粉砕骨折は障害年金の対象?後遺症が残った場合の認定基準を解説

粉砕骨折は、骨が細かく砕ける重度の骨折で、治療後も痛みや可動域制限、しびれなどの後遺症が残ることがあります。その結果、日常生活や仕事に支障が生じ、「障害年金の対象になるのではないか」と不安を抱える方も少なくありません。

しかし、粉砕骨折であれば必ず障害年金が支給されるわけではなく、認定には一定の基準があります。

本記事では、粉砕骨折と障害年金の関係、認定の考え方、申請時の注意点について分かりやすく解説します。

粉砕骨折とはどのような状態か

粉砕骨折とは、骨が一か所で折れるのではなく、複数の破片に砕けてしまう骨折を指します。交通事故や高所からの転落、重機事故など、強い外力が加わった際に発生しやすいのが特徴です。

粉砕骨折は、骨の変形や関節への影響を伴うことが多く、手術をしても元どおりの機能回復が難しいケースがあります。そのため、治療後も痛み、可動域制限、筋力低下、感覚障害などが残ることがあります。

粉砕骨折は障害年金の対象になるのか

結論として、粉砕骨折そのものが障害年金の対象になるわけではありません。
障害年金では病名ではなく、「後遺症によってどの程度生活や仕事に支障が出ているか」が判断基準になります。

そのため、粉砕骨折後に後遺障害が残り、日常生活や労働に制限が生じている場合には、障害年金の対象となる可能性があります。

障害年金で評価される主な後遺症

粉砕骨折後の障害年金では、次のような後遺症が評価の対象となります。

・関節の可動域制限
・骨の変形障害
・慢性的な痛み
・しびれや感覚障害
・筋力低下による動作制限

特に関節部分の粉砕骨折では、可動域制限が残りやすく、等級認定に影響しやすい傾向があります。

障害等級の考え方

障害等級2級が検討されるケース

日常生活において著しい制限があり、身の回りの動作や外出、就労に大きな支障が出ている場合、2級が検討されることがあります。
両下肢や両上肢に重い障害が残ったケースなどが想定されます。

障害等級3級が検討されるケース

労働に著しい制限があるものの、日常生活はある程度自立して行える場合には、3級が検討されます。
片側の上肢や下肢に強い可動域制限や痛みが残っているケースなどが該当します。

※障害年金では、軽度な障害は等級非該当となることもあります。

初診日と申請時期の注意点

障害年金では、初診日が非常に重要です。
粉砕骨折の場合、通常は事故後に最初に医療機関を受診した日が初診日となります。

また、原則として「障害認定日(初診日から1年6か月)」以降に申請しますが、症状が固定した場合には、それ以前に申請できることもあります。

労災保険や自賠責との関係

粉砕骨折が仕事中や通勤中の事故による場合、労災保険の対象となることがあります。また、交通事故の場合には自賠責保険や任意保険から後遺障害等級の認定を受けるケースもあります。

これらの制度と障害年金は別制度であり、要件を満たせば併給できる場合もあります。ただし、調整が必要となることもあるため、注意が必要です。

診断書作成で特に重要なポイント

粉砕骨折の障害年金では、診断書の内容が結果を大きく左右します。
単に「粉砕骨折後」と記載されているだけでは不十分です。

・可動域制限の角度
・痛みの程度と持続性
・日常生活で困っている動作
・仕事への具体的な支障

などが、客観的かつ具体的に記載されていることが重要です。

病歴・就労状況等申立書で補足すべき内容

診断書だけでは伝わりにくい生活上の困難は、病歴・就労状況等申立書で補足します。

・事故前後の生活の変化
・できなくなった動作
・仕事での配慮や制限

を時系列で整理し、具体的に記載することで、審査側に実態が伝わりやすくなります。

粉砕骨折の障害年金は専門家への相談が有効

粉砕骨折は重傷であっても、書類の内容次第で不支給となるケースもあります。
特に初診日の整理や後遺症の評価は、専門的な判断が必要です。

後遺症により生活や仕事に支障が出ている場合は、障害年金に詳しい専門家へ早めに相談することで、適切な申請につながる可能性が高まります。

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