

口蓋裂は、先天的に口の中の構造が正常に形成されないことで発生する疾患です。口蓋裂後の手術や治療が進んだとしても、そしゃく(咀嚼)機能や嚥下(飲み込む)機能に深刻な後遺症が残る場合があります。
これにより、日常生活の質が低下し、食事摂取が困難になることが少なくありません。特に、そしゃく機能の障害が著しい場合、食事の際に多くの不便を感じるだけでなく、栄養状態や健康にも悪影響を与える可能性があります。
このような状況において、障害年金の対象となることがあるため、適切な知識を持つことが重要です。
口蓋裂後遺症によるそしゃく・嚥下機能障害の程度
口蓋裂後遺症によるそしゃく機能の障害は、個々の症状や状況により異なります。特に、咀嚼や嚥下に関連する障害がどの程度深刻かによって、障害年金の等級が異なるため、以下の区分を理解しておくことが大切です。
1級に該当するケースは、そしゃく・嚥下障害においては原則として認められません。しかし、2級や3級に該当するケースが見受けられます。
障害等級2級に該当するそしゃく機能障害
障害等級2級に該当する場合、以下のような症状があるとされます。
- 流動食以外は摂取できない場合
- 経口的に食物を摂取することができない、もしくは極めて困難である場合
例えば、食事が口からこぼれ出るために、常に手や器物でそれを防ぐ必要がある、あるいは食事に一日の大半を費やすほどの困難を伴う場合などが該当します。
このような深刻な状況においては、障害年金2級の対象となる可能性が高くなります。
障害等級3級に該当するそしゃく機能障害
3級のそしゃく機能障害は、経口摂取のみでは十分な栄養を摂取できないために、ゾンデ(胃ろう)栄養の併用が必要な場合や、全粥または軟菜以外は摂取できない場合が該当します。つまり、普通の食事を取ることができず、特別な食事形態や補助が必要な場合です。
この等級に該当する場合、比較的軽度な日常生活動作が可能であっても、食事に関する大きな制限があるため、障害年金の3級に該当することがあります。
障害手当金に該当するケース
そしゃく機能がある程度残っているが、十分な咀嚼や嚥下ができず、食事に制限がある場合、障害手当金の対象となることがあります。この場合、通常の食事は可能でも、食事の際に大きな困難を伴い、特定の食材や料理が制限されることが一般的です。
口蓋裂後遺症による障害年金申請のポイント
口蓋裂後遺症によるそしゃく機能の著しい障害で障害年金を申請する場合、医師の診断書が極めて重要です。診断書には、障害の程度や日常生活での影響が詳細に記載されている必要があります。また、障害年金の審査では、日常生活での自立度合いや食事摂取にかかる時間、栄養状態の維持にどれだけの支援が必要かが判断基準となります。
さらに、日常生活での支援がどの程度必要であるかについても、具体的な記録を残しておくことが大切です。家族や介護者からのサポート、特別な食事形態の準備など、障害の実際の影響を示す証拠が審査に役立ちます。
まとめ
口蓋裂後遺症によるそしゃく機能の著しい障害は、食事や栄養摂取に大きな影響を与え、日常生活に多大な制限をもたらす可能性があります。このような場合、障害年金の申請を検討することが重要です。
障害年金の申請には、正確な診断書の提出や、障害の影響を示す証拠が必要ですが、適切なサポートを得ることで生活の質を改善するための経済的支援を受けることができます。
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