難病など

いろいろな傷病を併発している場合など、実に様々な症状があります。
自分で判断できない場合は、専門家にご相談ください。

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ご自身で障害年金を申請する場合は多くのハードルがあります。

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