

痔瘻癌は、長期間治らない痔瘻ががん化して発症する稀な疾患です。初期症状が通常の痔瘻と似ているため見逃されやすく、進行してから気づくケースも少なくありません。
本記事では、痔瘻癌の原因や症状、診断・治療法に加えて、治療後に受給できる可能性のある障害年金についても詳しく解説します。
痔瘻癌とはどんな病気?
痔瘻癌は、長い間続く痔瘻ががんになってしまう病気です。痔瘻とは、肛門の周りに膿の通り道(瘻管)ができてしまい、そこから膿が出たり、腫れたりする状態のことです。通常の痔瘻は手術で治ることが多いですが、10年以上も放っておいたり、何度も繰り返したりすると、がんになることがあります。
この病気はとてもまれで、肛門にできるがんの中でも一部しかありません。しかし、見つけにくい病気なので、気づいたときにはすでに進行していることも多いです。
なぜ痔瘻癌になるの?
痔瘻癌の一番の原因は、長期間にわたる慢性的な炎症です。つまり、痔瘻がずっと治らず、肛門の周りに炎症が続くことで、細胞が傷つき、がんに変わってしまうことがあります。
次のような人は痔瘻癌になりやすいと考えられています。
- 痔瘻が10年以上続いている
- 瘻管が複雑で深い場所まで広がっている
- 膿が何度も出てくる
- クローン病などの腸の病気を持っている
- 定期的に病院で診てもらっていない
これらに当てはまる人は、早めに専門の病院で診てもらうことが大切です。
痔瘻癌の症状とは?
痔瘻癌の症状は、普通の痔瘻ととてもよく似ています。だからこそ、がんになっていてもなかなか気づけないのです。以下のような症状がある場合は注意が必要です。
- 膿に血が混じっている
- 分泌物(ぶんぴつぶつ)が粘り気を持って悪臭がする
- 肛門の周りにしこりや硬さを感じる
- 肛門の皮膚がただれていたり、変色していたりする
- 排便時に痛みが強くなった
- 体がだるく、体重が減ってきた
これらの症状が続いている場合は、痔瘻癌の可能性もあるので、病院で検査を受けましょう。
どのように診断されるの?
痔瘻癌かどうかを判断するには、以下のような検査を行います。
視診と触診
肛門のまわりを見たり触ったりして、異常がないか確認します。
生検(せいけん)
疑わしい部分の組織を少しだけ取り、顕微鏡でがんかどうか調べます。
画像検査(MRIやCTなど)
がんがどこまで広がっているかを調べます。
内視鏡検査
肛門や直腸の中をカメラで詳しく見ます。
特に生検は、がんかどうかをはっきり判断するためにとても大切です。
痔瘻癌の治療方法
痔瘻癌の治療では、がんを手術で取り除くことが基本です。がんの場所や広がり方によっては、肛門の一部や周りの組織も一緒に切除することがあります。また、人工肛門(ストーマ)を作る手術が必要になる場合もあります。
がんが進んでいる場合には、手術のあとに放射線治療や抗がん剤治療を行うこともあります。早く見つけて治療すれば、治る可能性も高くなるので、早期発見がとても大切です。
障害年金はもらえる?
痔瘻癌の治療後に生活に支障が出ている場合は、障害年金をもらえる可能性があります。特に、次のような状況にある方は対象になりやすいです。
- 人工肛門をつけて生活している
- 疲れやすく、長時間働けない
- 病気の影響で通勤や日常生活に支障がある
- 治療後も体力が戻らず、仕事を続けるのが困難
実際に、人工肛門を装着していてフルタイム勤務ができない人が、障害厚生年金3級を受け取っている例もあります。さらに、初診日が特定できれば「過去にさかのぼって」年金をもらえるケースもあります。
申請には、医師の診断書や病歴、就労状況をまとめた書類が必要です。不安がある方は、障害年金の専門家(社会保険労務士)に相談すると安心です。
>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて
早期発見と制度の活用が大切
痔瘻癌はとても珍しい病気ですが、放っておくと命に関わることもあります。痔瘻が長く続いている方は、少しでも「いつもと違う」と感じたら、迷わず病院に行ってください。
また、治療後の生活に不安がある方は、障害年金という制度をうまく活用することで、経済的な支えを得ることができます。無理をせず、正しい情報を知って、安心して治療に専念できる環境を整えましょう。
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