線維筋痛症と障害者手帳の取得について 線維筋痛症は障害年金の対象となります。

線維筋痛症(fibromyalgia)は、全身に広がる慢性的な痛みや倦怠感、睡眠障害などを引き起こす難治性の疾患です。原因は明確ではないものの、神経系の異常によって痛みの感覚が過敏になることが影響していると考えられています。

この病気は見た目に現れる症状が少ないため、周囲から理解されにくく、生活の質に大きな影響を与える場合があります。

障害者手帳の取得の必要性

線維筋痛症の患者さんにとって、日常生活や仕事に大きな制約が生じることがあり、場合によっては障害者手帳を取得することで生活をサポートする制度を利用できる可能性があります。障害者手帳は、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の3種類があり、

これらの手帳を持つことで、税制の優遇や公共交通機関の割引、福祉サービスの利用など、様々な支援を受けることが可能です。

線維筋痛症で取得できる手帳の種類

線維筋痛症はその特性上、身体障害者手帳よりも精神障害者保健福祉手帳が対象となるケースが多いです。なぜなら、線維筋痛症は慢性的な痛みだけでなく、抑うつや不安感、慢性的な疲労感が伴い、これらが精神的な負担を引き起こすことが多いためです。

この手帳は、医師の診断書とともに申請し、症状の程度によって1級から3級までの区分で交付されます。

障害者手帳を取得するメリット

線維筋痛症で障害者手帳を取得することで、次のようなメリットが得られます。

医療費の減免

自治体によっては、手帳を持つことで医療費が軽減される制度があり、頻繁な病院通いが必要な線維筋痛症の患者にとって大きな経済的支援となります。

公共交通機関の割引

バスや電車の運賃が割引されることが多く、通院や外出時の負担が軽減されます。

就労支援

障害者枠での就職活動が可能となり、通常の職場での負担が大きい場合でも、配慮された環境で働ける機会が増えます。

福祉サービスの利用

訪問介護やデイサービスなど、必要な支援を受けるための制度が利用できるようになります。

取得の流れと必要書類

障害者手帳の取得には、医師の診断書が必須です。線維筋痛症の症状がどれほど日常生活に支障をきたしているか、医師が詳細に記述する必要があります。次に、自治体の福祉課や窓口で申請を行い、審査の後に手帳が交付されます。審査には時間がかかる場合があるため、早めの準備が重要です。

また、申請の際には、以下の書類が必要です。

  • 医師の診断書(指定の書式がある場合が多い)
  • 申請書
  • 本人確認書類(住民票、マイナンバーカードなど)
  • 写真(手帳に貼るため)

自治体によって必要書類や手続きが異なるため、事前に確認しておくことが重要です。

まとめ

線維筋痛症は日常生活に大きな影響を及ぼす可能性があり、障害者手帳を取得することで、生活の質を向上させるための支援を受けることができます。精神的な症状が伴うことが多いため、精神障害者保健福祉手帳が該当するケースが多いですが、手帳の取得には医師の診断書が必須です。

日常生活に困難を感じている場合は、早めに医師と相談し、障害者手帳の取得を検討することをお勧めします。

線維筋痛症の障害年金受給事例

線維筋痛症は障害年金の対象となります。

愛媛・松山障害年金相談センターは障害年金の申請代行のお手伝いをしています。
当センターは線維筋痛症についてたくさんの受給事例があります。

>>線維筋痛症の初診が痛みを訴えた日で認められ障害厚生年金3級が決定した事例

>>線維筋痛症と診断され障害年金申請するも失敗。再請求で障害基礎年金2級を受給できた事例

>>線維筋痛症で仕事ができなくなり退職。障害厚生年金2級、年間約118万円受給した事例

障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
65歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

>>障害年金の基礎知識について

>>障害年金の受給額について

>>障害年金申請めんどくさいと思っている方へ 面倒な障害年金の申請は社会保険労務士へ

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

障害年金に該当しているかどうか簡単に診断できるページがありますのでもし障害年金をもらえるかもと思った方は是非診断してみてください。

>>障害年金に該当しているかどうか簡単に分かる1分間受給判定

目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症 など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴 など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症 など

その他

悪性新生物(ガン)、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病(強皮症、パーキンソン症候群)、その他難病など

いろいろな傷病を併発している場合など、実に様々な症状があります。
自分で判断できない場合は、専門家にご相談ください。

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