脳動静脈奇形破裂の原因と症状、後遺症による障害年金の受給方法

脳動静脈奇形(AVM: Arteriovenous Malformation)は、動脈と静脈が異常に絡み合った血管の塊であり、正常な毛細血管を介さずに直接血流が動脈から静脈に流れ込むことで、血管が膨張して破裂するリスクが高まります。

この状態は非常にまれですが、破裂した場合は深刻な脳出血を引き起こし、命にかかわることもあります。ここでは、脳動静脈奇形の破裂に関する原因や症状、そして障害年金を受給するための要件について解説します。

目次

脳動静脈奇形破裂の原因

脳動静脈奇形が破裂する主な原因は、血管の異常な形態に伴う血流の増加と血管壁の脆弱さにあります。

通常、動脈から静脈へ流れる血液は毛細血管で圧力が調整されますが、脳動静脈奇形ではこの調整がなく、異常な血流が直接静脈に流れ込むため、静脈が負担を抱えて膨張します。最終的に、その負担が限界を超えると血管が破れて脳出血を引き起こします。

脳動静脈奇形の破裂のリスクを高める要因として、以下のものがあります。

血圧の上昇

高血圧状態は、脳動静脈奇形が破裂するリスクを増加させます。

加齢

年齢が上がるにつれて血管が弱くなるため、破裂の可能性が高まることがあります。

ストレスや激しい運動

これらは一時的な血圧上昇を引き起こし、血管にかかる負担が増加することがあります。

また、脳動静脈奇形は遺伝的な要因が一部関与していると考えられていますが、多くの場合、その原因ははっきりと解明されていません。

脳動静脈奇形破裂の症状

脳動静脈奇形が破裂した際には、突然の激しい症状が現れます。以下のような症状が典型的です。

突発的な激しい頭痛

しばしば「今までに経験したことのないような」痛みと表現されるほど強烈な頭痛が生じます。

意識障害

重度の脳出血により、意識を失うことがあります。

片側の手足の麻痺

脳の出血箇所によっては、身体の片側に麻痺が生じることがあります。

痙攣

破裂に伴う脳損傷により、痙攣発作が起こることもあります。

視覚や言語の障害

出血が脳の視覚や言語を司る部位に影響を与えると、視覚障害や言語障害が生じることがあります。

これらの症状が現れた場合、速やかに医療機関で診察を受けることが重要です。脳動静脈奇形破裂は非常に緊急性の高い状態であり、早急な治療が必要です。

脳動静脈奇形破裂後の障害とリハビリ

破裂後のリハビリテーションが必要になることが多く、麻痺や言語障害、認知機能の低下などが後遺症として残る場合があります。回復の度合いは、破裂時の出血の量や場所、治療のタイミングに左右されますが、完全な回復が難しいケースも少なくありません。

脳動静脈奇形が破裂した後、一定の後遺症が残る場合、日常生活や仕事に大きな支障が生じることがあります。特に、麻痺や言語障害、認知機能の低下などが長期にわたって影響を与える場合があります。こうした後遺症が残った場合には、障害年金の受給を検討することができます。

脳動静脈奇形破裂による障害年金の受給

脳動静脈奇形破裂による後遺症が残った場合、障害年金の対象となることがあります。障害年金は、病気やけがによって生活や仕事に重大な制約が生じた場合に、経済的な支援を提供する制度です。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

脳動静脈奇形破裂後に障害年金を受給するための要件には、いくつかのポイントがあります。

障害認定日

障害年金を申請する際、障害が認定される時点(障害認定日)があります。脳動静脈奇形破裂の場合、手術後やリハビリの過程で後遺症が確定したタイミングがこの認定日にあたることが多いです。

障害等級

障害年金の受給には、後遺症がどの程度の障害にあたるかが判断され、1級から3級までの等級が設定されます。脳動静脈奇形破裂の場合、日常生活にどれだけの支障があるかや、労働能力がどの程度低下したかに基づいて等級が決まります。たとえば、重度の麻痺や言語障害が残った場合には1級や2級が該当することがあります。

保険加入期間

障害年金を申請するには、一定の保険加入期間が必要です。具体的には、初診日の前日において、国民年金または厚生年金に加入している期間のうち、3分の2以上の期間に保険料を納付している必要があります。

障害年金を申請する際には、医師の診断書や病歴、リハビリの経過などを詳しく記載した書類が必要です。また、審査には一定の時間がかかるため、早めに準備を進めることが重要です。

まとめ

脳動静脈奇形破裂は、突然の出血を引き起こし、生命に関わる重大な状態です。破裂のリスクを軽減するためには、定期的な検査や健康管理が重要であり、特に高血圧などのリスク要因を適切に管理することが必要です。

破裂が起こった場合には、後遺症が残る可能性があり、障害年金を受給することで経済的な支援を受けることができます。医師や専門家と連携して、早めの対応と手続きの準備を進めることが大切です。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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