バイパップ呼吸器が必要な原因と症状、障害年金の対象になる条件

バイパップ(BiPAP)呼吸器は、主に睡眠時無呼吸症候群や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸障害の治療に使用される医療機器です。正式には「Bi-level Positive Airway Pressure」と呼ばれ、異なる気圧を使って肺への空気の流れをサポートします。

バイパップは、吸気と呼気のそれぞれに適切な圧力を提供することで、呼吸を安定させる効果があります。

目次

バイパップ呼吸器が必要とされる原因

バイパップ呼吸器は、一般的に以下のような呼吸機能に影響を与える疾患に対して使用されます。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

睡眠中に繰り返される無呼吸状態が続く疾患で、重度のものでは眠っている間に呼吸が停止します。これにより、酸素不足が生じ、日中の眠気や倦怠感、さらには心血管系のリスクが高まります。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)

COPDは、気道が狭くなり、呼吸がしづらくなる疾患で、重症化すると日常生活に大きな影響を及ぼします。バイパップは、息を吐く時の呼気圧を下げることで呼吸を助けます。

神経筋疾患

筋ジストロフィーやALS(筋萎縮性側索硬化症)など、呼吸に関わる筋肉が弱まる神経筋疾患の場合、バイパップを用いることで呼吸機能をサポートします。

バイパップ呼吸器が使用される症状

バイパップ呼吸器が使用される際に見られる主な症状は以下の通りです。

日中の異常な眠気

睡眠時無呼吸症候群などでは、睡眠の質が低下するため、日中に強い眠気や集中力の低下が生じます。

慢性的な息切れ

COPDなどでは、日常的に息切れがひどくなり、少し動いただけで呼吸困難に陥ることがあります。

夜間の低酸素血症

呼吸障害により、夜間の酸素レベルが低下することで、不眠や不規則な睡眠を招き、全身に悪影響を及ぼします。

疲労感や倦怠感

十分に酸素が供給されていない場合、体全体が酸素不足となり、常に疲労感を覚えやすくなります。

バイパップ呼吸器と障害年金

呼吸器疾患が原因で日常生活や就業に支障がある場合、障害年金の対象になることがあります。

障害年金は、一定の要件を満たすことで、経済的支援を受けることができる制度です。バイパップ呼吸器を使用する患者が障害年金の対象となる条件については、以下のポイントが重要です。

障害年金の認定基準

障害年金には1級から3級までの等級があり、呼吸機能障害の場合、疾患の重篤度や日常生活の制限の程度により判断されます。例えば、バイパップを日常的に使用するほどの呼吸障害がある場合、2級や3級に該当する可能性が高いとされています。

医師の診断書の重要性

障害年金の申請には、医師の診断書が必須です。バイパップ呼吸器の使用や呼吸障害の具体的な症状を詳細に記載した診断書を提出することで、申請がスムーズに進む可能性が高まります。

日常生活に与える影響の記載

障害年金の審査では、就業能力や日常生活の支障が重視されます。例えば、家事や職務の遂行にどの程度影響が出ているか、息切れや疲労のために生活が制限されているかを明記することがポイントです。

障害年金申請のサポート

障害年金の申請手続きは、複雑で時間がかかることが多いため、社会保険労務士などの専門家に相談するのも一つの手です。専門家のサポートにより、適切な等級判定を受けやすくなります。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

まとめ

バイパップ呼吸器は、睡眠時無呼吸症候群やCOPD、神経筋疾患などの呼吸機能障害に効果的な治療機器です。慢性的な息切れや疲労感が生じ、日常生活に支障が出る場合には、障害年金の対象になる可能性があり、適切な診断書の提出や申請サポートを活用することで、経済的負担を軽減できます。

呼吸障害を抱える方は、医師や専門家と連携し、早めの対策を取ることが重要です。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

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