腎硬化症とは?原因・症状から障害年金の申請方法まで詳しく解説

腎硬化症(じんこうかしょう)は、腎臓の血管が硬化してしまい、腎臓の働きが低下する病気です。特に高血圧が原因であることが多く、血圧の上昇に伴って腎臓内の小さな血管がダメージを受け、徐々に腎機能が悪化していきます。

長期にわたり高血圧が続くと、腎臓の血流が悪くなり、結果的に腎臓の組織が硬くなりやすくなるのです。

目次

腎硬化症の主な原因

腎硬化症の原因の多くは高血圧ですが、加齢や動脈硬化も関係しています。具体的には、次のような要因が腎硬化症の発症リスクを高めます。

高血圧

腎臓の血管が硬化していくことで腎機能が低下し、さらに高血圧が進むという悪循環が生じます。

動脈硬化

動脈が硬くなると血流が妨げられ、腎臓にも十分な血液が届かなくなります。

加齢

年齢とともに血管の弾力性が低下し、腎臓の血管にも負担がかかりやすくなります。

その他の生活習慣

喫煙や肥満、糖尿病といった生活習慣も腎硬化症のリスクを高めます。

これらの原因が複合的に働くことで、腎硬化症が発症しやすくなるのです。

腎硬化症の主な症状

腎硬化症は、早期にはほとんど自覚症状がないため、進行するまで気づきにくい病気です。しかし、腎機能が低下していくと、以下のような症状が現れることがあります:

むくみ

腎臓の機能低下により体内の水分バランスが崩れ、足や顔がむくむことがあります。

高血圧の悪化

高血圧が腎硬化症の原因であると同時に、腎硬化症の進行によってさらに血圧が上がるケースもあります。

倦怠感・疲労感

腎臓が正常に機能しないと老廃物が体内に蓄積し、慢性的な疲労感や体力低下が生じやすくなります。

頻尿や排尿異常

腎機能の低下により尿の生成や排泄に異常が現れることがあります。

これらの症状が見られる場合、医師による診察や検査が推奨されます。特に血液検査や尿検査で腎機能の数値(クレアチニン値や尿たんぱくなど)を調べることで、腎硬化症の進行度を把握しやすくなります。

腎硬化症と障害年金の対象になる場合

腎硬化症は、進行して腎不全に至ると日常生活に大きな支障が出ることがあります。腎不全まで進むと人工透析が必要となるケースも多く、経済的な負担や就労制限がかかることもあるため、一定の条件を満たせば障害年金の対象となります。

障害年金の申請においては、腎機能の低下度合いや、日常生活への影響が評価基準として重要です。腎硬化症が進行し透析が必要となった場合は、一般的に障害年金の認定が比較的受けやすくなります。具体的に、障害年金を受け取るための条件や手続きを以下に詳しく説明します。

障害年金の等級と腎硬化症の基準

障害年金は、障害の程度に応じて「1級」「2級」「3級」といった等級が設定されています。腎硬化症が進行し、腎機能が著しく低下した場合や人工透析を受けることになった場合は、主に2級または1級の認定が行われることが一般的です。透析療法が開始されると、以下のような基準で等級が決定される可能性があります。

2級

週に複数回の透析治療が必要な場合、日常生活に制約が生じるため、通常は2級の認定対象になります。透析を行っている場合、労働に制限がかかることも多く、2級の障害年金が支給されやすい状況です。

1級

透析を行っていても、さらに重篤な状態である場合、例えば日常生活がほとんど介助なしには行えないほど重度の障害がある場合は、1級の認定を受けることも可能です。

なお、3級は主に就労している場合に一定の制限があるものの、軽度の障害が認められる場合に支給されるため、腎硬化症においては少ないケースです。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

障害年金の申請手続きと必要書類

腎硬化症で障害年金を申請するためには、以下の手続きと書類が必要です。

診断書

医師による診断書が必須です。診断書には、腎硬化症の状態や症状、日常生活への影響度合いが詳細に記載されます。特に透析を開始した時点や、症状の進行具合を医師と相談しながら正確に記載してもらうことが重要です。

病歴・就労状況等申立書

病歴とその経過、働ける状況や日常生活の状態について申告する書類です。症状が進行し、生活や仕事にどの程度影響が出ているかを具体的に記載することで、審査がスムーズに進みやすくなります。

受診状況等証明書

初診日や過去の診療内容を確認するための証明書です。腎硬化症の進行状況を証明するために、初診日の証明は非常に重要です。

その他の書類

年金手帳や本人確認書類、所得証明なども必要になるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

障害年金の申請から受給までの流れ

申請を行うと、提出された書類に基づき、障害の程度や日常生活への影響が審査されます。通常、審査には数か月の時間を要するため、申請書類が整ったら速やかに提出することが推奨されます。

審査が通り、障害年金の受給が決定されると、指定した銀行口座に年金が振り込まれる形になります。なお、透析を継続的に行う場合、障害年金の更新申請が定期的に求められることがあります。

>>障害年金申請めんどくさいと思っている方へ 面倒な障害年金の申請は社会保険労務士へ

腎硬化症の予防と生活習慣の改善

腎硬化症の進行を防ぐためには、日常の生活習慣を見直すことが大切です。特に高血圧や糖尿病の管理は腎機能を保つために不可欠です。予防策としては、以下のポイントが挙げられます:

食事管理

塩分を控え、バランスの取れた食生活を心がけることで、血圧や血糖値の管理につながります。

定期的な運動

軽い運動を日常に取り入れることで、血圧の安定や血流の改善が期待できます。

禁煙・節酒

喫煙や過度の飲酒は腎機能を悪化させる原因となるため、健康的な習慣を意識しましょう。

まとめ

これらの生活改善により腎硬化症のリスクを低減し、症状の進行を緩やかにすることが期待できます。腎硬化症は進行性の病気であるため、早期の発見と適切な治療が重要です。医療機関での定期検診や血圧管理を行いながら、症状が進行した場合には速やかに障害年金などの公的支援制度も活用していくと良いでしょう。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

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