人に会うのが怖いのは障害年金になるのか 対人恐怖症で障害年金をもらえるのか解説

「人に会うのが怖い」という症状に悩む人は、社会不安障害や対人恐怖症など、精神的な不安定さを感じている可能性があります。このような状況が続き、日常生活や仕事に支障をきたす場合、障害年金を受給できるかどうかが気になるところです。

本記事では、「人に会うのが怖い」という症状で障害年金を受け取ることができるのか、どのような条件が必要かについて詳しく解説します。

目次

社会不安障害と障害年金の関係

「人に会うのが怖い」という状態は、社会不安障害(SAD)や対人恐怖症、不安障害などに関連することが多いです。これらの精神疾患は、他人と接触する場面で強い恐怖や不安を感じ、外出や仕事が困難になることがあります。この症状が長期間続き、日常生活や就労に大きな支障をきたす場合、障害年金の受給対象となる可能性があります。

障害年金の申請条件

障害年金を受け取るためには、いくつかの基本的な条件を満たす必要があります。ここでは、精神疾患に関連する主な条件を説明します。

1. 初診日が確定していること

障害年金の申請には、最初に医療機関を受診した日(初診日)が確定している必要があります。初診日は、その病気や症状が初めて診断された日です。この初診日が、国民年金や厚生年金の加入期間中であることが条件となります。

2. 保険料の納付要件

申請時点で保険料の支払い状況も重要です。一般的には、初診日の前日時点で過去1年間に未納がないか、もしくは過去10年間のうち2/3以上の期間で保険料が納付されていることが必要です。

3. 障害等級に該当すること

障害年金は、症状の重さに応じて1級から3級までの等級に分かれています。障害等級は、生活や仕事にどれだけ影響が出ているかによって決まります。社会不安障害や対人恐怖症でも、症状が深刻であれば、障害等級に該当する可能性があります。

>>障害年金申請めんどくさいと思っている方へ 面倒な障害年金の申請は社会保険労務士へ

社会不安障害(対人恐怖症)はもらえないという誤解

一部では「社会不安障害や対人恐怖症は神経症だから障害年金の対象にならない」という誤解があります。確かに、かつては「神経症」という分類のもとで軽度の精神疾患として扱われていました。しかし、現在の障害年金制度では、神経症という用語はあまり使われておらず、症状の重さと日常生活への影響度が重視されています。

そのため、社会不安障害や対人恐怖症であっても、外出や仕事が全くできない状態が長期間続いている場合、障害年金の申請が通る可能性があります。重要なのは、医師による診断書に、日常生活や社会生活にどのような支障が出ているかを詳細に記載してもらうことです。

精神病の病態を示しているものは認定対象

精神病の病態を示しているもの」は、障害年金の認定対象です。これは、精神疾患による日常生活や就労への深刻な影響が認められれば、社会不安障害や対人恐怖症であっても障害年金が支給される可能性があるということです。

例えば、以下のような状況が該当します:

極度の不安感で外出が困難な状態

長期間の社会的孤立や、対人関係の困難が続いている
治療を受けても症状が改善せず、日常生活に著しい制約がある
このような場合、医師の診断書に「精神病の病態を示している」と記載されることが重要です。

不安障害と診断されており、障害年金の受給をお考えの方はまず医師に上記相談し、診断書に記載可能か確認してみてください。

障害年金を申請するためのステップ

障害年金を申請する際には、いくつかのステップを踏む必要があります。

1. 医師の診断書を取得する

「人に会うのが怖い」という症状が、日常生活や仕事にどのように影響しているかを医師に正確に伝え、その内容を反映した診断書を作成してもらいます。

2. 初診日の確認

最初に診察を受けた医療機関で初診日を証明できる書類(カルテなど)を準備します。

3. 年金事務所での申請

必要書類を揃え、年金事務所や市区町村の窓口で障害年金の申請を行います。不明点がある場合は、事前に年金事務所や社会保険労務士に相談することが推奨されます。

障害等級の認定基準

精神疾患による障害年金の認定では、症状がどれほど生活や仕事に影響を与えているかが判断されます。認定基準としては以下のように分かれています:

1級:ほぼ全ての生活活動が困難で、常時介護が必要な状態
2級:日常生活が著しく困難で、他者の助けを必要とする状態
3級:ある程度の活動が可能だが、著しい制約がある状態

社会不安障害でも、これらの基準に基づいて認定される可能性があります。

まとめ

「人に会うのが怖い」と感じる社会不安障害や対人恐怖症であっても、その症状が重度で日常生活や就労に重大な支障をきたしている場合、障害年金を受給できる可能性があります。重要なのは、症状の持続性や生活への具体的な影響を医師の診断書にしっかり反映させることです。

過去の「神経症はもらえない」という認識にとらわれず、現在の基準では症状の重さが重視されることを理解し、正確な申請を行うことが成功の鍵です。自分の状態が障害年金の対象になるか心配な場合は、年金事務所や専門家に相談しながら手続きを進めるとよいでしょう。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

>>眼の障害の受給事例はこちら

聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

>>聴覚、平衡機能の障害の受給事例はこちら

鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

>>肢体の障害の受給事例はこちら

精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

>>精神障害の受給事例はこちら

呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

>>呼吸器疾患の受給事例はこちら

循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

>>循環器疾患の受給事例はこちら

腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

>>腎疾患の受給事例はこちら

肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

>>糖尿病の受給事例はこちら

血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

>>血液の受給事例はこちら

その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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必須項目

(1)お名前、(2)生年月日(年齢)、(3)電話番号、(4)住所

ご自身でわかる場合

(5)初診日(医療機関に初めて受診した日)、 (6)加入年金制度の種類と加入状況、(7)傷病名(診断傷病名)

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

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