ACTH単独欠損症で障害年金は受給できる?認定基準・等級・申請ポイントを解説

ACTH単独欠損症と診断され、強い倦怠感や低血糖、体調不良を繰り返しながら生活している方の中には、「この状態で障害年金は対象になるのか」「治療を受けていれば無理なのでは」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ACTH単独欠損症は指定難病であり、見た目では分かりにくい一方、日常生活や仕事に大きな影響を及ぼす病気です。

本記事では、ACTH単独欠損症と障害年金の関係について、認定の考え方や申請時の注意点を分かりやすく解説します。

ACTH単独欠損症とはどのような病気か

ACTH単独欠損症は、下垂体から分泌される副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌されなくなる病気です。
その結果、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が不足し、副腎不全の状態になります。

原因がはっきりしないケースも多く、国の指定難病に指定されています。
一生にわたる治療と体調管理が必要になることが多い病気です。

ACTH単独欠損症の主な症状

ACTH単独欠損症では、次のような症状が現れます。

・強い全身倦怠感
・疲れやすさ
・低血糖
・食欲不振
・体重減少
・意欲低下
・精神的な不調

これらの症状は波があり、「調子の良い日」と「全く動けない日」が混在することも少なくありません。

副腎クリーゼのリスク

ACTH単独欠損症で特に注意が必要なのが、副腎クリーゼです。

・感染症
・強いストレス
・手術や外傷

などをきっかけに、急激な血圧低下や意識障害を起こすことがあります。
常に体調悪化への不安を抱えながら生活する必要がある点も、生活への大きな影響といえます。

日常生活への影響

ACTH単独欠損症があると、日常生活にも次のような制限が生じます。

・朝起きるのが極端につらい
・家事をこなす体力が続かない
・外出や人付き合いが難しい
・体調管理を最優先に生活せざるを得ない

見た目では分かりにくいため、周囲から理解されにくい障害でもあります。

仕事への影響

就労面でも影響は大きくなります。

・長時間勤務ができない
・急な体調不良で欠勤が増える
・集中力が続かない
・職場の理解が得られず退職する

「薬を飲んでいれば普通に働ける」と誤解されやすい点も、ACTH単独欠損症のつらさの一つです。

ACTH単独欠損症は障害年金の対象になるのか

結論として、ACTH単独欠損症によって日常生活や就労に制限がある場合、障害年金の対象となる可能性があります。

重要なのは、
・病名がACTH単独欠損症であること
ではなく、
・副腎不全による生活の困難さ
・就労への影響

です。

障害年金での評価の考え方

ACTH単独欠損症は、障害年金では主に内分泌疾患による内部障害として評価されます。

次のような点が重視されます。

・倦怠感や低血糖の頻度と重さ
・日常生活能力の低下
・就労継続の可否
・副腎クリーゼのリスク

症状が安定していない場合は、より重く評価される可能性があります。

障害等級の目安

障害等級2級が検討されるケース

・日常生活に常時援助が必要
・一人で生活を維持するのが困難
・就労がほぼ不可能

重度の倦怠感や体調不良が続く場合が該当しやすくなります。

障害等級3級が検討されるケース

・労働に著しい制限がある
・短時間勤務や配慮が必要
・安定して働けない

一般就労が困難な状態が目安です。

治療を受けていても対象になるのか

ACTH単独欠損症は、ステロイド補充療法を行うことで症状がある程度改善する場合があります。
しかし、治療を受けていても、生活や就労に制限が残っていれば障害年金の対象になります。

「治療中=軽症」とは限らない点が重要です。

診断書で重要になるポイント

ACTH単独欠損症の障害年金では、診断書の内容が非常に重要です。

・副腎不全の状態
・倦怠感や低血糖の影響
・日常生活への制限
・就労制限の有無

単なる病名の記載ではなく、生活への影響が具体的に書かれているかが判断を左右します。

病歴・就労状況等申立書で補足すべきこと

申立書では、次のような点を具体的に書くことが大切です。

・体調が悪くなる頻度
・できなくなった家事や仕事
・休職や退職に至った経緯

「頑張ればできる」ではなく、「頑張ってもできない」現実を正直に伝えることが重要です。

申請を検討すべきタイミング

・倦怠感で生活が回らない
・仕事が続かない
・副腎クリーゼへの不安が強い

このような場合は、「まだ早い」と思わず、障害年金の制度を確認することをおすすめします。

まとめ

ACTH単独欠損症は指定難病であり、副腎不全による倦怠感や低血糖などが、生活や仕事に大きな影響を及ぼす病気です。
病名だけで判断されるのではなく、現在の生活能力や就労制限の程度が障害年金の判断ポイントになります。

見えにくい障害だからこそ、困難さを正しく伝えることが重要です。
制度を知り、必要に応じて専門家や支援機関に相談することが、生活を守る選択肢につながります。

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