睡眠導入剤を服用中の不眠症・うつ病で障害年金を受給するポイント

寝つけない夜が続き、睡眠導入剤を使わなければ眠れない状態が長く続いていませんか。薬を飲めば何とか眠れるものの、翌日の眠気やだるさで生活や仕事に支障が出ている方も少なくありません。

睡眠導入剤の使用は決して珍しいことではありませんが、その背景に精神疾患や障害がある場合、日常生活や就労が大きく制限されることもあります。

状態によっては、睡眠導入剤を使用している状況が障害年金の判断に関係することがあります。この記事では、その考え方を解説します。

睡眠導入剤とはどのような薬か

睡眠導入剤は、主に入眠を助ける目的で処方される薬です。ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬など、いくつかの種類があります。

これらの薬は「眠れない状態」を和らげるためのものであり、不眠の原因そのものを治す薬ではありません。そのため、背景にある病気や障害が改善しなければ、長期使用が必要になるケースもあります。

睡眠導入剤を使い続けている状態のつらさ

睡眠導入剤を使用していても、必ずしも十分な休息が取れているとは限りません。夜中に目が覚める、眠りが浅い、悪夢を見るといった症状が続くこともあります。

また、翌日の眠気、ふらつき、集中力低下、記憶力の低下などの副作用に悩まされる方もいます。その結果、日中の活動が制限され、仕事や家事を思うようにこなせなくなることがあります。

背景にある主な病気や障害

睡眠導入剤が必要になる背景には、うつ病、不安障害、双極性障害、適応障害、PTSD、統合失調症などの精神疾患が関係していることが多くあります。

また、発達障害(ASD・ADHD)では、感覚過敏や思考の切り替えの難しさから、不眠が慢性化しやすい傾向があります。薬の副作用や減薬時の離脱症状が、不眠を悪化させているケースもあります。

睡眠導入剤を使っていると障害年金はもらえないのか

「薬で眠れているなら軽いのでは」と不安に思う方もいますが、睡眠導入剤を使用していること自体が、障害年金に不利になるわけではありません。

障害年金では、「薬を使っているかどうか」ではなく、「治療を受けても日常生活や就労にどの程度支障が残っているか」が重視されます。睡眠導入剤を使っても生活が成り立たない、安定して働けない状態が続いている場合は、精神の障害として審査の対象になります。

障害年金の審査で重視されるポイント

審査では、睡眠時間そのものよりも、日中の生活状況が重要視されます。一人で日常生活を送れているか、外出や対人関係に制限があるか、就労の継続が可能か、家族の支援が必要かといった点が、診断書や病歴・就労状況等申立書で確認されます。

就労している場合でも、短時間勤務に限られている、欠勤が多い、配慮がなければ続かないといった事情があれば、必ずしも不利になるとは限りません。

診断書作成で意識したい伝え方

睡眠導入剤を使っている場合、「薬で眠れています」とだけ伝えてしまうと、実態より軽く評価されることがあります。大切なのは、薬を使ったうえでの生活の状態です。

例えば、「薬を飲んでも眠りが浅い」「翌日動けない」「仕事に集中できない」「日中は横になっている時間が長い」といった具体的な影響を医師に伝えることで、診断書の内容が現実に近づきます。

無理に薬だけで耐え続けないでほしい

睡眠導入剤は必要な治療の一つですが、「薬を飲んでいるから大丈夫」「まだ我慢できる」と無理を続けてしまう方も多くいます。しかし、生活や就労が立ち行かなくなっている状態は、支援を検討すべきサインでもあります。

障害年金は、治療を続けながら生活を立て直すための制度です。睡眠導入剤を使ってもつらい状態が続いている場合は、主治医や障害年金に詳しい社労士などの専門家に相談し、今の状態を制度の視点で整理することが、将来の不安を減らす一歩になります。

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