障害年金を受給していると国民健康保険は免除される?

障害年金を受給している方の中には、国民年金や国民健康保険の保険料について不安を感じている方も多いでしょう。実は、障害年金には国民年金保険料の免除制度があり、一定条件を満たせば適用されます。一方、国民健康保険料に関しては原則免除されませんが、所得に応じた軽減措置が受けられる可能性があります。

本記事では、それぞれの制度の違いや手続き方法をわかりやすく解説します。

目次

障害年金を受給している場合の国民年金保険料の免除制度

障害年金(障害基礎年金や障害厚生年金)の1級または2級を受給している場合、国民年金保険料が「法定免除」の対象になります。これは、障害のある人の経済的な負担を軽減するための制度で、本人が申請することで適用されます。

免除の開始時期は、障害等級の認定を受けた月の前月からとなり、その月以降の保険料が自動的に免除されます。例えば、4月に障害等級2級の認定を受けた場合は、3月分の保険料から免除対象になります。

この免除期間中も、将来の老齢基礎年金の受給資格期間としてカウントされますが、保険料を納付した場合と比べて年金額は少なくなります。免除期間分の保険料は、あとから追納することで年金額を満額に近づけることができます。

国民健康保険料の扱いと免除制度について

障害年金を受給していても、原則として国民健康保険料が自動的に免除されることはありません。国民健康保険は市区町村が運営している制度であり、保険料は住民全体の医療費を支えるための重要な財源とされているため、障害年金受給のみを理由とした免除制度は存在しません。

ただし、障害年金は「非課税所得」として扱われるため、所得としてはカウントされません。このため、住民税非課税世帯や低所得世帯と同様に、国民健康保険料の軽減措置を受けられる可能性があります。軽減の内容としては、均等割・平等割の金額が所得に応じて7割・5割・2割の範囲で軽減される制度があります。

また、一部の市区町村では、経済的な理由で国民健康保険料の納付が困難な場合に、申請によって減免や徴収猶予を受けられる独自制度を設けている場合もあります。詳細は自治体の窓口に確認する必要があります。

扶養に入っている場合の特例

障害年金受給者が家族の社会保険に「扶養」として加入している場合、国民健康保険には加入しないため、保険料の支払い義務はありません。しかし、年間収入が一定額(多くの自治体で180万円以上)を超えると、扶養から外れることになり、その際には国民健康保険に加入し、自ら保険料を支払う必要があります。

まとめ

障害年金を受給していると、国民年金保険料は法定免除の対象になりますが、国民健康保険料は自動的には免除されません。ただし、所得の低さに基づく軽減措置や、自治体の独自制度を利用することで、負担を減らすことが可能です。

具体的な免除申請や軽減制度の利用については、お住まいの市区町村に相談することが最も確実です。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

>>眼の障害の受給事例はこちら

聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

>>聴覚、平衡機能の障害の受給事例はこちら

鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

>>肢体の障害の受給事例はこちら

精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

>>精神障害の受給事例はこちら

呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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