肺血腫とは?原因・症状・後遺症と障害年金のもらい方を解説

肺血腫(はいけっしゅ)は、肺の中に血がたまってしまう病気です。胸を強く打ったり、病気で血管が破れたりすると、肺の空気の通り道に血液が入り込み、呼吸が苦しくなります。軽症なら自然に治ることもありますが、重症の場合は呼吸機能が低下し、後遺症が残ることもあります。

この記事では、肺血腫の原因や症状、後遺症と障害年金の受給について、わかりやすく説明します。

目次

肺血腫ってどんな病気?

肺血腫とは、肺の内部に血のかたまり(血腫)ができてしまう病気です。通常、肺は空気を取り込んで酸素を体に送る役割をしていますが、そこに血液がたまると呼吸がうまくできなくなります。血腫は、肺の中にある細かい血管が破れることで起こります。

このような血のたまりは、自然に吸収されることもありますが、大きくなると肺を圧迫して呼吸困難になったり、感染症を引き起こしたりするリスクもあります。特に高齢者や持病のある人は注意が必要です。

肺血腫の主な原因

肺血腫は、さまざまな原因によって引き起こされますが、主に次のようなものがあります。

まず、交通事故や転倒などによって胸を強く打った場合、肺の血管が破れて血液が漏れ、血腫ができます。スポーツ中の衝突や転倒でも起こることがあります。これは「外傷性肺血腫」と呼ばれるタイプです。

また、肺に炎症を起こす病気、たとえば肺炎や結核でも肺組織が弱くなり、血管が破れやすくなります。腫瘍やがんが肺にできている場合、その腫瘍が血管を押しつぶして出血を起こすこともあります。

さらに、血が固まりにくくなる薬(抗凝固薬)を使っている人や、血液の病気を持っている人は、ちょっとした刺激でも出血しやすく、肺血腫のリスクが高まります。

肺血腫の症状とは

肺血腫の症状は、出血の量や肺のどこに血がたまっているかによって異なります。軽症の場合はほとんど症状が出ないこともありますが、次のような症状が現れることがあります。

まず、咳が出るようになります。血が混ざった痰が出ることもあり、これを「血痰」や「咯血(かっけつ)」といいます。咳と一緒に赤い血が出てくると驚くかもしれませんが、これは肺の中で出血しているサインです。

次に、胸の痛みや圧迫感を感じることがあります。これは血腫が肺を押していたり、炎症が広がっているためです。深呼吸や咳をすると、痛みが強くなることもあります。

そして、多くの人が感じるのが「息苦しさ」です。普段は何ともない動作でも、少し歩いただけで息切れを感じたり、階段を上るのが辛くなったりします。呼吸をするときに胸が重く感じることもあります。

もし肺血腫に感染が加わると、発熱や全身のだるさが出ることもあります。このような症状が続くと、日常生活にも大きな影響を与えます。

肺血腫が治ったあとに残る障害

肺血腫が自然に治る場合もありますが、重症だったり、治療が遅れたりすると、後遺症が残ることがあります。特に肺の広い範囲に血がたまった場合、肺の機能が低下し、以前のように呼吸ができなくなることがあります。

息切れが慢性的に続いたり、呼吸のたびに胸が苦しくなったりすると、仕事や日常生活が難しくなることもあります。重いものを持てない、長く歩けない、階段が上れないなど、活動範囲が制限されることもあります。

このような呼吸障害が長期間続く場合、「障害年金」の対象になることがあります。

肺血腫で障害年金はもらえる?

障害年金は、病気やけがで生活に支障がある人に支給される制度です。肺血腫が原因で呼吸機能が低下し、生活や仕事に大きな支障がある場合、申請することで年金を受け取れる可能性があります。

障害年金にはいくつかの条件があります。まず「初診日」が重要で、肺血腫で最初に病院にかかった日が基準になります。次に、初診日の前に保険料をきちんと払っていたかどうかも確認されます。

そして最も大切なのが、現在の障害の程度です。息切れが強くて仕事ができない、日常生活に他人の助けが必要、といった状態なら、障害年金の等級に該当する可能性があります。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

申請時のポイントと注意点

障害年金を申請する際には、医師に診断書を書いてもらう必要があります。この診断書には、呼吸の状態や日常生活への影響が具体的に書かれていなければなりません。

たとえば「自宅で酸素を使っている」「少し動くだけで息が切れる」「外出がほとんどできない」といった具体的な困りごとを医師に伝え、診断書に反映してもらうことが大切です。

また、診断書だけでなく、本人がどれだけ困っているかを伝える「申立書」も必要です。これも、できるだけ具体的に、生活のどんな場面で困っているかを書くようにしましょう。

もし手続きが不安な場合は、社会保険労務士(社労士)などの専門家に相談するとスムーズに進められます。

まとめ:肺血腫と障害年金、早めの準備がカギ

肺血腫は、突然の事故や病気で誰にでも起こりうる病気です。軽ければ自然に治りますが、重症になると呼吸機能に後遺症が残り、生活が一変することもあります。

そんなときに支えとなるのが障害年金です。制度を理解し、必要な手続きをきちんと進めることで、生活の安心につながります。少しでも不安があるなら、早めに医師や専門家に相談することをおすすめします。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

>>眼の障害の受給事例はこちら

聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

>>聴覚、平衡機能の障害の受給事例はこちら

鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

>>肢体の障害の受給事例はこちら

精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

>>精神障害の受給事例はこちら

呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

>>呼吸器疾患の受給事例はこちら

循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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