筋強直性ジストロフィーの原因と生活への影響、障害年金のサポート情報

筋強直性ジストロフィー(DM)は、遺伝性の筋疾患で、筋肉の弛緩や収縮に異常が生じるのが特徴です。この病気は、筋肉のこわばりや衰弱だけでなく、全身の様々な臓器にも影響を与え、徐々に進行していくため、生活の質に大きな影響を及ぼします。

ここでは、筋強直性ジストロフィーの原因や症状、そして障害年金に関する情報を詳しく解説していきます。

目次

筋強直性ジストロフィーの原因

筋強直性ジストロフィーの主な原因は、遺伝子の異常によるものです。具体的には、DMPK遺伝子(筋強直性ジストロフィー型1)の異常が最も一般的な原因とされ、この異常により体内のRNAの機能が妨げられ、筋肉をはじめとする様々な組織に障害が起こります。もう一つの型である筋強直性ジストロフィー型2(DM2)は、CNBP遺伝子の異常が関係しています。

DMは常染色体優性遺伝の病気で、親から子供へと50%の確率で遺伝します。特にDM1の場合、症状が次世代に渡るたびに重症化する「アンチシペーション」という現象が見られることがあり、これが次世代での発症年齢の低下や症状の進行を加速させる要因となります。

筋強直性ジストロフィーの症状

筋強直性ジストロフィーの主な症状は、筋肉のこわばり(筋強直)と筋力の低下です。具体的には、筋肉が収縮した後、正常に弛緩できず、特に寒い環境下ではこの症状が顕著になります。また、筋力の低下は徐々に進行し、日常生活に支障をきたすことがあります。

さらに、筋肉だけでなく、全身に広範囲な影響を与えるため、心臓や呼吸器、消化器、内分泌系にも障害が発生することがあります。これにより、例えば不整脈や呼吸困難、消化不良、糖尿病などが引き起こされることがあり、生命予後にも影響を及ぼす場合があります。DM1の患者には、知的障害や精神的な問題、発育遅延も見られることがあり、注意が必要です。

症状の進行は人それぞれで、急激に進むケースもあれば、数十年かけてゆっくりと進行する場合もあります。症状が進行すると、歩行が困難になり、車椅子が必要になることもあります。

筋強直性ジストロフィーと障害年金

筋強直性ジストロフィーは、進行性で日常生活に重大な影響を与える疾患であるため、障害年金を受ける対象となることがあります。

障害年金は、働けないほどの障害がある場合や、日常生活に多大なサポートが必要な場合に支給される年金制度です。筋強直性ジストロフィーのような遺伝性疾患でも、症状の進行具合や日常生活への影響によっては年金の対象となります。

障害年金の申請においては、医師の診断書や、症状が日常生活に与える影響を具体的に示す資料が重要です。例えば、筋力低下により仕事ができなくなったり、日常生活において介助が必要であることを証明することが求められます。また、呼吸器や心臓の機能障害など、合併症の程度も考慮されます。

障害年金は、1級、2級、3級に分類されており、症状の重篤度に応じて受給できる等級が決まります。筋強直性ジストロフィーの場合、歩行困難や介護が必要な場合には2級、または1級が適用されることが多いですが、これは個別の症状や状況によって異なります。

まとめ

筋強直性ジストロフィーは、遺伝子の異常によって引き起こされる進行性の疾患で、筋肉のこわばりや筋力低下をはじめ、全身のさまざまな器官に障害を引き起こします。

日常生活に支障をきたす重度の症状を持つ場合、障害年金を申請することが可能です。年金の申請には、医師の診断書や症状の詳細な記録が必要となるため、早めに専門医と相談し、適切なサポートを受けることが重要です。

筋強直性ジストロフィーは進行が緩やかであることが多いですが、早期の診断と適切な治療、サポートによって、生活の質を保つことができる可能性があります。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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