プラダー・ウィリ症候群の原因や症状、障害年金の申請方法まで解説

プラダー・ウィリ症候群(PWS)は、遺伝的要因によって生じるまれな疾患です。主に低身長、筋力の低下、過食による肥満傾向など、さまざまな症状がみられます。この疾患は、日本国内でも難病に指定されており、特定疾患としての支援を受けることが可能です。

以下、PWSについて原因、症状、難病指定の詳細、そして障害年金の取得について詳しく説明します。

目次

プラダー・ウィリ症候群の原因

プラダー・ウィリ症候群は、第15染色体の父親由来部分に異常が生じることによって発症します。具体的には、15番染色体のq11-q13領域が欠失したり、母親由来の部分だけが遺伝したりする「一親性二倍体性」などが原因です。

この遺伝的な異常は、胎児期から早期の成長に影響を及ぼし、後に見られる様々な身体的、認知的な問題の元となります。

主な症状とその特徴

プラダー・ウィリ症候群は、生涯にわたり多様な症状が見られる複雑な疾患です。以下は主な症状です:

幼少期の低筋緊張と発達遅延

生後、乳児期には筋力の低下による低筋緊張が顕著で、授乳が困難になることもあります。発達の遅れが見られ、言語発達や運動能力の向上も通常より遅くなります。

幼児期以降の過食と肥満

幼児期以降、特に3歳頃から食欲が異常に増加し、過食により肥満を引き起こすことが多いです。食欲の制御が難しく、これが肥満とその合併症につながる主な原因となります。

成長ホルモンの欠乏

成長が遅く、成長ホルモン治療が必要な場合があります。身長の伸びが遅いほか、骨密度の低下もみられます。

知的障害と行動上の問題

知的発達の遅れが認められることがあり、IQは通常平均より低いです。注意欠如、多動性、固執的な行動、強迫的な行動なども見られます。

難病指定とその支援

プラダー・ウィリ症候群は日本では「指定難病」として認定されています。

これにより、特定医療費(指定難病)助成制度を利用することができます。指定難病として認められることで、医療費の負担が軽減され、定期的な治療やサポートが受けやすくなります。

障害年金の申請について

プラダー・ウィリ症候群を持つ人は、障害年金の受給資格を得られる可能性があります。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

障害年金は、障害者が日常生活での支援を必要とする場合に経済的な支援を提供する制度です。年金の受給には、以下のポイントを考慮する必要があります:

初診日の確認

障害年金の申請において、障害が始まった日(初診日)の記録が重要です。これは医療機関での診断日などが基準になります。

等級の決定

年金の等級は、障害の程度によって決まります。プラダー・ウィリ症候群の場合、知的障害の有無や行動の問題、日常生活における支援の必要性に基づいて等級が判断されます。

例えば、介助が不可欠な場合や知的障害が重度である場合は、より高い等級の年金を受給できることがあります。

診断書と証拠書類

医師からの診断書が必要であり、具体的な症状や日常生活における支障を証明する必要があります。家族や本人が日常的に直面する問題や特別な支援が必要な場面を詳細に記載すると良いでしょう。

まとめ

プラダー・ウィリ症候群は、遺伝的な要因によって引き起こされる複雑な症状を伴う疾患です。多面的な支援が必要とされ、日本国内では難病として指定されており、医療費の助成や障害年金による支援が利用できます。

適切な支援を受けるためには、早期の診断と継続的なサポートが重要です。障害年金の申請を行う際は、十分な資料の準備と医師との連携を通じて、申請を円滑に進めることが求められます。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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