人工骨頭置換術で障害年金3級を受け取るには?原因・症状について解説

人工骨頭置換術は、股関節の重度の損傷や疾患に対する有効な治療手段として、多くの患者に施されています。この手術は関節の機能を改善し、痛みを軽減する目的で行われますが、術後も一定の生活制限が残る場合には、障害年金を受け取れる可能性もあります。人工骨頭を入れた場合、通常は障害等級3級に認定されます。

ここでは、人工骨頭置換術の概要、適用原因と症状、術後の障害年金の詳細、そして申請の流れについて詳しく解説します。

目次

人工骨頭置換術とは?

人工骨頭置換術は、損傷した股関節の骨頭を人工素材で作られた骨頭に置き換える手術です。

股関節は人体の中で大きな負荷を支える関節であり、損傷や摩耗が進むと強い痛みや動作の制限が生じます。人工骨頭置換術では、この股関節の骨頭部分を取り除き、金属やセラミックでできた人工の骨頭を挿入することで、機能の回復を図ります。この手術により、股関節の可動域が拡大し、痛みが緩和されることが期待されます。

人工骨頭置換術が適用される主な原因

人工骨頭置換術が適用される主な原因は、以下のようなものが挙げられます。

変形性股関節症

股関節の軟骨がすり減り、骨が直接摩擦することで痛みが生じる疾患です。進行すると可動域が大幅に制限され、歩行にも支障が出ます。日常生活の質が低下するため、重度の場合は人工骨頭置換術が勧められます。

大腿骨頸部骨折

特に高齢者に多く見られる大腿骨頸部骨折は、治癒が難しい場合に人工骨頭を入れる手術が行われます。骨が脆い場合には自然治癒が難しく、術後のリハビリも早期に始められるため、歩行機能の回復に大きな役割を果たします。

大腿骨頭壊死

血液の循環不全により骨が壊死する疾患で、激しい痛みを伴います。進行すると股関節の崩壊を引き起こすため、手術により損傷部位を人工骨頭に置き換える必要が生じます。

関節リウマチ

関節リウマチが進行し股関節にまで炎症が広がると、軟骨や骨が破壊され、機能が著しく低下します。この場合、人工骨頭置換術が症状の改善に有効とされます。

人工骨頭置換術が必要な症状

人工骨頭置換術が必要とされる代表的な症状は、以下の通りです。

激しい関節痛

股関節の損傷により、歩行や体重をかけた際に激しい痛みが生じる場合、日常生活に支障をきたすことが多く、手術が推奨されます。

関節の可動域の制限

関節が十分に動かせず、特に歩行や座ったり立ち上がったりする動作に影響が出る場合、人工骨頭置換術による改善が期待されます。

歩行困難

股関節の機能低下により、安定して歩行できなくなる場合は、転倒リスクも増大するため、手術が必要とされるケースが多いです。

炎症や腫れ

慢性的な炎症や腫れが生じている場合、痛みや機能低下がさらに進行するため、早期に治療が望まれます。

人工骨頭置換術と障害年金の関係

人工骨頭置換術後に日常生活に支障がある場合には、障害年金の対象となることがあります。特に人工骨頭を入れたことにより、障害等級3級に該当します。3級認定の基準は以下の通りです。

障害等級3級の基準

障害等級3級は、歩行や日常生活にある程度の支障が生じている状態を指し、杖を使用しての歩行が必要だったり、立ち座りに不自由がある場合に認定されることが一般的です。また、職業や日常生活においても影響があると判断される場合に、3級の認定を受けられます。

支給額と条件

障害年金3級が認定されると、年金として一定の支援が受けられます。障害年金の支給額は等級により異なり、3級の場合も毎月の生活支援が行われます。年金受給の条件には、20歳以上で一定期間年金保険料を納付していることが含まれます。

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障害年金申請の流れと必要な書類

障害年金を申請するためには、人工骨頭置換術後の状態について詳細な情報を提出する必要があります。以下が申請の一般的な流れです。

医師からの診断書の入手

まず、かかりつけの医師から診断書を発行してもらい、人工骨頭置換術後の状態や日常生活への支障について詳細に記載してもらいます。痛みや可動域の制限が具体的に記されていると認定が受けやすくなります。

申告書や生活状況報告書の準備

手術後の生活や困難について、具体的に報告書を用意します。特に、日常生活での支障や介助の必要性について詳しく記載すると、審査での理解が深まります。

年金事務所や市区町村の窓口での申請

必要書類が揃ったら、年金事務所や住んでいる地域の市区町村の窓口で申請を行います。審査には通常数ヶ月を要し、審査結果は郵送で通知されます。

結果確認と受給開始

申請が認定されると、指定の銀行口座に障害年金が支給されるようになります。審査結果が不認定の場合は、不服申し立てができる場合もあります。

まとめ

人工骨頭置換術は、股関節の痛みや機能低下に悩む患者にとって、歩行や生活の質を回復するための重要な手術です。術後に生活に制約が残る場合、障害年金の申請が可能であり、通常は3級が認定されます。

申請には医師の診断書や生活状況を具体的に記した報告書が必要ですが、適切に準備することで生活支援が受けられる可能性が高まります。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

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