作業所に通って働いている方の中には、「障害年金がもらえないのでは？」と不安を感じている方もいるかもしれません。しかし実際には、作業所で働いていても障害年金を受給できる可能性は十分にあります。

この記事では、作業所の利用と障害年金の関係について、制度の基本から申請時のポイントまで、分かりやすく解説します。

障害年金とは

障害年金は、病気やけがで生活や仕事に支障が出た場合に、経済的支援を受けられる公的制度です。年金制度に加入している間に発病し、障害等級に該当する状態が続いていることが条件になります。

障害基礎年金（国民年金）と障害厚生年金（厚生年金）の２種類があり、症状の重さによって１級・２級・３級と等級が分かれています。

作業所とは

作業所は、障がいのある人が就労支援を受けながら働く場所で、「就労継続支援A型」「B型」に分類されます。A型は雇用契約があり、最低賃金以上の給料が支払われる仕組みです。

一方、B型は雇用契約がなく、工賃として報酬を受け取ります。どちらも一般企業での就職が難しい方が、社会参加や生活リズムを整える目的で利用しています。

作業所に通っていても障害年金はもらえる？

結論から言えば、作業所に通っていても障害年金を受け取ることは可能です。障害年金の審査では「働いているか」だけで判断されるのではなく、「どれだけの支援を受けているか」「日常生活にどれだけ制限があるか」が重要な基準になります。

例えば、支援員の助けがなければ作業が継続できない、勤務時間が短く限定的などの場合は、障害等級の基準に該当する可能性があります。B型作業所では支援付きの軽作業が多く、生活能力に制限があると見なされやすいです。A型でも、職場でのサポート体制や作業内容が診断書にしっかり記載されていれば、年金の受給に影響しません。

障害年金を受け取るための条件

障害年金を申請するには、以下の４つの条件をすべて満たす必要があります。

• 初めて医療機関を受診した「初診日」が確認できること
• 初診日前までに保険料を一定期間納めていること（原則３分の２以上）
• 障害認定日において、障害等級（１級〜３級）に該当すること
• 現在も障害の状態が続いていること

作業所を利用していても、これらの条件が整っていれば障害年金の対象になります。

＞＞障害年金を社労士に依頼すべきか？自分で申請を出す場合と社労士に依頼するメリット

申請時に注意すべきポイント

申請において特に重要なのが「診断書」と「病歴・就労状況等申立書」です。ここには作業所での勤務形態や支援内容を具体的に記載してもらう必要があります。

たとえば、「週に２〜３回、短時間のみ通所」「一人で通勤できないため送迎が必要」「声かけがないと作業を中断する」など、本人の状況が伝わる記述が大切です。

また、障害年金には有期認定（定期更新）があります。更新の際には再度診断書の提出が求められますが、このときに作業所での活動が「症状が改善している」と誤解されないよう、支援の状況を正しく記録してもらうことが重要です。

作業所の収入と障害年金の関係

作業所での収入（工賃・賃金）があるからといって、障害年金が自動的に打ち切られることはありません。ただし、障害基礎年金には所得制限があるため、年収が一定額を超えると支給停止または減額になる場合があります。

目安として、年収が１３０万円を超えると影響が出る可能性があります。A型作業所で長時間働いている方は、年金事務所に確認することをおすすめします。

まとめ｜大切なのは「働いているか」より「どれだけ支援が必要か」

作業所を利用している方でも、生活や就労に支援が必要であり、障害等級に該当していれば障害年金を受け取ることができます。就労の有無や収入額だけで判断されることはなく、実際の日常生活の困難さや支援の必要性が重要視されます。

申請を検討している方は、診断書や申立書に自分の状況を正確に反映してもらい、医師や社会保険労務士、年金事務所のアドバイスを受けながら、確実な申請を目指しましょう。

＞＞障害年金を自分で申請するのは難しい？社会保険労務士に依頼するメリットについて

まとめ

黄色靭帯骨化症は、背骨の靭帯が骨化することで神経を圧迫し、しびれや歩行障害を引き起こす病気です。進行すると生活に深刻な影響を及ぼすため、早めの受診と適切な治療が欠かせません。

治療には保存療法と外科的手術があり、進行度に応じて選択されます。症状によっては障害年金の対象となるため、生活が制限されている場合には制度を活用することも重要です。

医師と相談しながら診断書を整え、適切に申請を進めることで、経済的な支えを得ながら安心した生活を送ることが可能になります。

＞＞障害年金申請めんどくさいと思っている方へ　面倒な障害年金の申請は社会保険労務士へ

愛媛・松山障害年金相談センターでは障害年金の申請のお手伝いをしています。
お気軽にお問い合わせください。

＞＞当事務所に依頼するメリット

障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の１つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
６５歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

＞＞障害年金の基礎知識について

＞＞障害年金の受給額について

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

障害年金に該当しているかどうか簡単に診断できるページがありますのでもし障害年金をもらえるかもと思った方は是非診断してみてください。

＞＞障害年金に該当しているかどうか簡単に分かる１分間受給判定

目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症　など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴　など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症　など

その他

悪性新生物（ガン）、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病（強皮症、パーキンソン症候群）、その他難病など

岩本浩一

岩本　浩一 （いわもと こういち）
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

早く、障害年金のことを知っていればよかった、最初から専門家に相談すればよかった。

相談の現場で、最も耳にする言葉です。

障害年金の請求で一番大事なことは、不安を感じたり、わからないことがあったりしたときに、すぐに専門家に問い合わせをすることです。

ひとりで悩みを抱えず、まずは当センターにお気軽にご相談ください。
当センターは全力であなたに寄り添います。

無料相談を行っておりますので、是非ご利用ください。

note.com/ehimesr/