生きるのが辛い時の処方箋 治療に専念するための障害年金活用術

「生きているだけでつらい」「毎日が苦しく、先が見えない」。そんな思いを抱えながら、必死に日々を過ごしていませんか。頑張りたい気持ちはあるのに、心や体がついてこない状態は、決して珍しいものではありません。

こうした状態は、本人の弱さや甘えではなく、病気や障害が関係していることもあります。実は、「生きるのがつらい」と感じるほど生活に支障が出ている場合、障害年金という制度につながる可能性があります。

この記事では、その考え方とポイントを解説します。

「生きるのがつらい」と感じる状態とは

「生きるのがつらい」という感覚は、人によって現れ方が異なります。朝起きるのが極端につらい、何もしていなくても疲れ切っている、将来のことを考えると不安で動けなくなる、といった状態が続くことがあります。
中には、楽しみを感じられない、感情が鈍くなる、常に自分を責めてしまうといった心理的な苦しさを抱えている方もいます。これらは気合いや根性でどうにかなるものではなく、心身の不調が背景にあるケースも少なくありません。

背景にある主な病気や障害

「生きるのがつらい」と感じる状態の背景には、うつ病、不安障害、双極性障害、適応障害、PTSD、統合失調症などの精神疾患が関係していることがあります。また、発達障害の二次障害として、強い抑うつや不安が生じるケースもあります。
さらに、慢性的な身体疾患や痛み、難病などが原因で、精神的にも追い込まれてしまうこともあります。重要なのは、「つらさの原因が何か」を一人で決めつけないことです。

「生きるのがつらい」状態で障害年金は対象になるのか

結論として、「生きるのがつらい」という感覚そのものが障害年金の支給理由になるわけではありません。しかし、その状態を引き起こしている病気や障害によって、日常生活や就労が著しく制限されている場合は、障害年金の対象となる可能性があります。
障害年金では、病名よりも「生活能力」「労働能力」がどの程度制限されているかが重視されます。外出が難しい、家事ができない、就労が継続できない、常に誰かの支援が必要といった状態が続いている場合は、精神の障害として審査されます。

障害年金の審査で見られるポイント

審査では、「つらい」「苦しい」といった気持ちだけでなく、具体的な生活状況が確認されます。例えば、一人で身の回りのことができるか、通院や服薬管理ができているか、家族の援助が必要か、仕事や社会活動がどの程度できているかといった点です。
就労していない場合でも、生活が成り立っていない、支援がなければ日常生活が難しい状態であれば、判断材料になります。

診断書作成で大切な伝え方

「生きるのがつらい」という感覚は抽象的になりやすく、診断書に反映されにくいことがあります。そのため、医師には気持ちだけでなく、生活への影響を具体的に伝えることが重要です。
例えば、「一日中横になっている」「食事の準備ができない」「外出すると強く疲れてしまう」「仕事を続けられない」といった、実際に起きている状況を整理して伝えることで、診断書の内容が現実に近づきます。

「働けない=価値がない」わけではない

生きるのがつらい状態にあると、「働けない自分には価値がない」「社会に迷惑をかけている」と感じてしまう方も多くいます。しかし、それ自体が症状の一部であることも少なくありません。
障害年金は、「働けない人を切り捨てる制度」ではなく、「生活を立て直すための支え」として用意されている制度です。一時的に立ち止まり、治療や回復に専念するための選択肢の一つとして考えることができます。

一人で抱え込まず、相談することから始めてほしい

「生きるのがつらい」と感じているとき、冷静に制度を調べたり、将来を考えたりするのは簡単ではありません。それでも、誰かに状況を話すことが、次の一歩につながることがあります。
主治医への相談はもちろん、障害年金に詳しい社労士などの専門家に相談することで、「今の状態が制度上どう評価されるのか」を整理することができます。無理に頑張り続ける前に、支えを使うという選択肢があることを、ぜひ知っておいてください。

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