卵巣癌の原因・症状と障害年金の受給条件をわかりやすく解説

卵巣癌は、女性特有のがんの中でも発見が遅れやすく、進行すると日常生活に大きな影響を与える疾患です。治療が長期化したり、副作用で生活に制限が出る場合、障害年金の対象となることもあります。

この記事では、卵巣癌の原因や症状、障害年金の受給条件について詳しく解説します。

目次

卵巣癌とはどのような病気か

卵巣癌(卵巣がん)は、女性の卵巣に発生する悪性腫瘍で、がんの進行が比較的早く、しかも初期症状に乏しいため、発見が遅れがちな病気です。特に日本では、がんによる女性の死亡原因の上位に位置しており、注意が必要な疾患とされています。

卵巣癌の分類は、最も一般的な「上皮性腫瘍」、若年女性に多い「胚細胞腫瘍」、ホルモンを産生する「性索間質腫瘍」などがあります。上皮性腫瘍が全体の90%以上を占めており、特に40〜60代の中高年女性に多く発症します。

がんが卵巣内にとどまっている早期の段階で発見できれば、治療によって完治も期待できますが、多くの患者は進行した段階で診断されるため、予後が難しいケースもあります。

卵巣癌の原因とは

卵巣癌の明確な原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかのリスク因子が知られています。

第一に挙げられるのが、遺伝的要因です。特に「BRCA1」「BRCA2」といった遺伝子に変異がある女性は、卵巣癌や乳癌の発症リスクが高まることがわかっています。遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)と呼ばれ、家族歴のある人は特に注意が必要です。

また、排卵の回数も関係しており、妊娠や出産経験が少ない女性、月経期間が長い女性はリスクが高いとされています。これは、排卵によって卵巣の表面が傷つき、修復される過程でがん化が起きやすくなると考えられているためです。

その他、肥満や食生活、子宮内膜症、ホルモンバランスの乱れなど、生活習慣や身体的要因も関係しているといわれています。

卵巣癌の症状と早期発見の難しさ

卵巣癌の厄介な点は、「初期にはほとんど自覚症状がない」ことです。症状が現れる頃にはすでに進行していることも多く、定期検診を受けていなければ早期発見は難しいのが現実です。

代表的な症状には以下のようなものがあります。

  • お腹が張る、膨らむ感覚(腹部膨満感)
  • 下腹部の痛みや違和感、しこりを感じる
  • 頻尿や排尿困難、便秘などの排泄異常
  • 食欲低下、体重減少、全身倦怠感
  • 生理不順や不正出血(閉経後でも出血がある場合)

これらの症状は、胃腸の不調や更年期症状と誤認されやすく、病院の受診が遅れてしまう要因にもなります。特に腹部の異変が続く場合は、婦人科での検査を受けることが早期発見の鍵です。

診断には、超音波検査(腹部または経膣)、血液中の腫瘍マーカー(CA125など)、CTやMRIによる画像診断、必要に応じて組織検査が行われます。

卵巣癌と障害年金の関係

卵巣癌が進行し、長期間にわたる治療や療養が必要な場合、障害年金の受給対象となることがあります。障害年金は、病気やけがで日常生活や就労が困難になった場合に支給される公的な制度で、がんもその対象疾患のひとつです。

障害年金の等級は1級から3級まであり、以下のような基準で判断されます。

1級

常時介護が必要な状態

2級

日常生活に著しい制限がある状態

3級

労働に支障がある状態(厚生年金加入者のみ対象)

卵巣癌で障害年金を受給するには、以下のような条件を満たす必要があります。

  • がんの治療によって、日常生活や仕事に支障が出ている
  • 長期療養や通院が必要で、生活が制限されている
  • 抗がん剤などの副作用で継続的な体調不良がある
  • 初診日が公的年金に加入している期間内である

実際に、卵巣癌による抗がん剤治療で強い副作用が出たケース、術後の体力低下が続いているケースなどで、障害年金2級または3級が認定された事例も多数あります。

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障害年金申請の注意点と成功のポイント

卵巣癌で障害年金を申請する際には、正確な書類の提出と、病状の具体的な記載が重要になります。特に押さえておくべきポイントは以下のとおりです:

  • 診断書の内容が明確であること(治療内容・経過・副作用など)
  • 初診日の証明が取れていること(保険証の記録やカルテなど)
  • 日常生活の制限状況が具体的に記載されていること(病歴・就労状況等申立書)
  • がんのステージや転移の有無、再発の有無も等級判断に影響

また、申請は自分で行うことも可能ですが、がん患者にとっては体力的・精神的に負担が大きいため、障害年金に詳しい社会保険労務士に相談することもおすすめです。

まとめ:がん治療と制度の両立を意識しよう

卵巣癌は早期発見が難しく、進行すれば治療や生活への影響も大きくなります。しかし、治療が長期にわたる中で、「障害年金」という制度を利用することで、経済的な不安を軽減することが可能です。

もしあなたやご家族が卵巣癌の治療中で、日常生活に支障が出ている場合は、一度障害年金の受給要件を確認してみてください。医療と制度の両面から支援を受けることで、より安心して治療に向き合うことができるでしょう。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

>>眼の障害の受給事例はこちら

聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

>>聴覚、平衡機能の障害の受給事例はこちら

鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

>>肢体の障害の受給事例はこちら

精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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