

真性多血症は、血液中の赤血球が異常に増えることで全身にさまざまな不調を引き起こす慢性の血液疾患です。放置すると血栓や出血などの合併症につながる可能性があり、生活や仕事に影響を及ぼすこともあります。
今回は、真性多血症の原因や症状、障害年金の対象となるケースについてわかりやすくまとめました。
真性多血症とは?血液が増えすぎる病気の正体
真性多血症(しんせいたけつしょう)は、骨髄で作られる赤血球が異常に増える「骨髄増殖性腫瘍(MPN)」のひとつです。赤血球の数が多くなりすぎることで血液がドロドロになり、血流が悪化。これにより、さまざまな合併症を引き起こすリスクが高まります。
中高年以降に多く見られ、年齢とともにリスクが上昇する傾向があります。治療を行っても完治が難しく、長期的な経過観察と治療が必要な病気です。
主な原因:JAK2遺伝子の変異がカギ
真性多血症の多くは、JAK2という遺伝子の突然変異によって発症します。この遺伝子の異常により、造血細胞が過剰に働くようになり、赤血球だけでなく白血球や血小板も増加する場合があります。
この遺伝子変異は後天的に起こるもので、感染症や生活習慣が直接の原因になるわけではありません。つまり、誰にでも起こり得る「体内の異常なシグナル」によって病気が始まるのです。
真性多血症の症状:初期は気づきにくいが進行性
症状は人によって異なりますが、以下のようなものが多く報告されています。
- 慢性的な疲労感や倦怠感
- 頭痛、めまい、耳鳴り
- 皮膚のかゆみ(特に入浴後)
- 顔や手足の赤み、灼熱感
- 脾臓の腫れによるお腹の張りや不快感
- 視界のぼやけ、集中力の低下
- 血栓による脳梗塞、心筋梗塞などの合併症
- 鼻血、歯茎からの出血など出血傾向
これらの症状は日常生活に大きな支障をきたすことがあり、特に血栓や出血は命に関わるリスクもあります。
真性多血症で障害年金を受給できるケースとは?
真性多血症は「血液・造血器の疾患」として、障害年金の対象となる可能性があります。ただし、すべての患者が受給できるわけではなく、以下のような条件を満たす必要があります。
- 病気によって日常生活が著しく制限されている
- 合併症(血栓症や出血)により就労が困難になっている
- 治療の副作用で生活に支障がある
等級は、症状の重さや生活制限の程度により1級〜3級に分類されます。たとえば、血栓による後遺症で歩行困難になった場合や、脾臓の肥大・倦怠感でフルタイム勤務ができない場合などは、年金支給の対象となることがあります。
>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて
申請時に必要なポイントと準備
障害年金を申請するには、以下のステップが重要です。
1. 初診日の特定
最初に真性多血症と診断された日、または最初に異常があって医療機関を受診した日が「初診日」になります。この日以降の記録が必要になります。
2. 保険料納付の確認
初診日の前日に一定期間の年金保険料を納めている必要があります。納付要件を満たしていない場合、申請自体ができないこともあります。
3. 診断書の作成
主治医に「障害年金用の診断書」を依頼します。病状の詳細、合併症、生活制限などを正確に記載してもらうことが非常に重要です。
4. 日常生活の影響を整理
病気によってどんな支障があるのかを日常生活の観点でメモに残し、診断書の作成時に役立てましょう(例:階段の昇降ができない、通勤が困難など)。
他の症状と併せて評価される「併合認定」も有効
真性多血症の患者さんの中には、心疾患・脳血管疾患・腎機能障害などを併発する方もいます。こうした場合、複数の障害を併せて評価する「併合認定」によって、障害等級が上がる可能性もあります。
まとめ:真性多血症と向き合いながら、制度を活用しよう
真性多血症は進行性で、合併症も多いため、長期的な治療と生活の工夫が必要な病気です。症状が軽い段階では障害年金の対象とならないこともありますが、進行して生活や仕事に支障が出ている場合は、受給の可能性があります。
正しい情報と手続きを踏まえたうえで、障害年金という制度をうまく活用することで、経済的な不安を軽減し、治療と向き合う力になります。心身の負担を少しでも和らげるために、早めの準備と情報収集をおすすめします。
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