中心性頸髄損傷の症状とは?原因と障害年金の申請要件を解説

中心性頸髄損傷(ちゅうしんせいけいずいそんしょう)は、首の脊髄に損傷が生じ、四肢に機能障害をもたらす可能性がある外傷性の脊髄損傷です。この損傷は特に中高年の人々に多く見られ、日常生活や仕事に大きな影響を及ぼすことが多いため、症状や原因、障害年金の対象になるケースについて知識を深めることは重要です。

以下、中心性頸髄損傷に関する基本情報を解説し、障害年金申請のポイントについても触れていきます。

目次

中心性頸髄損傷の原因

中心性頸髄損傷は、主に次のような原因で発生することが多いとされています。

交通事故や転倒

交通事故や高い場所からの転倒などによる外傷が、中心性頸髄損傷の主要な原因です。特に、首が突然大きく後ろに反り返る「過伸展」動作が発生した場合にリスクが高くなります。

加齢に伴う脊柱管の狭窄

中高年層に多いのが、脊柱管の狭窄によるケースです。年齢とともに脊髄周囲の構造が変化し、スペースが狭くなるため、軽い外傷でも頸髄に損傷が及ぶ可能性が高まります。

スポーツや仕事中の負荷

重いものを頻繁に持ち上げる仕事や、激しい衝撃が伴うスポーツも、中心性頸髄損傷のリスクを高める一因となります。ラグビーやアメリカンフットボールなどのコンタクトスポーツが特に挙げられます。

これらの原因により脊髄の中央部分に損傷が生じると、特に上肢(腕や手)に対して顕著な機能障害が発生することが一般的です。

中心性頸髄損傷の主な症状

中心性頸髄損傷の症状は、損傷の程度や部位によって異なりますが、特徴的な症状には以下のものがあります。

上肢の運動機能障害

中心性頸髄損傷では、通常、上肢に対して顕著な筋力低下が見られます。特に手や指の細かい動作が困難になることが多く、日常生活の動作にも支障が出やすいです。

下肢の軽度の麻痺や筋力低下

下肢にも影響が及ぶことがありますが、上肢に比べて症状は軽度である場合が多いです。ただし、歩行が不安定になったり、バランスを取るのが難しくなることもあります。

排尿・排便障害

中心性頸髄損傷の重度な場合、膀胱や直腸の機能が影響を受け、排尿や排便が困難になることもあります。この症状は生活の質に大きく影響するため、専門的なケアが求められます。

痛みやしびれ

末梢神経の障害により、手足にしびれや灼熱感を感じることがあります。これらの症状は慢性的な痛みとなり、日常的な苦痛の原因となることがあります。

障害年金の申請と基準

中心性頸髄損傷は、症状や障害の程度によっては障害年金の対象となることがあります。障害年金は日常生活や仕事に支障をきたす障害に対して給付されるため、申請する際には詳細な診断書とともに、日常生活での不自由さを証明する必要があります。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

障害年金の対象基準

障害年金には1級から3級の等級があり、中心性頸髄損傷の場合、運動機能や感覚障害の程度が重度で、常時介助が必要な場合は1級、部分的な介助が必要な場合は2級、独立した生活が可能であっても困難を伴う場合は3級の対象となる可能性があります。

医師の診断書が必要

障害年金の申請には、医師が作成した詳細な診断書が必須です。診断書には、損傷の程度、症状、治療経過、日常生活への影響などが記載されるため、専門の医師に依頼することが重要です。

自己申告の詳細な記録

診断書に加え、本人や家族が日常生活での不自由さや介助の必要性を詳細に記録しておくと、障害年金の申請が通りやすくなります。例えば、手が使えないことによって食事や着替え、入浴が困難であること、または頻繁な痛みで睡眠に支障がある場合なども記録に含めましょう。

審査期間と給付の流れ

障害年金の審査には通常3〜6ヶ月ほどかかります。申請が受理されると、等級に応じた給付が毎月支給され、申請から受給開始までの期間に遡って支給されることもあります。必要に応じて再申請や等級の見直しも行われますので、状態の変化があればその都度更新が必要です。

障害年金申請におけるポイント

障害年金の申請は、書類の準備や医師の協力、日常生活の記録などを行う必要があり、手間がかかるものです。以下は申請をスムーズに行うためのポイントです。

専門機関への相談

障害年金の申請には専門知識が必要な場合が多いため、社会保険労務士や地域の障害者支援センターなど、専門機関の支援を利用することをおすすめします。申請手続きに慣れた専門家のアドバイスを受けることで、適切な資料の準備が可能になります。

継続的な症状の記録

申請後に症状が改善した場合や、逆に悪化した場合には再申請が必要となることがあります。定期的に症状や生活の支障を記録し、更新申請時に正確に反映できるよう準備しましょう。

家族や支援者の協力

中心性頸髄損傷の障害年金申請は、申請者本人の記録だけでなく、家族や支援者が日常生活でどのように介助しているかの記録も大きな助けとなります。日常生活の困難さを証明するために、家族の協力も得ておきましょう。

まとめ

中心性頸髄損傷による症状は生活に多大な影響を及ぼしますが、適切な支援を受けることで障害年金などの支援が得られる可能性があります。症状が軽減される場合もあるため、リハビリや治療を行いながら、申請の手続きを進めることが大切です。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

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