後縦靭帯骨化症の症状と原因、障害年金の手続きガイド

後縦靭帯骨化症(OPLL)は、脊椎の後縦靭帯が骨化して硬くなる疾患で、特に日本人に多く見られる病気です。初期には無症状で気づかれにくい一方、進行すると手足のしびれや歩行困難など、日常生活に支障をきたすことがあります。

本記事では、この病気の原因や特徴的な症状を解説し、さらに障害年金の受給条件や手続きのポイントについて詳しく説明します。適切なサポートを受けながら、生活の質を向上させるための情報をご提供します。

後縦靭帯骨化症の原因とは?

後縦靭帯骨化症の明確な原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関係していると考えられています。

遺伝的要因

後縦靭帯骨化症は、家族内で発症するケースが多いため、遺伝的な要因が関与している可能性が指摘されています。

加齢

年齢が進むにつれて骨化のリスクが高まります。特に40代以降での発症が一般的です。

生活習慣

肥満や糖尿病などの代謝性疾患もリスク因子とされています。

その他の疾患

甲状腺ホルモン異常などの内分泌系の問題が影響を与えることもあります。

症状と日常生活への影響

後縦靭帯骨化症の症状は進行性で、骨化の進行具合や影響を受ける部位によって異なります。

初期症状

初期段階では症状がほとんどなく、健康診断の画像検査などで偶然発見されることがあります。
進行すると骨化した靭帯が脊髄を圧迫することで、次のような症状が現れます。

  • 首や肩のこり、痛み
  • 手足のしびれや力の入りにくさ
  • 歩行の困難やバランス感覚の低下
重度の場合

日常生活に支障をきたすレベルでの運動障害や、排尿・排便のコントロールが難しくなることもあります。

障害年金を受け取るための条件とポイント

後縦靭帯骨化症が進行し、日常生活や仕事に大きな影響を及ぼす場合、障害年金の申請を検討する価値があります。以下は主な条件とポイントです。

障害年金の対象になる基準

障害年金は、病気やけがによる障害が仕事や生活に重大な影響を与える場合に支給されます。後縦靭帯骨化症の場合、次のような状態が対象となる可能性があります。

  • 歩行が難しい
  • 手足の感覚が大きく低下し、日常生活に支援が必要
  • 排泄機能に障害がある

等級について

障害年金は1級、2級、3級と分かれており、症状の重さに応じて等級が決まります。たとえば、歩行が全くできない状態であれば1級、日常生活に介助が必要な場合は2級が検討されます。

診断書の重要性

障害年金を申請する際には、医師による診断書が不可欠です。診断書には症状の詳細や日常生活への影響、治療の経過が記載されている必要があります。

障害認定日

障害年金を受けるには、障害認定日(病気が発症して一定期間経過した後の状態が認定基準を満たす日)を明確にする必要があります。この日付を証明する資料も重要です。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

スムーズな申請を行うために

障害年金の申請には多くの書類や手続きが必要です。専門家のサポートを受けることで、申請がスムーズに進みやすくなります。社会保険労務士や障害年金に特化した相談機関に依頼するのも一つの方法です。

まとめ

後縦靭帯骨化症は早期発見が難しい病気ですが、症状が進行すると生活に大きな支障をきたします。障害年金は、この病気と向き合いながら生活の安定を図るための大切な支援制度です。正確な情報を基に適切に手続きを進め、生活の質を向上させる方法を検討しましょう。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
65歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

>>障害年金の基礎知識について

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対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

障害年金に該当しているかどうか簡単に診断できるページがありますのでもし障害年金をもらえるかもと思った方は是非診断してみてください。

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目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症 など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴 など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症 など

その他

悪性新生物(ガン)、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病(強皮症、パーキンソン症候群)、その他難病など

いろいろな傷病を併発している場合など、実に様々な症状があります。
自分で判断できない場合は、専門家にご相談ください。

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