ワーキングメモリが低いと障害年金はもらえる?発達障害との関係と申請のポイント

発達障害や学習障害を抱える人の中には、「ワーキングメモリ(作業記憶)」の低さに悩む方が多くいます。これは会話や仕事、日常生活に支障をきたすことがあり、障害年金の対象となる場合もあります。

この記事では、ワーキングメモリの特徴やその影響、障害年金の申請におけるポイントについて詳しく解説します。

目次

ワーキングメモリとは何か

ワーキングメモリは、「情報を一時的に記憶し、同時に処理する能力」のことを指します。たとえば会話の内容を一度に覚えて返答したり、レシピを見ながら料理を進めるといった日常の動作に深く関わっています。

この能力が低いと、何を言われたか忘れてしまう、作業を段取りよく進められないなどの問題が起きやすくなります。

ワーキングメモリが低いとどうなるか

ワーキングメモリが弱いと、指示を複数覚えることが難しかったり、文章を読んで内容を理解・記憶することに困難が生じます。また、作業中に気が散りやすく、集中力が続かないという特徴もあります。

こうした困難は、学校生活や職場での評価、周囲との人間関係に影響を与えることがあります。

発達障害とワーキングメモリの関係

ADHDやASDなどの発達障害を持つ人には、ワーキングメモリの能力が平均よりも低い傾向があります。このため、場面に応じた適切な行動がとれなかったり、急な予定変更に対応できなかったりすることがあります。

結果として、日常生活における自立が難しくなることもあります。

障害年金の対象となるか

障害年金は、病気や障害によって日常生活や就労が著しく制限される場合に支給される公的制度です。

発達障害や学習障害がある場合、その症状によっては障害基礎年金や障害厚生年金の対象になることがあります。ワーキングメモリの障害が生活にどのような影響を与えているかが、認定のポイントとなります。

申請に必要な条件と流れ

障害年金を申請するには、初診日の特定、保険料の納付状況の確認、診断書や病歴・就労状況等申立書の提出が必要です。診断書には、ワーキングメモリの機能低下が日常生活や就労にどのような支障を与えているかを明記してもらうことが大切です。

申立書には生活の困難さや支援の必要性を丁寧に書きましょう。

ワーキングメモリの評価方法

ワーキングメモリは、知能検査(WAISなど)によって数値化されます。「WMI(ワーキングメモリ指数)」という数値が低いと、短期記憶や作業処理の困難さが示されます。こうした検査結果は、障害年金の審査において重要な客観的資料となります。

認定される等級とその基準

障害年金には1級から3級までの等級があり、日常生活での援助の必要性や就労の可否に応じて判定されます。発達障害により社会的適応が著しく制限されている場合、2級または1級に認定される可能性があります。就労していても、周囲のサポートが不可欠である場合は支給対象となることがあります。

専門家に相談するメリット

障害年金の申請には専門的な知識が求められるため、社労士などの専門家に相談することでスムーズな申請が可能になります。特に発達障害やワーキングメモリのように見た目ではわかりにくい障害の場合、症状の説明や証拠書類の準備に工夫が必要です。

専門家のサポートによって、必要な支援を確実に受けることができます。

生活上の支援と対策

ワーキングメモリが弱い方は、メモやスケジュール管理アプリを使うことで生活を整理する工夫が重要です。また、情報を一度にたくさん扱わず、段階的に処理する環境を整えることも助けになります。家族や職場の理解も得ながら、無理のない生活スタイルを作ることが、心の安定にもつながります。

まとめ

ワーキングメモリの障害は、日常生活や就労に大きな支障を与える可能性があり、障害年金の対象となることもあります。正確な診断と書類作成、専門家のサポートを活用することで、必要な支援を受けられる道が開かれます。

ワーキングメモリの困難に悩む方は、一人で抱え込まず、制度や支援機関を積極的に利用していくことが大切です。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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STEP
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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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