線維筋痛症の圧痛点とは?症状と障害年金の受給条件を徹底解説

線維筋痛症は、慢性的な全身の痛みと疲労を伴う難治性の疾患です。特に圧痛点の存在は診断の手がかりとなり、生活機能の低下が障害年金の対象になる場合もあります。

本記事では、線維筋痛症の症状や圧痛点の特徴、障害年金の受給条件についてわかりやすく解説します。

目次

線維筋痛症の圧痛点とは?症状と障害年金の受給条件を徹底解説

線維筋痛症は、慢性的な全身の痛みと疲労を伴う難治性の疾患です。特に圧痛点の存在は診断の手がかりとなり、生活機能の低下が障害年金の対象になる場合もあります。本記事では、線維筋痛症の症状や圧痛点の特徴、障害年金の受給条件についてわかりやすく解説します。

線維筋痛症とはどんな病気か

線維筋痛症は、明確な原因が不明なまま慢性的な広範囲の痛みを引き起こす疾患で、主に中年以降の女性に多く見られます。体の広い範囲にわたって鈍い痛みや刺すような痛みがあり、少しの刺激でも痛みが強く感じられるのが特徴です。加えて、慢性的な疲労感、睡眠障害、記憶や集中力の低下、うつ状態など、身体的・精神的な症状が複合的に現れます。

この疾患は外見からわかりにくく、検査で明確な異常が見つかりにくいことから、理解されにくい難病のひとつでもあります。しかし、患者本人にとっては日常生活にも大きな支障をきたす深刻な状態であることが少なくありません。

圧痛点とは何か?診断のカギを握る18ヶ所のチェックポイント

かつて線維筋痛症の診断には、「圧痛点(Tender Points)」の存在が重要視されていました。これは体の特定の18ヶ所を押した際、11ヶ所以上に痛みを感じる場合に診断の一助とされるものです。圧痛点は左右対称に存在し、首の後ろ、肩、胸、肘、腰、臀部、膝などの部位が含まれます。

具体的な例としては、後頭部の付け根、頸部の前側、鎖骨の下、第二肋骨付近、外側上腕部、臀部の外側などがあり、いずれも軽く押すだけで痛みが生じるのが特徴です。ただし現在では、より広い症状の範囲と重症度を評価する「WPI(広範囲痛指数)」と「SSS(症状重症度スコア)」に基づく診断が主流になりつつあります。

症状の具体例と日常生活への影響

線維筋痛症の症状は痛みだけにとどまりません。強い倦怠感により起床が困難になったり、夜間に熟睡できず睡眠の質が著しく低下したりします。これにより日中の活動に支障が出るため、仕事や家事、通学・通勤などが困難になるケースも多く見られます。

また、いわゆる「脳の霧(ブレインフォグ)」と呼ばれる思考の混乱、集中力の低下も問題となり、ミスが増えたり人との会話がうまくできなくなったりします。こうした症状は外見から判断しづらいため、周囲からの理解を得られにくい点も、患者にとって大きなストレス要因となります。

障害年金の対象になる条件とは?

線維筋痛症が原因で日常生活や就労に著しい制限が生じている場合、障害年金の対象となる可能性があります。判断の基準には、厚生労働省が示す「重症度分類試案」によるステージ分けが用いられ、医師の診断書にもこのステージが明記される必要があります。

この分類では、軽度から重度まで5段階に分かれており、ステージⅠは障害年金の対象にはなりにくいものの、ステージⅢ以上では支給対象となるケースが増えます。たとえば、ステージⅢでは日常生活に支障があり、通院や介助を必要とする場面も見られ、3級相当と判断されることがあります。ステージⅣ以上では2級、最も重度なステージⅤでは1級相当となる可能性もあります。

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申請時のポイントと注意事項

障害年金の申請においては、「初診日」の証明が非常に重要です。これは、症状が初めて医師に相談された日であり、年金の受給資格や金額に大きく影響します。複数の医療機関を受診している場合には、最初に受診した医療機関の記録をもとに初診日を証明する必要があります。

また、医師に記載してもらう診断書には、圧痛点の有無やWPI/SSSによる評価、日常生活への具体的な支障、通院・服薬歴、精神的症状などをもれなく反映させることが求められます。患者自身も、自身の症状と生活上の困難を詳細に記録し、診断書作成時の参考資料とすることで、認定の可能性を高めることができます。

線維筋痛症で障害年金を受け取るために大切な準備

線維筋痛症による障害年金の受給は、医学的証拠と生活実態の両方が揃うことが必要条件です。診断基準が以前より柔軟になったとはいえ、単なる「痛みの訴え」だけでは申請が通らないケースもあります。症状の記録や、生活にどの程度影響が出ているかの証拠(例:介護記録、勤務状況、通院頻度など)を用意しておくことが重要です。

また、年金の申請は専門的な知識を要するため、社労士や年金相談窓口など、専門家に相談しながら進めることも効果的です。近年は、線維筋痛症の認知度向上により、障害年金の受給事例も増えてきています。正しい情報を得て、適切な準備を行うことで、経済的な不安を少しでも軽減することができるでしょう。

まとめ

線維筋痛症は、痛みや疲労といった身体的な負担に加えて、周囲から理解されにくい精神的な苦痛も伴う病気です。圧痛点の存在は診断の目安となり、重症度や生活への影響が強ければ障害年金の対象となる可能性があります。

受給を目指す場合は、初診日の記録や診断書の内容、生活状況の証明が重要なカギとなります。自分の症状を正しく伝え、適切な支援を受けるための第一歩として、今回の記事を参考にしてみてください。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

>>精神障害の受給事例はこちら

呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

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