アルコール依存症は障害年金の対象になるのか?アルコール依存症と障害年金の申請について

アルコール依存症は、長期間にわたって大量の飲酒を続けることで、アルコールを摂取せずには生活できない状態に陥る病気です。この依存状態が進行すると、身体的・精神的な健康を損ない、仕事や日常生活に大きな支障が出ることが少なくありません。そのため、重度のアルコール依存症の場合、日本の障害年金制度を活用することで生活の安定を図ることができます。

障害年金は、病気や障害で働けなくなった人を対象に、経済的な支援を提供する年金です。アルコール依存症も精神疾患の一つとして認められるケースがあり、依存症が重度である場合、障害年金の受給対象となることがあります。この記事では、アルコール依存症による障害年金の申請について詳しく解説します。

目次

アルコール依存症による障害年金の対象となるケース

アルコール依存症で障害年金を申請する際には、まず医師からの診断書が不可欠です。特に、精神病性障害(たとえば、幻覚や幻聴など)や身体的な症状が認められ、それが日常生活や労働に深刻な影響を及ぼしている場合には、障害年金の受給が可能です。しかし、単なる急性アルコール中毒や、軽度の体の震えなどの症状だけでは、障害年金の対象にはならないことが多いです。

障害年金の認定においては、アルコール依存症が引き起こす精神的・身体的な問題の深刻さが判断基準となります。特に、精神病性障害や重度の身体症状があり、長期間にわたって社会生活や労働が著しく困難になっている場合には、障害等級2級や3級に該当する可能性があります。

障害年金申請の手続きと認定基準

障害年金を申請するためには、まず「初診日」が重要です。初診日とは、依存症について初めて医師の診療を受けた日を指し、この日が障害年金の審査において重要な基準となります。初診日から1年6か月後に症状が固定化している場合、もしくはその時点で依然として症状が重い場合には、障害年金を受給できる可能性があります。

申請には、医師の診断書や病歴、治療の記録などを揃えることが求められます。また、年金の受給条件として、国民年金や厚生年金に一定期間以上加入していることも必要です。保険料の未納が多い場合、申請が却下される可能性があるため、事前に保険料納付状況の確認を行いましょう。

障害年金の等級は、依存症が日常生活や労働に与える影響に応じて決定されます。2級は、日常生活において常に他者の介助が必要で、仕事ができないレベルを指します。3級は、日常生活にある程度の支障があるものの、部分的に仕事ができる場合に該当します。これらの等級に該当するかどうかは、医師の診断や症状の進行具合により判断されます。

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アルコール依存症に対する他の支援制度

アルコール依存症で障害年金の受給が難しい場合でも、他の支援制度を利用することができます。たとえば、自立支援医療制度や生活保護など、経済的なサポートを提供する制度もあります。さらに、地域の福祉相談窓口や保健所などで、リハビリテーションやカウンセリングの支援を受けることも可能です。これらの支援を通じて、依存症からの回復や生活の安定を目指すことが大切です。

まとめ

アルコール依存症は、生活に深刻な影響を与える病気であり、重度の精神的・身体的な障害が認められる場合には、障害年金を申請することができます。医師の診断書や初診日、治療記録などをしっかりと揃えて、正確な手続きを行うことが重要です。また、障害年金以外にも、さまざまな支援制度を活用して、依存症からの回復や生活の安定を図ることが求められます。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

>>眼の障害の受給事例はこちら

聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

>>聴覚、平衡機能の障害の受給事例はこちら

鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

>>肢体の障害の受給事例はこちら

精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

>>精神障害の受給事例はこちら

呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

>>呼吸器疾患の受給事例はこちら

循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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(1)お名前、(2)生年月日(年齢)、(3)電話番号、(4)住所

ご自身でわかる場合

(5)初診日(医療機関に初めて受診した日)、 (6)加入年金制度の種類と加入状況、(7)傷病名(診断傷病名)

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

早く、障害年金のことを知っていればよかった、最初から専門家に相談すればよかった。

相談の現場で、最も耳にする言葉です。

障害年金の請求で一番大事なことは、不安を感じたり、わからないことがあったりしたときに、すぐに専門家に問い合わせをすることです。

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