感情の平板化(鈍麻)でも障害年金は受け取れる?精神障害と認定基準をわかりやすく解説

感情が乏しくなり、喜怒哀楽が表に出にくくなる「感情の平板化(鈍麻)」は、精神障害の陰性症状の一つです。このような状態が続くと、日常生活や社会生活に大きな支障をきたし、障害年金の対象となることがあります。

この記事では、障害年金の受給条件や等級判断のポイントについて、わかりやすく解説します。

目次

感情の平板化とは何か?

感情の平板化(鈍麻)とは、感情の起伏が乏しくなり、表情や声の抑揚、態度などに感情が現れにくくなる状態を指します。本人は心の中で感じていても、それが外に出ないため、周囲からは「無表情」「反応がない」と見られてしまうこともあります。この症状は統合失調症などの精神疾患に多く見られます。

精神障害における陰性症状の特徴

統合失調症には、幻覚や妄想といった陽性症状とともに、感情の平板化や意欲の低下などの陰性症状が存在します。陰性症状は外から見えにくく、改善に時間がかかることが多いため、本人や家族にとって負担が大きくなります。また、社会生活や就労の継続が困難になることもあります。

障害年金の対象になる精神症状とは?

障害年金は、日常生活や就労に著しい制限がある場合に支給されます。感情の平板化が原因で、意思疎通が困難になったり、社会的な関係が築けなくなったりするような場合、障害年金の申請対象となります。

精神障害の中でも、統合失調症やうつ病などが対象となるケースが多く、申請には医師の診断書が必須です。

等級判定のポイント

障害年金は1級から3級までに分かれ、状態の重さによって等級が決まります。感情の平板化が重度で、日常的な援助が必要な場合は1級、ある程度の自立が可能でも著しい制限がある場合は2級、働けるが制限がある場合は3級に該当する可能性があります。判断基準は、症状だけでなく、生活の実態や援助の必要度も含まれます。

診断書で重要になる点

障害年金の申請においては、医師が作成する診断書の内容が非常に重要です。感情の平板化などの陰性症状がどのように日常生活に影響しているかを、具体的に記載してもらう必要があります。本人の困難を正確に伝えることで、より適切な等級判断につながります。

就労と障害年金の関係

障害年金は、就労しているからといって必ずしも不支給になるわけではありません。仕事の内容や働き方、支援の有無などが考慮され、実際の生活能力に基づいて等級が決められます。たとえ働いていても、援助がなければ成り立たないような場合は、支給対象となる可能性があります。

申請前に準備すべきこと

申請をスムーズに進めるためには、通院歴や治療経過、日常生活の様子を時系列でまとめておくと良いでしょう。また、家族や支援者からの情報も診断書に反映されると、実情に沿った評価がされやすくなります。専門家に相談しながら準備を進めるのも一つの方法です。

まとめ:感情の鈍麻でもあきらめないで

感情の平板化は目に見えにくく、誤解されやすい症状です。しかし、それが生活に支障をきたしている場合、障害年金という公的支援を受ける権利があります。自分だけで抱え込まず、医師や年金の専門家と連携して、適切な支援を得るための一歩を踏み出しましょう。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

>>眼の障害の受給事例はこちら

聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

>>聴覚、平衡機能の障害の受給事例はこちら

鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

>>肢体の障害の受給事例はこちら

精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

>>精神障害の受給事例はこちら

呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

>>呼吸器疾患の受給事例はこちら

循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

>>循環器疾患の受給事例はこちら

腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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(5)初診日(医療機関に初めて受診した日)、 (6)加入年金制度の種類と加入状況、(7)傷病名(診断傷病名)

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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