

網膜脈絡膜委縮とは、眼の網膜や脈絡膜(網膜の外側にある層)が萎縮してしまう疾患で、視力の低下や視野欠損が進行する病気です。この疾患は、主に遺伝性や加齢による変化が原因となることが多いですが、その他にも特定の病気や外的要因によるものもあります。
萎縮が進行すると、視覚情報を正常に処理する能力が低下し、日常生活に大きな影響を及ぼします。
網膜脈絡膜委縮の原因
遺伝性の要因が多くを占める網膜脈絡膜委縮では、網膜色素変性症の一環として症状が現れることが多いです。このほかにも、糖尿病網膜症やぶどう膜炎といった眼疾患が進行することで、網膜や脈絡膜に障害が発生し、最終的に委縮に至るケースもあります。
また、外傷や強い紫外線の影響などが原因となることも稀にあります。
網膜脈絡膜委縮の主な症状
この病気の初期段階では、症状がほとんど目立たないことがあります。しかし、萎縮が進むにつれて、以下のような症状が現れます。
視力低下
物がぼやけて見える、または細かい文字が読みにくくなるといった症状が徐々に進行します。中心部の視力が低下することもあれば、周辺の視野から狭まる場合もあります。
視野欠損
病気が進むと、視野が狭くなる、あるいは部分的に黒く見えなくなることがあります。これにより、日常生活での移動や作業に支障をきたすことが増えます。
夜盲症
暗い場所や夜間に見えにくくなる「夜盲」の症状が出ることがあります。これは、特に網膜色素変性症が関与するケースで顕著です。
光への感受性増加
まぶしさを強く感じたり、光の加減によって視覚が一時的に混乱する場合もあります。
これらの症状は個人差が大きく、進行のスピードや重症度も人によって異なります。
障害年金の対象となる条件と支給について
網膜脈絡膜委縮は、その症状が進行して日常生活や就労が困難となった場合、障害年金の対象となる可能性があります。視覚障害として認定されるには、症状の程度に応じた条件を満たす必要があります。
障害年金の認定は、視力と視野の状態が基準となります。例えば、以下のような基準があります:
視力障害
両眼の矯正視力が0.1以下になると、障害等級2級に該当する可能性があります。さらに、矯正視力がほぼ失われた状態(光を感じる程度やそれ以下)の場合は、等級1級に認定されることがあります。
視野障害
視野が10度以下になると、障害等級の認定対象となります。これは、視野が極端に狭くなり、日常生活に大きな支障があると判断される場合です。
これらの条件を満たすと、国民年金や厚生年金に基づく障害年金の請求が可能です。なお、初診日の証明や医師の診断書が必要となるため、診断を受けた医療機関で必要書類を揃えることが重要です。
障害年金を申請する際のポイント
障害年金を受けるための申請には、以下のステップを踏む必要があります。
初診日の証明
網膜脈絡膜委縮の症状が初めて診断された日(初診日)を証明するため、診察を受けた医療機関の記録が必要です。
診断書の準備
現在の症状や視覚機能の状態を証明するため、眼科医による詳細な診断書を作成してもらう必要があります。
必要書類の提出
年金事務所や社会保険労務士に相談し、申請に必要な書類を整えることが大切です。提出後は審査が行われ、認定されると障害年金が支給されます。
>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて
まとめ
網膜脈絡膜委縮は、視覚機能に大きな影響を与える疾患ですが、適切な医療的サポートを受けることと、障害年金制度を活用することで、生活の質を向上させることが可能です。
進行性の病気であるため、早期に眼科での診察を受け、必要に応じて障害年金の申請準備を進めることが重要です。困難を感じる場合は、専門家の支援を受けながら適切なサポートを受けることを検討しましょう。
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