糖尿病性網膜症の原因・症状と障害年金の受給ポイントを徹底解説

糖尿病性網膜症は、糖尿病が引き起こす目の合併症の中でも、特に深刻な病気です。日本の中途失明原因の上位を占めており、生活の質を著しく低下させる可能性があります。しかし、病気について正しく理解し、早期に適切な対策を講じれば、そのリスクを大きく減らすことができます。

この記事では、糖尿病性網膜症のメカニズム、進行段階ごとの症状、効果的な予防法や治療法、そして万が一に備える公的支援制度について、詳しく解説します。

糖尿病性網膜症の発生メカニズム:なぜ目が悪くなるのか

この病気の根本原因は、高血糖による網膜の血管障害です。網膜は、カメラのフィルムにあたる重要な組織で、光を感じるために非常に多くの毛細血管が張り巡らされています。糖尿病によって血糖値が高い状態が長く続くと、これらの血管に以下のような変化が起こります。

血管の脆弱化とコブの形成:高血糖は血管の壁を傷つけ、もろくします。その結果、小さな出血や、血管の一部が膨らんでコブ状になる「毛細血管瘤」ができます。

血管の閉塞(詰まり)

血管の内壁が厚くなり、血液の流れが悪くなって詰まってしまいます。

網膜の酸素不足(虚血)

血管が詰まると、網膜の組織に十分な酸素や栄養が行き渡らなくなり、酸素不足に陥ります。

新生血管の発生

体は酸素不足を補おうとして、新しい血管「新生血管」を作ります。しかし、この血管は非常に脆く、少しの刺激で簡単に破れてしまいます。

これらのプロセスが連鎖的に起こり、出血やむくみ(黄斑浮腫)を引き起こし、最終的に視力低下を招きます。一般的に、糖尿病と診断されてから5年から10年ほどで発症しやすくなると言われています。

進行段階ごとのサインと症状

糖尿病性網膜症は、進行度合いによって3つの段階に分けられます。初期にはほとんど自覚症状がないため、定期的な眼科検診が非常に重要です。

単純網膜症(初期)

状態

網膜に小さな出血や毛細血管瘤が見られる段階です。

自覚症状

ほとんどありません。この段階では、視力は正常に保たれていることが一般的です。

重要性

この段階で発見し、適切な血糖コントロールを行えば、病気の進行を食い止め、視力障害を防ぐことが可能です。

増殖前網膜症(中期)

状態

血管の閉塞が進み、網膜が虚血状態になります。網膜の中心部である「黄斑」にむくみが生じると、視力が急激に低下します。

自覚症状

ものが歪んで見える、視界がかすむ、ぼやけるといった症状が現れ始めることがあります。

増殖網膜症(進行期)

状態

新生血管が発生し、硝子体(眼球内の透明なゲル状の物質)に伸びていきます。

自覚症状

新生血管が破れると硝子体出血が起こり、突然の視力低下や、目の前に墨を流したような黒い影が見えることがあります。また、新生血管の周りにできる「増殖膜」が網膜を引っ張り、網膜剥離を引き起こす危険性もあります。

治療と予防:視力を守るための行動

糖尿病性網膜症の治療は、進行段階によって異なります。

初期〜中期

最も重要なのは血糖コントロールです。医師の指示に従い、食事療法、運動療法、薬物療法を継続することが、病気の進行を遅らせる上で不可欠です。また、網膜のむくみや血管新生を抑える薬の注射(抗VEGF抗体療法)や、レーザー治療(レーザー光凝固術)が行われることもあります。

進行期

硝子体出血や網膜剥離に至った場合は、硝子体手術が必要になります。この手術では、出血した硝子体を取り除いたり、剥がれた網膜を元の位置に戻したりします。

予防は、治療以上に重要です。糖尿病と診断されたら、自覚症状がなくても年に一度は眼科で精密検査を受けましょう。これにより、初期の段階で病気を発見し、適切な対応をとることが可能になります。

視力障害と障害年金:生活を守るための備え

もし糖尿病性網膜症により視力が著しく低下し、日常生活や仕事に大きな支障が出た場合、国が提供する障害年金制度を利用できます。障害年金は、視力や視野の程度によって等級が認定されます。

障害年金の認定基準(最新)

1級

視力の良い方の眼の視力が0.03以下、または両眼の視野が著しく狭い場合。

2級

視力の良い方の眼の視力が0.07以下、または両眼の視野が一部失われている場合。

3級

視力の良い方の眼の視力が0.1以下。

視野の欠損も評価の対象となり、視力と視野のどちらか重い方の基準で等級が認定されます。

申請時の注意点

初診日

眼科ではなく、糖尿病で初めて医師の診察を受けた日が「初診日」となることが一般的です。

診断書

主治医に障害年金用の診断書を作成してもらう必要があります。

併合認定

糖尿病性腎症や神経障害など、他の合併症がある場合は、それらを総合的に評価してもらう「併合認定」によって、より高い等級で認定される可能性があります。

まとめ:今すぐできる行動

糖尿病性網膜症は、静かに進行する怖い病気です。しかし、定期的な眼科検診と血糖コントロールを徹底すれば、進行を防ぎ、視力を守ることは十分に可能です。万が一視力に支障が出た場合は、障害年金制度が生活を支えてくれます。まずは、かかりつけ医や眼科医に相談し、ご自身の目の状態を正しく把握することから始めましょう。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
65歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

>>障害年金の基礎知識について

>>障害年金の受給額について

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

障害年金に該当しているかどうか簡単に診断できるページがありますのでもし障害年金をもらえるかもと思った方は是非診断してみてください。

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目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症 など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴 など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症 など

その他

悪性新生物(ガン)、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病(強皮症、パーキンソン症候群)、その他難病など

いろいろな傷病を併発している場合など、実に様々な症状があります。
自分で判断できない場合は、専門家にご相談ください。

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