

人工透析を受けている方は、基本的に障害年金の受給資格があります。日本年金機構の公式ガイドラインでは、人工透析を行っている方は原則として障害等級2級に認定され、場合によっては1級に該当することもあります。
しかし、申請にはいくつかの要件があり、これを満たさなければ受給できないケースもあります。その中で特に重要な要件として、初診日証明と年金の納付要件が大きな壁となることがあります。
障害年金をもらえないケースでの大きな問題点:初診日証明
障害年金を申請するための基本的な要件のひとつが「初診日証明」です。これは、病気やケガの原因となった症状で初めて医療機関を受診した日を指し、障害年金の受給資格を決定する基準のひとつです。初診日は、障害年金の認定プロセスにおいて重要な位置を占め、この日が正確に証明されなければ、年金の申請自体が成立しない可能性があります。
初診日証明が難しい理由
人工透析を必要とする慢性腎不全や糖尿病性腎症などの病気は、長期にわたる治療が必要であり、初診日から実際に透析を始めるまでに数年、場合によっては数十年かかることもあります。このため、初診日の記録が残っていないケースも多く見られます。医療機関のカルテは法律で5年間の保管が義務付けられていますが、これを超えると破棄されることが多く、初診日証明のための書類が得られないケースがあります。
また、受診した病院が閉院していたり、転院を繰り返している場合も初診日証明が困難です。特に、健康診断で異常が見つかり、すぐには治療を始めなかった場合などは、初診日が正確に把握できないことがあり、この場合も証明が難しくなります。
初診日が証明できない場合の対処法
初診日が証明できないからといって、すぐに諦める必要はありません。以下のような方法で初診日を証明できる可能性があります。
- 初診を受けた医療機関にカルテ以外の記録が残っていないか確認する。
- 転院先で、過去の受診記録が保存されていないか確認する。
- 健康保険の給付記録や医療費明細書を確認する。
- 当時の治療に関して話をした第三者(友人や同僚など)の証言を集める。
これらの方法を組み合わせて、初診日証明が可能になるケースもあります。専門家である社会保険労務士に相談することで、よりスムーズに証明書類を集め、申請手続きを進められる可能性があります。
>>障害年金を社労士に依頼すべきか?自分で申請を出す場合と社労士に依頼するメリット
納付要件も重要なポイント
障害年金を受給するためには、初診日証明のほかに「年金の納付要件」を満たすことが求められます。これは、年金制度に加入していた期間のうち一定の期間、年金保険料を納めていることが必要です。具体的には、以下の条件を満たす必要があります。
- 初診日の前日において、被保険者期間の3分の2以上が保険料納付済み、または免除されていること。
- 初診日の前日において、直近1年間に保険料の未納がないこと。
これらの納付要件を満たさない場合、障害年金の受給資格はありません。特に、過去に保険料を納めていなかった期間がある場合、未納期間が原因で年金が受給できないことがあります。この点で、多くの申請者が申請を諦めざるを得ないケースが見られます。
納付要件を満たさない場合の対策
過去に保険料を納めていなかった場合でも、一部のケースでは救済措置が適用されることがあります。例えば、生活困難な理由で保険料を納めることができなかった場合には、納付免除や猶予の制度が適用されることがあります。
免除や猶予が適用された期間は、納付要件を満たす期間としてカウントされます。そのため、過去に未納期間がある場合でも、その期間が免除されていたかどうかを確認することが重要です。
障害年金の特例と事後重症請求
人工透析の場合、通常の障害認定日よりも早く年金を受給できる障害認定日の特例が適用されることがあります。この特例では、人工透析を開始してから3ヶ月経過した時点で障害認定日として認定され、通常の1年6ヶ月待たずに障害年金の受給が開始されます。
また、障害認定日の特例を適用できなかった場合でも、症状が悪化してからの申請となる「事後重症請求」が可能です。この場合、認定日を過ぎた時点で障害年金の申請が行われ、請求日の翌月分から年金を受給できます。ただし、申請が遅れると、その分の年金を受け取る期間も短くなるため、できるだけ早く申請を行うことが大切です。
>>障害年金申請めんどくさいと思っている方へ 面倒な障害年金の申請は社会保険労務士へ
まとめ
人工透析を行っている方が障害年金を受給できないケースは、初診日証明や納付要件の不備が原因であることが多いです。初診日証明が難しい場合でも、さまざまな方法で証明を試みることができ、専門家に相談することで手続きをスムーズに進めることが可能です。
また、納付要件を満たすことも忘れてはならない重要なポイントで、特に未納期間がある場合は、免除や猶予の制度を活用することが考えられます。障害年金の申請においては、早期に手続きを開始し、専門家の助けを借りることが受給への近道となります。
人工透析の障害年金受給事例
人工透析は障害年金の対象となります。
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当センターは人工透析についてたくさんの受給事例があります。
>>20年前から糖尿病を患い7年前から人工透析を開始。透析が障害年金対象であると最近知った方の事例
>>30年前から高血圧により通院、20年前に糖尿病発症し現在人工透析を開始。初診が20年前だがスムーズに手続きできた事例






















