

閉塞性動脈硬化症は、血管の詰まりによって足の血流が悪化し、歩行障害や壊疽にまで至ることもある深刻な病気です。進行すると生活の質が低下し、余命にも大きく影響します。
この記事では、閉塞性動脈硬化症の余命や治療による改善、さらにこの病気で受給できる可能性のある障害年金についても詳しく解説します。
閉塞性動脈硬化症とはどんな病気か
閉塞性動脈硬化症(ASO)は、動脈の内側にコレステロールなどが沈着して血管が狭くなり、下肢の血流が悪くなる病気です。初期には「間欠性跛行」と呼ばれる、歩いていると足が痛くなり、休むと回復する症状が現れます。進行すると安静時の痛みや潰瘍、壊疽を伴い、最悪の場合には足の切断が必要になることもあります。
閉塞性動脈硬化症の余命はどのくらい?
この病気の余命は進行度と治療状況に大きく左右されます。全体的な統計では以下のような生存率が示されています。
5年生存率:70〜75%
10年生存率:50%
15年生存率:30%
20年生存率:15%
ただし、これはあくまで平均的な数字です。軽症で治療を受けていれば長期生存も可能ですが、重症化している場合や他の持病がある場合には、予後が悪化します。
重症虚血肢では予後が厳しくなる
閉塞性動脈硬化症が進行し、「重症虚血肢」となると、余命はさらに短くなる傾向にあります。この段階では、安静時にも強い痛みを感じ、足の潰瘍や壊疽が現れ、感染リスクも高まります。
重症虚血肢では、5年生存率が40%前後にまで低下し、がんと同等かそれ以上に厳しい予後とされます。日常生活にも多大な影響を及ぼし、切断や介護が必要になるケースも少なくありません。
心筋梗塞・脳梗塞のリスクにも注意
閉塞性動脈硬化症は下肢だけの問題にとどまらず、全身の動脈硬化の一部として発症しています。特に心臓や脳の血管にも同様の異常がある可能性が高く、心筋梗塞や脳卒中のリスクが非常に高まります。
実際に、閉塞性動脈硬化症の患者の約20%が、5年以内に重大な心血管イベントで命を落とすというデータもあります。単なる足の病気と軽視せず、全身のリスク管理が必要です。
治療によって余命は改善できる
カテーテルによる血管内治療や、バイパス手術などの適切な治療を受けることで、予後は大きく改善します。治療を受けた患者の中には、5年後の生存率が80〜90%に達するケースもあります。
さらに、薬物療法によって血流を改善し、歩行距離の延長や痛みの軽減が可能になります。適切な治療を受ければ、生活の質を保ちながら長く生きることも十分に可能です。
生活習慣の改善が鍵を握る
治療と並んで重要なのが、生活習慣の見直しです。特に喫煙は閉塞性動脈硬化症の最大のリスク因子であり、禁煙によって生存率は明らかに向上します。
その他にも、糖尿病や高血圧、脂質異常症の管理、適度な運動、バランスの取れた食事など、血管にやさしい生活を心がけることが予後の改善につながります。
閉塞性動脈硬化症で障害年金は受給できる?
閉塞性動脈硬化症は、症状が重く日常生活に支障をきたしている場合、「肢体の障害」として障害年金を受給できる可能性があります。特に以下のようなケースでは認定の対象となることがあります。
- 間欠性跛行により日常的な歩行が困難
- 常に足の痛みがある(安静時痛)
- 足の潰瘍や壊疽がある
- 血流不足で足が冷たく、紫色に変色している
- 医師の指導で継続的な治療や手術が必要
- 切断を受けた場合
等級は状態の重さにより2級または3級が中心ですが、症状が非常に重い場合には1級に該当することもあります。
障害年金を申請するためのポイント
障害年金を受け取るには、以下のような準備が必要です。
初診日の証明
最初に病院を受診した日を証明できる書類(受診状況等証明書など)
診断書の取得
専門医に障害状態を的確に記載してもらうことが重要です
日常生活の制限を具体的に記述
歩行距離や痛みの頻度、通院状況などを整理しておきましょう
障害認定日の要件
初診日から1年6ヶ月以上経過した時点の状態が基準となります
障害年金の申請は手続きが複雑なため、社会保険労務士に相談するのも一つの方法です。
>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて
まとめ:余命と経済的支援の両方を見据えて行動を
閉塞性動脈硬化症は、進行すれば命に関わる深刻な病気です。しかし、早期に発見し、適切な治療と生活習慣の改善を行うことで、余命を大きく延ばすことが可能です。
また、重い症状で日常生活に支障をきたしている方は、障害年金という経済的支援も検討する価値があります。医療と福祉の両面から、より安心して生きるための対策を早めに進めていきましょう。
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