体に力が入らないのは気のせいではない。脱力感・筋力低下と障害年金の関係

立ち上がろうとしても体に力が入らない、物を持とうとしても手が震える、気合を入れても体が言うことを聞かない。そんな状態が続いていませんか。

周囲からは「疲れているだけ」「気のせいでは」と言われがちですが、本人にとっては日常生活を送ること自体が大きな負担になっていることも少なくありません。体に力が入らない状態の背景には、病気や障害が関係している場合があります。

状態によっては、障害年金の対象となる可能性もあります。

「体に力が入らない」とはどのような状態か

体に力が入らない状態とは、筋力が低下したように感じたり、思うように体を動かせなかったりする状態を指します。意識ははっきりしているのに、立つ・歩く・持つといった基本的な動作がつらくなることが特徴です。

一時的な疲労や運動不足とは異なり、休んでも回復しない、日によって大きく症状が変動する、緊張や不安とともに悪化するといったケースもあります。本人の意思や努力ではどうにもならないことが多いのが実情です。

生活や仕事に与える影響

体に力が入らない状態が続くと、日常生活に大きな制限が生じます。立ち上がるのに時間がかかる、階段や外出が怖くなる、家事や身の回りのことができなくなるといった影響が出ます。

仕事では、長時間立つ・座ることができない、力仕事ができない、集中力が続かないなどの問題が起こりやすくなります。その結果、欠勤や休職、配置転換、退職に至るケースも少なくありません。

背景にある主な病気や障害

体に力が入らない状態の背景には、さまざまな病気や障害が考えられます。身体的なものとしては、神経疾患、筋疾患、脳血管障害、自己免疫疾患、慢性疲労症候群などがあります。

また、精神的な要因として、うつ病、不安障害、双極性障害、PTSDなどの精神疾患によって、全身の倦怠感や脱力感が強く出ることもあります。服薬の副作用や離脱症状、強いストレスが影響している場合もあり、原因は一つとは限りません。

体に力が入らない状態で障害年金はもらえるのか

結論として、「体に力が入らない」という症状だけで障害年金が支給されるわけではありません。しかし、その原因となっている病気や障害によって、日常生活や就労が継続的に制限されている場合は、障害年金の対象となる可能性があります。

障害年金では、症状の名称よりも「生活能力」「労働能力」がどの程度制限されているかが重視されます。日常動作が困難、一般就労が難しい状態が続いている場合は、肢体の障害や精神の障害として審査されます。

障害年金の審査で重視されるポイント

審査では、「力が入らない」という訴えだけでなく、具体的な生活状況が確認されます。一人で身の回りのことができるか、移動や外出が可能か、就労の継続ができているか、家族の支援が必要かといった点が、診断書や病歴・就労状況等申立書で見られます。

就労している場合でも、短時間勤務に限られている、軽作業しかできない、配慮がなければ続かないといった事情があれば、不利になるとは限りません。

診断書作成で意識したい伝え方

脱力感や筋力低下は、診察時には分かりにくいことがあります。そのため、「力が入らない」と伝えるだけでなく、生活への影響を具体的に説明することが重要です。

例えば、「一人で立ち上がれない」「外出に介助が必要」「仕事を続けられない」「家事ができず支援が必要」といった、結果として生じている制限を整理して医師に伝えることで、診断書の内容が実態に近づきます。

「気のせい」や「根性不足」ではない

体に力が入らない状態が続くと、「怠けているだけ」「気持ちの問題だ」と自分を責めてしまいがちです。しかし、休んでも回復しない脱力感は、病気や障害のサインであることも少なくありません。

障害年金は、頑張れなくなった人を責める制度ではなく、生活を支えるための制度です。

一人で抱え込まず専門家に相談を

体に力が入らない状態が続き、生活や仕事に支障が出ている場合は、一人で我慢し続ける必要はありません。主治医に現状を正直に伝え、必要に応じて障害年金に詳しい社労士などの専門家に相談することで、今の状態が制度上どう評価されるのかを整理できます。

無理に耐え続ける前に、支援につながる選択肢があることを、ぜひ知っておいてください。

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