

陳旧性心筋梗塞という言葉を聞いて、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。これは、過去に心筋梗塞を起こした人の心臓に残った後遺症のことを指します。一度心筋梗塞を起こすと、心臓の筋肉が傷つき、時間が経っても完全には元に戻らないことがあります。その結果、息切れや動悸、疲れやすさなどが長く続くこともあるのです。
このような状態で日常生活が制限されるようになった場合、障害年金を受け取れる可能性があります。今回は、陳旧性心筋梗塞の原因や症状、そして障害年金の対象になるかどうかについて、できるだけわかりやすくご紹介します。
陳旧性心筋梗塞ってどんな病気?
陳旧性心筋梗塞とは、心筋梗塞を起こしてから時間が経ち、急性期は過ぎたものの、心臓に障害が残っている状態のことをいいます。心筋梗塞とは、心臓に酸素や栄養を送っている血管が詰まって、心筋が壊死してしまう病気です。
この壊死した心筋は、時間が経っても再生することはなく、線維化といって硬くなってしまいます。これによって心臓のポンプ機能が落ち、血液を全身にうまく送り出せなくなるのです。その結果、動くだけで息が切れたり、疲れやすくなったりと、さまざまな支障が出てくることがあります。
なぜ陳旧性心筋梗塞になるのか?
陳旧性心筋梗塞の元になる心筋梗塞は、動脈硬化が原因で起こります。動脈硬化は、血管の中にコレステロールなどがたまって血管が狭くなったり、詰まったりする状態です。この動脈硬化は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病と深い関係があります。
喫煙や過度な飲酒、運動不足といった日常の生活習慣も、動脈硬化を進めてしまう原因です。こうした状態が長く続くと、ある日突然、心臓の血管が詰まり、心筋梗塞が起きてしまいます。
心筋梗塞が起きたあと、治療で一命をとりとめたとしても、心筋の損傷が大きい場合は、そのまま後遺症が残ることがあり、これが陳旧性心筋梗塞となるのです。
陳旧性心筋梗塞ではどんな症状が出る?
陳旧性心筋梗塞の人には、息が切れやすい、すぐに疲れる、動悸がするなどの症状がよく見られます。少し歩いただけで呼吸が苦しくなることもあり、階段や坂道を上るのがつらくなる人もいます。
また、足がむくんだり、夜に寝ていると息苦しくなって目が覚めるといったこともあります。これらの症状は、心臓がうまく働かなくなっている証拠です。
こうした状態が続くと、日常生活に大きな支障をきたすようになります。仕事に行けなくなったり、家事ができなくなったり、人によっては介助が必要になることもあるのです。
障害年金の対象になるのはどんな場合?
陳旧性心筋梗塞が原因で、生活や仕事に支障が出ている場合は、障害年金を受け取れる可能性があります。障害年金は、病気やケガで生活に支障が出た人を経済的に支える制度です。
年金の種類には、国民年金の「障害基礎年金」と、厚生年金の「障害厚生年金」があります。働いているときに厚生年金に加入していた人は、原則として障害厚生年金の対象になります。
障害年金の審査では、心電図や心エコーといった検査結果、医師の診断書、そして日常生活での困難さが総合的に判断されます。例えば、心臓のポンプ機能がかなり低下していて、仕事や家事がほとんどできないような状態であれば、2級に認定されることもあります。軽作業はできるが、体に大きな負担があるという場合は3級となることが多いです。
申請のために必要なこと
障害年金を申請するには、医師の診断書や生活状況をまとめた書類、過去の病歴を記録した「病歴・就労状況等申立書」などが必要です。特に大切なのは、初めて医師の診察を受けた「初診日」を証明することです。これがはっきりしないと、そもそも申請が受理されないこともあります。
また、診断書には心臓の検査データや症状、日常生活の制限について詳しく記載される必要があります。自分の症状や困っていることを医師にしっかり伝えておくことが重要です。
まとめ:症状が重いなら、年金申請を前向きに考えよう
陳旧性心筋梗塞は、見た目ではわかりづらいですが、心臓の働きに大きな障害が残っている状態です。日常生活に支障が出ていれば、それは障害年金の対象となる可能性があります。
「ただの後遺症だから」と我慢せず、息切れや疲れやすさが続いている方は、一度医師に相談してみてください。そして、医師の協力を得て診断書を作成し、正しい手続きで障害年金の申請を行うことが、生活の安定につながります。
手続きが複雑で不安がある場合は、年金事務所や社会保険労務士に相談するのも一つの方法です。少しでも安心して生活できるよう、使える制度は上手に活用していきましょう。
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