予後悪い病気でも障害年金は受給できる?判断の基準と申請の考え方

医師から「予後が悪い」と説明を受けたとき、多くの方がまず不安に感じるのは、これからの生活や仕事、そしてお金の問題ではないでしょうか。症状が進行する可能性が高く、将来的に働けなくなる、日常生活が難しくなると分かっていても、「今すぐ障害年金の対象になるのか分からない」と悩む方は少なくありません。

予後が悪い病気と障害年金の関係は誤解されやすい分野です。

本記事では、「予後が悪い」と言われた場合に障害年金をどう考えるべきか、認定の考え方や申請のポイントを分かりやすく解説します。

「予後が悪い」とはどういう意味か

予後が悪いとは、病気や障害について
・回復が見込みにくい
・症状が進行する可能性が高い
・長期的に生活や就労へ影響が出る

と医師が判断している状態を指します。

ただし、「予後が悪い」という言葉は、その時点で重い障害が確定しているという意味ではありません。将来的な見通しを含めた医学的判断である点が重要です。

予後が悪い=すぐ障害年金がもらえるわけではない

誤解されがちですが、
予後が悪いと言われただけで、直ちに障害年金が認められるわけではありません。

障害年金では、
・現在の症状
・日常生活や就労への影響
・一定期間以上続いているか

といった現時点の障害の状態が重視されます。

それでも障害年金を考えるべき理由

一方で、予後が悪い病気の場合、次のような特徴があります。

・症状が改善しにくい
・再燃や悪化を繰り返す
・徐々に生活能力が低下する

このため、「今は何とか生活できている」段階でも、障害年金を見据えた準備を早めに始めることが重要になります。

予後が悪い病気に多いケース

実務上、次のような病気で「予後が悪い」と説明されることがあります。

・進行性の神経疾患
・指定難病
・悪性腫瘍やその後遺症
・重度の内部障害
・慢性疾患で改善が見込めないもの

病名よりも、「長期にわたって生活や就労が制限されるか」が判断の軸になります。

障害年金で見られる基本的なポイント

予後が悪い病気の場合、障害年金では次の点が重視されます。

・日常生活動作にどの程度支障があるか
・就労が可能か、著しい制限があるか
・援助や配慮が必要か
・症状が一定期間続いているか

将来ではなく、現在の生活の困難さを具体的に示すことが重要です。

障害等級の考え方(目安)

障害等級2級が検討されるケース

・日常生活に常時援助が必要
・症状が重く、外出や家事が困難
・就労がほぼ不可能

進行性疾患で生活能力が大きく低下している場合が該当しやすくなります。

障害等級3級が検討されるケース

・労働に著しい制限がある
・症状の波があり安定して働けない
・配慮がなければ就労できない

「今は働けていない」「働けても短時間のみ」といった状態が目安です。

症状が固定していなくても申請できるのか

予後が悪い病気では、症状が進行中で「固定していない」ことも多くあります。
しかし、症状固定していなくても、障害年金の申請は可能です。

重要なのは、
・一定期間、症状が継続していること
・生活や就労に明確な支障があること

です。

診断書で重要になるポイント

予後が悪い病気の障害年金では、診断書の内容が非常に重要です。

・現在の症状の重さ
・日常生活への影響
・就労の可否
・今後悪化する可能性

「将来悪くなる可能性が高い」という記載だけでなく、今困っていることが具体的に書かれている必要があります。

病歴・就労状況等申立書で伝えるべきこと

病歴・就労状況等申立書では、次の点を意識します。

・発症から現在までの経過
・できなくなったことの増加
・仕事を続けられなくなった理由

予後が悪い病気では、「少しずつ悪くなっている過程」を時系列で書くことが効果的です。

「まだ申請するほどではない」と感じている方へ

実務では、
「もう少し悪くなってから申請しよう」
と考えているうちに、初診日や手続きで不利になるケースもあります。

予後が悪いと言われた時点で、
・制度を知る
・条件を確認する
・必要書類を整理する

ことは、決して早すぎることではありません。

専門家に相談するメリット

予後が悪い病気の障害年金は、
・将来を見据えた書き方
・今の状態の正確な伝え方

が結果に大きく影響します。
専門家に相談することで、不利にならない申請につながる可能性があります。

まとめ

「予後が悪い」と言われたからといって、すぐに障害年金が認められるわけではありません。しかし、予後が悪い病気は、将来的に生活や就労へ大きな影響を及ぼす可能性が高いのも事実です。

重要なのは、将来ではなく今の生活の困難さを正しく伝えることです。予後が悪いと説明を受けた段階で制度を知り、早めに準備を進めることが、生活を守る選択肢につながります。

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