

五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)は、私たちが外界を理解し日常生活を送る上で欠かせない感覚です。しかし、何らかの病気や事故によって五感のいずれか、または複数を失うことがあります。
五感を失うことで生活が困難になるケースも多く、場合によっては障害年金を受給することができることがあります。
ここでは、五感を失う原因となる病気や障害、障害年金の受給条件について解説します。
五感を失う主な病気や障害の原因
視覚の喪失
視覚障害は、眼疾患(緑内障や網膜色素変性症など)や脳の損傷によって起こります。視力が低下して日常生活に支障をきたす場合、障害年金の対象になることがあります。
聴覚の喪失
聴覚障害は、先天性の聴覚障害、加齢による難聴、外傷や感染症が原因で引き起こされることが一般的です。音の聞き取りが難しくなり、コミュニケーションに支障が出る場合、障害年金の対象となる可能性があります。
嗅覚・味覚の喪失
嗅覚や味覚の喪失は、風邪やインフルエンザ、COVID-19などのウイルス感染、脳の損傷、神経疾患(パーキンソン病やアルツハイマー病など)が原因で起こることがあります。これらの感覚を失うと、食べ物の味を感じにくくなる、ガス漏れの危険を察知しにくくなるなど生活上のリスクが増えるため、障害年金が認められる場合もあります。
触覚の喪失
触覚の喪失は、脳や神経の損傷によって起こります。糖尿病による神経障害や脊髄の損傷が原因で、体の一部や全体の感覚が失われることがあります。触覚の喪失によって生活に支障が出る場合も、障害年金の対象となり得ます。
五感の喪失と障害年金の基準
障害年金は、病気や障害によって日常生活や仕事が制限される場合に支給される年金制度です。五感の喪失が障害年金の対象になるかは、以下のような基準で判断されます。
日常生活への影響度合い
障害年金の申請においては、五感の喪失が生活全般に与える影響が重要です。例えば視覚や聴覚を完全に失った場合は、重度の障害として評価されることが多いですが、味覚や嗅覚のみを失った場合は、他の感覚が生活を支えられると判断され、受給資格が低くなる可能性があります。
症状の持続性と回復の見込み
障害年金は、長期間にわたり障害が続くと見込まれる場合に支給されます。病気や外傷による一時的な五感の喪失は、対象外となる場合が多いです。医師の診断書や検査結果に基づき、五感の喪失が恒久的であることが確認されると、障害年金の対象として認められる可能性が高くなります。
等級の基準
障害年金は、障害の程度に応じて1級から3級に分けられます。視覚や聴覚の場合は、喪失の度合いに応じた基準が定められており、生活や仕事への制約が大きい場合は、より高い等級が適用されることが多いです。嗅覚や味覚については等級が厳しいですが、これらの感覚を含む多重の感覚障害を抱える場合、総合的な判断で障害年金が認められることがあります。
障害年金の申請手続きと必要書類
障害年金の申請には、障害の原因となった病気やけがの診断書や、五感喪失による日常生活への影響を証明する書類が必要です。特に視覚や聴覚障害については、眼科や耳鼻咽喉科の専門医の診断書が必要とされます。また、病歴の申立書も提出し、障害の経緯を詳しく説明することが重要です。
申請手続きは市区町村の年金事務所や医療機関でサポートを受けることができ、相談することで適切な書類準備や申請の流れを確認することができます。
>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて
五感喪失者の障害年金に関する注意点
五感の喪失に伴う障害年金の申請では、初診日の確認が重要です。障害年金は、五感の喪失に関連する病気や障害が初めて診断された日を「初診日」として基準を設けています。初診日が確認できない場合、申請が難しくなるため、受診時のカルテや医師の証明を大切に保管しておきましょう。
また、五感の喪失による障害年金申請は複雑なケースも多く、認定が難しい場合もあります。その場合、専門の社会保険労務士に相談することで、正確な診断書や生活状況の証明書を整備する手助けが得られるため、スムーズな申請が期待できます。
まとめ
五感の喪失は、日常生活において多くの不便やリスクを伴います。障害年金は、このような生活の困難に対して経済的な支援を提供する制度ですが、障害年金の認定基準や手続きは複雑で、正確な情報と準備が不可欠です。
もし五感を失った場合は、医師の診断を受け、必要な書類を揃えた上で障害年金の申請を検討しましょう。また、専門家のアドバイスを受けることで、よりスムーズに年金を受給できる可能性が高まります。
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