多発性筋炎の原因は?特徴的な症状と障害年金の認定基準を解説

多発性筋炎は、筋肉に炎症が起こる自己免疫疾患の一つで、筋力の低下や筋肉の痛みを引き起こすことが特徴です。

今回は、この病気の原因や症状、さらに障害年金の申請について詳しく解説します。

目次

多発性筋炎の原因

多発性筋炎の具体的な原因はまだ完全には解明されていませんが、自己免疫反応が関与していると考えられています。自己免疫反応とは、免疫システムが誤って自分の体の正常な細胞を攻撃してしまう現象です。何らかのきっかけで免疫システムが誤作動し、筋繊維に炎症を引き起こすことで多発性筋炎が発症します。

考えられる要因としては、以下が挙げられます:

遺伝的要因

家族歴がある場合、発症リスクが高まることが示唆されています。

ウイルス感染

一部のウイルス感染が引き金となり、免疫系が異常に反応する可能性があります。

環境要因

薬剤、化学物質、ストレスなどが関与することもありますが、詳細はまだ研究段階です。

多発性筋炎の主な症状

多発性筋炎の主な症状は、特に肩や骨盤周辺の筋力低下です。その他、筋肉の痛みや腫れ、疲労感、飲み込みにくさ(嚥下障害)、発熱がみられることもあります。症状は徐々に進行し、放置すると筋力の著しい低下や日常生活の動作が困難になることがあります。

筋力低下

日常的な活動、例えば椅子から立ち上がる、階段を上るといった動作が困難になることがあります。

筋肉痛

筋肉に強い痛みを感じることがあり、体を動かすことが辛くなることもあります。

全身の倦怠感

多発性筋炎は全身の倦怠感を引き起こすことが多く、疲れやすさが日常生活の妨げとなります。

嚥下障害

喉の筋肉にも影響が及ぶため、食べ物を飲み込むことが難しくなることがあります。

多発性筋炎と診断された場合、筋力低下の進行を防ぐために早期の治療が重要です。ステロイド薬や免疫抑制剤が主な治療法で、炎症を抑え筋力を回復させる効果があります。また、リハビリテーションを通じて筋肉を強化することも治療の一環として行われます。

障害年金の申請

多発性筋炎の患者が日常生活や労働に大きな支障をきたす場合、障害年金を申請することができます。障害年金は、働くことが難しい、もしくは制限される状況にある人を支援するための公的制度です。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

障害年金の申請条件

障害年金を受給するためには、次のような条件を満たす必要があります:

初診日要件

障害の原因となった病気の初診日が、年金加入中であること。

保険料納付要件

初診日の前に一定の年金保険料を納めている必要があります。

障害認定要件

障害の程度が1級、2級、3級といった等級に該当すること。

多発性筋炎による障害認定は、筋力低下や生活の制約度合いによって判断されます。例えば、日常的な動作がほとんど不可能な場合や、歩行や嚥下に著しい困難がある場合には、高い等級の認定がされることがあります。

申請の流れ

医師の診断書

申請には、病状や障害の程度を証明するための医師の診断書が必要です。この診断書が、障害の等級を判断する重要な資料となります。

病歴・就労状況等申立書

これまでの病歴や就労状況を詳細に記載します。どのようにして日常生活に支障をきたしているかを具体的に説明することが重要です。

年金事務所への提出

必要書類を年金事務所に提出します。審査には数か月かかることが一般的です。

受給後の対応

障害年金は、一度受給が決定すると、その後も定期的な診断書の提出が求められることがあります。病状の変化により、受給額が変更されることや、場合によっては打ち切りになることもあるため、病状の管理や治療を継続することが重要です。

まとめ

多発性筋炎は、筋力低下や筋肉の痛みを引き起こす自己免疫疾患であり、放置すると日常生活に大きな支障をきたすことがあります。早期の診断と治療が重要であり、症状が進行して働くことが難しい場合には、障害年金を申請することで経済的な支援を受けることが可能です。申請には医師の診断書などが必要ですが、正確な情報を提供することで、スムーズな受給につなげることができます。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

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聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

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鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

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