遅発性ジストニアの症状が悪化したら?障害年金の対象と申請方法

遅発性ジストニアとは、特定の薬物治療を受けた後に発症する神経障害で、筋肉の異常な収縮やねじれ、震えを引き起こします。一般的に、抗精神病薬や一部の制吐薬を長期間使用した後、数ヶ月から数年経って発症することが多く、症状は時間の経過とともに進行することがあります。

遅発性ジストニアの症状は、特に顔面や首、四肢に現れやすく、患者の日常生活に大きな支障をきたします。

目次

遅発性ジストニアの症状

遅発性ジストニアの主な症状は、体の特定部位の筋肉が不随意に収縮することです。これにより、以下のような動きや症状が見られます。

  • 首や頭の不自然な傾きや振動(痙性斜頸)
  • 顔面の引きつりや口が無意識に開閉する(顔面ジストニア)
  • 四肢のひきつけや震え(手足のジストニア)
  • 歩行困難、身体のバランスが取れない

症状の強さは個人差があり、軽度なものから日常生活が著しく困難になる重度のものまでさまざまです。また、遅発性ジストニアは安静時にも現れることがあり、特にストレスがかかる状況で悪化する傾向があります。

遅発性ジストニアの原因

遅発性ジストニアの主な原因は、長期間にわたる抗精神病薬の使用です。特に、ドーパミン受容体をブロックするタイプの薬剤が、脳内の神経伝達物質のバランスを崩し、異常な筋肉の動きを引き起こすとされています。これらの薬剤は、統合失調症や双極性障害などの精神疾患の治療に使用されることが多く、その治療中に副作用として遅発性ジストニアが発症することがあります。

また、特定の制吐薬や抗うつ薬も同様の作用を持ち、遅発性ジストニアを引き起こすことがあります。遅発性ジストニアは、薬の服用を中止しても改善しないことが多く、一度発症すると長期的な管理や治療が必要です。

障害年金の受給要件と申請方法

遅発性ジストニアは、重度の場合、日常生活に大きな支障をきたすため、障害年金の対象となることがあります。障害年金を受給するためには、以下の要件を満たす必要があります。

  • 症状が継続的に存在し、日常生活や仕事に支障をきたしていること
  • 医師による診断書で、症状の重症度や治療経過が記載されていること
  • 初診日から一定の期間が経過していること(初診日要件)
  • 障害等級が、年金法で定められた基準を満たしていること

遅発性ジストニアで障害年金を申請する際には、まずは主治医に相談し、診断書を作成してもらうことが重要です。その後、必要書類を揃え、居住地の年金事務所に提出します。障害年金の申請は複雑な手続きが必要なため、専門家のサポートを受けることも検討すべきです。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

遅発性ジストニアと障害等級の関係

障害年金は、症状の重さに応じて障害等級が決定されます。遅発性ジストニアの場合、障害等級は主に次のような観点から判断されます。

  • 日常生活における自立度(食事、着替え、入浴など)
  • 歩行や立ち上がりの困難さ
  • 発話やコミュニケーションの障害
  • 筋肉の異常な収縮による痛みや疲労感

これらの要因が障害等級の判定に影響を与え、最終的に障害基礎年金や障害厚生年金の支給額が決定されます。等級は1級から3級まであり、1級が最も重い障害とされ、最も高い給付が受けられます。

まとめ

遅発性ジストニアは、主に薬剤によって引き起こされる神経障害で、症状が進行すると日常生活に大きな支障をきたすことがあります。障害年金を受給するためには、正確な診断と適切な手続きが必要です。症状が重く、仕事や生活が困難になった場合は、早めに主治医と相談し、必要なサポートを受けることが重要です。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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