少し言われただけで泣くのは病気?障害年金の対象になるケースを解説

少し注意されただけで涙が止まらなくなる、何気ない一言で心が折れてしまう。「自分でも過剰反応だと分かっているのに、どうにもならない」――そんな状態に苦しんでいませんか。周囲からは「気にしすぎ」「メンタルが弱い」と言われがちですが、実は病気や障害が関係していることもあります。

このような状態が続き、日常生活や仕事に支障が出ている場合、障害年金の対象となる可能性もあります。

この記事では、その考え方を解説します。

少し言われただけで泣いてしまう状態とは

少し指摘されたり、声のトーンが変わっただけで強い悲しみや不安がこみ上げ、涙が止まらなくなる状態は、感情のコントロールがうまくできなくなっているサインです。本人としては冷静に受け止めたいと思っていても、感情が先に反応してしまい、意思の力で抑えることができません。

泣いてしまった後に強い自己嫌悪に陥ったり、「また同じことが起きるのでは」と人との関わりを避けるようになるケースも多く見られます。

生活や仕事に与える影響

この状態が続くと、人とのコミュニケーションそのものが大きな負担になります。家族や身近な人との会話でも緊張が続き、外出や人付き合いを避けるようになることもあります。

仕事では、注意や指示を受ける場面を極端に恐れるようになり、報告や相談ができなくなる、職場に行くだけで強い不安を感じるといった影響が出ます。その結果、欠勤や休職、退職に至るケースも少なくありません。

背景にある主な病気や障害

少し言われただけで泣いてしまう状態の背景には、うつ病、不安障害、適応障害、PTSD、双極性障害などの精神疾患が関係していることがあります。

また、ASDやADHDなどの発達障害がある方が、刺激への過敏さや自己否定感の強さから、感情が一気にあふれてしまうケースもあります。長年の叱責や失敗体験の積み重ねによる二次障害として現れることもあります。

この状態で障害年金はもらえるのか

結論として、「少し言われただけで泣く」という症状そのものが障害年金の支給理由になるわけではありません。しかし、その背景にある精神疾患や障害によって、日常生活や就労が継続的に制限されている場合は、障害年金の対象となる可能性があります。

障害年金では、感情の反応そのものよりも、「生活能力」「労働能力」がどの程度制限されているかが重視されます。対人関係の維持が難しい、就労が安定しない状態が続いている場合は、精神の障害として審査されます。

障害年金の審査で重視されるポイント

審査では、「すぐ泣く」という表現だけでなく、その結果としてどのような支障が出ているかが見られます。一人で外出できるか、人との関わりをどの程度避けているか、就労の継続が可能か、家族の支援が必要かといった点が、診断書や病歴・就労状況等申立書で確認されます。

就労している場合でも、配慮がなければ続かない、短時間勤務に限られている、欠勤が多いといった事情があれば、不利になるとは限りません。

診断書作成で意識したい伝え方

この症状は「性格の問題」と受け取られやすく、診断書に反映されにくいことがあります。そのため、感情の状態よりも、生活や仕事への影響を具体的に伝えることが重要です。

例えば、「注意されると動けなくなる」「職場で涙が出て仕事を続けられない」「対人場面を避けて生活範囲が狭まっている」といった実例を整理して医師に伝えることで、診断書の内容が実態に近づきます。

「弱さ」ではなく症状として捉えてほしい

少し言われただけで泣いてしまう状態にあると、「自分は打たれ弱い」「社会不適合だ」と自分を責めてしまいがちです。しかし、感情が制御できない状態そのものが、病気や障害の症状であることも少なくありません。

障害年金は、そうした状態の中で生活を立て直すための制度です。無理に耐え続けることだけが正解ではありません。

一人で抱え込まず専門家に相談を

このような状態にあると、「この程度で相談していいのか」と迷ってしまう方も多いですが、生活や仕事に支障が出ているなら、相談する価値は十分にあります。

主治医への相談に加え、障害年金に詳しい社労士などの専門家に相談することで、今の状態が制度上どのように評価されるのかを整理できます。一人で抱え込まず、支援につながる選択肢があることを知っておいてください。

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