

核上性進行性麻痺(PSP:Progressive Supranuclear Palsy)は、指定難病の一つであり、神経変性疾患に分類されます。
中年以降に発症し、脳の特定の部位、特に脳幹や基底核が影響を受けることで、運動機能や視覚、言語機能などに障害が現れます。症状は進行性であり、時間とともに患者の生活の質に大きな影響を与えます。
核上性進行性麻痺の原因
PSPの原因は完全には解明されていませんが、異常なタンパク質「タウ(tau)」が脳内に蓄積することが関連していると考えられています。
このタウタンパクの蓄積は、神経細胞の死滅を引き起こし、運動や認知機能に関わる領域に影響を与えます。タウタンパク質の蓄積がなぜ起こるのかは不明ですが、遺伝的要因や環境要因が複合的に関与している可能性が指摘されています。
核上性進行性麻痺の症状
PSPの初期症状としては、バランス感覚の低下による転倒や、動作のぎこちなさが目立ちます。また、目の動きが制御しにくくなる「核上性注視麻痺」が特徴的で、特に上下の視線の移動が困難になります。
これにより階段の昇降や物を見つけることが難しくなる場合があります。さらに、表情の硬直、話しづらさ、嚥下困難、筋肉の硬直、歩行困難などの症状も進行します。
認知機能の低下や抑うつ症状もみられることがあり、患者は感情をコントロールしにくくなることがあります。これらの症状は徐々に進行し、最終的には介助なしでは日常生活を送ることが難しくなるケースも多いです。
核上性進行性麻痺と指定難病
日本では、核上性進行性麻痺は「指定難病」として認定されています。指定難病とは、治療が困難で、長期の療養を必要とする病気のうち、国が特に指定するものです。
指定難病に認定されると、医療費の助成を受けることが可能になり、経済的な負担を軽減するための制度が適用されます。PSPの場合、進行性で治療が難しいため、医療支援やリハビリテーションが重要となり、これらの費用負担軽減は患者や家族にとって非常に重要です。
障害年金の申請
PSPは、進行するにつれて身体機能に深刻な影響を及ぼすため、障害年金の対象となる可能性があります。障害年金は、病気やけがで日常生活や労働が困難になった場合に支給される公的な年金制度で、核上性進行性麻痺の場合も症状の進行に応じて、適用されることがあります。
>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて
障害年金を申請するためには、医師による診断書や病歴、現在の生活状況を詳細に報告する必要があります。特に、核上性進行性麻痺の場合、視覚障害や運動障害が顕著であり、日常生活に大きな支障が出ている場合、障害等級が適用されやすくなります。障害等級は症状の重さに応じて決まり、障害基礎年金や障害厚生年金が支給されるかどうか、またその金額が決定されます。
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