

無虹彩症は、生まれつき虹彩がほとんどない目の病気で、視力が弱くなったり、まぶしさを強く感じたりします。
この記事では、無虹彩症の原因や症状、治療方法、そして障害年金の受給についてわかりやすく解説します。
無虹彩症とはどんな病気か
無虹彩症とは、目の中で光の量を調節する役割を持つ「虹彩」が生まれつきほとんど存在しない状態の病気です。虹彩は目の色を決める部分であり、光の加減によって瞳孔の大きさを変えています。
しかしこの病気では虹彩の機能がなく、目に入る光を調節できないため、日常的にまぶしさを感じたり、視力に影響が出たりします。無虹彩症はとても珍しい病気で、日本では難病に指定されています。
原因は遺伝子の異常によるもの
この病気の主な原因は「PAX6(パックスシックス)」という遺伝子の異常です。PAX6は目の発達に必要な情報を持つ遺伝子で、ここに変化があると目の構造がうまく作られなくなります。
その結果、虹彩だけでなく、視力の中心を担う黄斑という部分も正しく発達せず、視力が弱くなることがあります。家族の中に同じ病気の人がいる場合もありますが、突然この病気になることもあります。
無虹彩症の症状と日常生活への影響
無虹彩症の人は、光を調節できないため、まぶしさにとても敏感になります。明るい場所では目を開けているのがつらく、外出時にサングラスが手放せない人もいます。また、目が小さく揺れる「眼振」が見られることもあり、じっと見ているつもりでも視線が安定せず、物が見えづらくなります。視力は0.1〜0.2ほどしか出ないことが多く、遠くの物や細かい文字がはっきり見えないため、学校や職場での支援が必要になることがあります。
成長するにつれて、緑内障や白内障といった他の目の病気が合併することもあります。緑内障では目の中の圧が高くなり、視神経が傷んで視野が狭くなっていきます。白内障では水晶体が濁ってさらに視力が低下します。これらの症状が進行すると、視力や視野にさらに悪影響を与えるため、早めの治療と定期的な検査が必要です。
無虹彩症の治療方法と対処法
無虹彩症そのものを治す薬や手術はありませんが、症状をやわらげるための方法はいくつかあります。まぶしさを防ぐためには、遮光レンズのついた眼鏡や、虹彩のような模様を持つコンタクトレンズを使うことで、日常生活が少し楽になります。視力が弱い場合は、拡大読書器やルーペなどの視覚補助具を使って文字を読む工夫もできます。
緑内障の治療では、目薬で眼圧を下げるのが一般的ですが、効果が弱い場合は手術も考えられます。白内障になった場合も手術で治療が可能です。また、角膜に問題が出たときは、輪部という場所の細胞を移植する手術が行われることもあります。
障害年金はもらえるのか
無虹彩症は難病に指定されており、視力が一定以上に悪い場合は、障害年金を受け取ることができる可能性があります。年金を申請するには、まず初めて医師に診てもらった日(初診日)が大事になります。その時に年金に加入していたこと、そして保険料をしっかり払っていたことが条件になります。
障害年金の認定では、視力が片方だけでも0.1以下であることが一つの基準になります。視野が極端に狭くなっている場合も、受給の対象になることがあります。診断書には視力や視野の詳細な検査結果が必要で、眼科での精密な診察が欠かせません。令和4年から認定基準が変わり、自動視野計のデータも使えるようになったため、以前より申請しやすくなりました。
>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて
支援制度を活用しながら生活を支える
無虹彩症は見た目には分かりにくい病気ですが、本人にとっては大きな負担になります。早めの診断と対応によって、学校や職場での支援、医療費の助成、障害年金の受給など、生活を助ける制度が活用できます。見えにくさは一人で抱え込まず、眼科医や支援団体、専門の相談機関と連携することで、安心して生活できる道が広がります。
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