

人工骨頭置換術(THA: Total Hip Arthroplasty)は、股関節に重度の損傷や変形が生じた場合に行われる手術で、損傷した関節部分を人工の骨頭やソケットで置換する方法です。
加齢や事故、リウマチなどの関節疾患が原因で、骨や軟骨が劣化し、痛みや可動域の制限が発生するケースに適用されます。特に、高齢者に多い大腿骨頸部骨折や変形性股関節症などでは、生活の質向上のために人工骨頭置換術が一般的です。
しかし、手術後の安定性確保や再発防止のため、特定の動作や肢位(姿勢)が禁忌とされています。
禁忌肢位とその理由
人工骨頭置換術後は、特に「脱臼」のリスクを避けるために禁忌肢位が重要です。脱臼とは、関節の受け皿から骨頭が外れてしまう状態で、再手術が必要になることもあります。人工骨頭置換術後に避けるべき代表的な肢位と理由を以下に示します。
屈曲角度の制限 股関節を90度以上曲げる動作、特に座る際に注意が必要です。椅子やソファに座る際、膝が股関節よりも高い位置になることで、関節の安定が崩れやすくなり、脱臼のリスクが高まります。特に、低い椅子や布団での起き上がりに注意が必要です。
内旋動作の回避 股関節を内側にひねる(内旋)動作も禁忌とされています。例えば、足を組む動作や内股になるような姿勢は、人工関節の負担を増やし、脱臼を引き起こす可能性があるため、避けるよう指導されます。
外転角度の注意 特に体を横にひねるときや側屈の際に、股関節の外転(開脚)角度に制限がかかります。無理に足を開くと人工関節に負担がかかり、手術部位が緩んでしまう恐れがあるため、動作の範囲には細心の注意が必要です。
手術後のリハビリでは、理学療法士や医師の指導のもと、これらの禁忌肢位に注意しながら、徐々に可動域や筋力を回復させることが重要です。適切なリハビリを通じて、痛みの緩和や機能回復を図り、生活の質の向上が目指されます。
人工骨頭置換術後の障害年金の対象について
人工骨頭置換術後の生活において障害年金の支給対象となります。障害年金は、一定の障害状態が続き、日常生活や労働に著しい支障をきたす場合に申請が可能です。以下に障害年金の対象となる可能性があるケースを挙げます。
障害年金の申請には、手術後のリハビリ記録や、可動域の制限状況を示す診断書が必要です。医師からの継続的な観察結果や、リハビリ計画の進捗も申請時に有用な証拠として扱われるため、リハビリ担当者や医師と相談しながら書類を整えることが重要です。
>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて
まとめ
人工骨頭置換術後の生活では、脱臼を防ぐために禁忌肢位を守ることが不可欠です。股関節の屈曲や内旋など、特定の動作を避けることで、術後の安定を保ち、再発リスクを低減させます。
また、術後に残る痛みや可動域の制限が日常生活に支障をきたす場合、障害年金の対象になる可能性があります。障害年金の申請には医師の診断書や、リハビリ状況の証拠が必要です。生活の質向上と経済的支援のために、これらの制度を上手に活用することが推奨されます。
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