ドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質の乱れは、うつ病や統合失調症などの精神疾患の原因とされ、日常生活に重大な支障をもたらすことがあります。こうした状態が長期にわたる場合、「障害年金」の対象となる可能性があります。

本記事では、神経伝達物質の働きと、障害年金との関係について解説します。

ドーパミンとセロトニンの働きとは

ドーパミンは「快感」「意欲」「運動機能」などに関与する神経伝達物質で、分泌量が多すぎても少なすぎても精神状態に異常が生じる可能性があります。一方、セロトニンは「心の安定」や「睡眠の調整」に深く関わり、不足することで不安感やうつ状態を引き起こすことが知られています。

これらのバランスが崩れることで、脳の機能や感情のコントロールに大きな影響を与えます。

神経伝達物質の乱れが引き起こす主な疾患

ドーパミンの異常は、統合失調症やパーキンソン病などの疾患と強く関連しており、幻覚・妄想、運動障害といった症状につながります。また、セロトニン不足はうつ病や不安障害、強迫性障害などに関係しているとされています。

これらの疾患は、生活機能や社会適応力の低下を招くことが多く、長期的に支援が必要となるケースもあります。

障害年金とは？支給の対象となる条件

障害年金は、病気やけがにより日常生活や労働に著しい制限が出た場合に支給される公的制度です。精神疾患に起因する症状でも、一定の条件を満たせば対象となります。

特に、症状が長期間にわたり継続していることや、治療を受けながらも社会復帰が困難であることが重視されます。

精神疾患と障害年金の関係

うつ病、統合失調症、双極性障害などの精神疾患は、神経伝達物質の乱れが大きな要因とされ、重度化すると「障害等級」に該当する可能性があります。

たとえば、外出が困難、人との意思疎通ができない、自己管理が困難など、日常生活に支障をきたす具体的な状態が診断書に記載されることで、障害年金の支給対象となることがあります。

申請の際に重要な「初診日」と「診断書」

障害年金を申請する際には、「初診日」の証明が必要です。これは、最初に医療機関を受診した日を指し、受診状況等証明書で確認されます。次に大切なのが「診断書」です。精神疾患の場合、医師が日常生活の困難さを具体的に記載することが求められます。曖昧な表現では不支給となる可能性があるため、主治医としっかりと相談して準備することが重要です。

申立書で症状と生活への影響を正確に伝える

申立書は、本人がどのような生活を送り、どれほど症状により支障を感じているかを伝える重要な書類です。例えば、「外出が一人ではできない」「食事や掃除などの家事ができない」「会話が成立しにくい」など、具体的な日常場面を記述することで、支給判定に有利に働きます。

専門家のサポートを活用しよう

障害年金の申請は書類の準備が多く、精神疾患を抱える本人や家族にとっては大きな負担です。そのため、社会保険労務士（社労士）などの専門家に相談することで、手続きをスムーズに進めることができます。また、不支給となった場合の不服申立てや再申請の対応も含め、トータルで支援してもらえる点がメリットです。

＞＞障害年金を自分で申請するのは難しい？社会保険労務士に依頼するメリットについて

まとめ：理解と制度の活用が、生活再建への第一歩

ドーパミンやセロトニンの乱れによって生じる精神疾患は、目に見えにくい症状でありながら、生活全般に深刻な影響を与えるものです。適切な治療と並行して、障害年金という社会的支援制度を上手に活用することで、経済的・精神的な負担を軽減することが可能です。大切なのは、一人で抱え込まず、制度や専門家の力を借りながら、より良い生活を目指していくことです。

＞＞障害年金申請めんどくさいと思っている方へ　面倒な障害年金の申請は社会保険労務士へ

愛媛・松山障害年金相談センターでは障害年金の申請のお手伝いをしています。
お気軽にお問い合わせください。

＞＞当事務所に依頼するメリット

障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の１つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
６５歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

＞＞障害年金の基礎知識について

＞＞障害年金の受給額について

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

障害年金に該当しているかどうか簡単に診断できるページがありますのでもし障害年金をもらえるかもと思った方は是非診断してみてください。

＞＞障害年金に該当しているかどうか簡単に分かる１分間受給判定

目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症　など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴　など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症　など

その他

悪性新生物（ガン）、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病（強皮症、パーキンソン症候群）、その他難病など

岩本浩一

岩本　浩一 （いわもと こういち）
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

早く、障害年金のことを知っていればよかった、最初から専門家に相談すればよかった。

相談の現場で、最も耳にする言葉です。

障害年金の請求で一番大事なことは、不安を感じたり、わからないことがあったりしたときに、すぐに専門家に問い合わせをすることです。

ひとりで悩みを抱えず、まずは当センターにお気軽にご相談ください。
当センターは全力であなたに寄り添います。

無料相談を行っておりますので、是非ご利用ください。

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