筋痛性脳脊髄炎の原因・症状・治療法と障害年金の申請方法

筋痛性脳脊髄炎、または慢性疲労症候群(ME/CFS)は、慢性的な極度の疲労感や痛みが長期間続く病気であり、通常の日常生活を著しく制限することがあります。この疾患は免疫系や神経系に影響を及ぼし、特に精神的および身体的ストレスに対する耐性が低下するのが特徴です。

病気の名前には「脳脊髄炎」とありますが、ウイルスなどの感染症が原因とされるものの、具体的な病因は未だ明確に解明されていません。特に症状が重い患者にとっては、通常の生活や仕事が難しくなる場合も多く、障害年金の申請を検討する人も少なくありません。

筋痛性脳脊髄炎の原因

筋痛性脳脊髄炎の原因は、完全には明らかになっていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。

一般的には、感染症の後遺症や免疫系の異常が引き金となることが多いとされ、特にウイルス感染(例えばEBウイルスなど)が発症のきっかけになるケースが報告されています。

また、遺伝的な要因も関与している可能性があり、家族内で発症するケースもみられます。この他、身体的・精神的ストレス、環境要因も症状を悪化させる要因とされています。

代表的な症状と診断方法

ME/CFSの主な症状には、極度の疲労感、筋肉や関節の痛み、記憶力や集中力の低下、睡眠障害、免疫系の異常が含まれます。

特に、休息を取っても回復しない疲労や、少しの運動や活動で症状が悪化する「運動後不調(PEM)」が特徴です。これらの症状は長期間(通常は6ヶ月以上)にわたって続き、日常生活や社会生活に大きな支障をきたすことが多いため、診断には慎重な観察が必要です。

ME/CFSの診断は症状の除外診断が主であり、特定の検査で明確な数値が出るわけではないため、医師の問診や総合的な評価が重要です。

障害年金の申請要件と手続き

ME/CFSの症状が日常生活に大きな支障を及ぼす場合、障害年金の受給対象となることがあります。

障害年金は、働くことが難しい、あるいは日常生活に支障をきたすような状態が続く場合に支給されるもので、ME/CFSの患者も申請可能です。障害年金の申請には、医師による診断書や症状の程度を示す詳細な情報が求められます。

具体的には、どのような症状がどの程度の期間続いているのか、日常生活にどのような影響を及ぼしているのかを明確に示す必要があります。また、障害年金には「障害等級」があり、症状の重さに応じて等級が決まりますが、ME/CFSは症状の波があるため、症状が軽減する期間があっても全体の生活制限度を評価することが重要です。

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障害年金を申請する際のポイント

障害年金の申請は、症状が軽くなる時期があっても、長期的な生活の制限度を評価することがポイントです。医師に協力を仰ぎ、定期的に症状の変化を記録したり、症状が重くなりがちな活動や環境の変化についても書き留めておくと良いでしょう。

また、日常生活や仕事にどれほど影響があるかについて、家族や職場の理解とサポートを得ることも重要です。ME/CFSは外見上では症状がわかりにくい場合があるため、症状を他者に理解してもらうための工夫も役立ちます。

まとめ

筋痛性脳脊髄炎は、極度の疲労感や痛みを伴い、日常生活や仕事に大きな制限をもたらすことがある病気です。原因はまだ完全には解明されていませんが、感染症の後遺症や免疫系の異常が発症の一因とされています。症状が続く場合、障害年金の申請も視野に入れることが重要であり、特に医師の診断書や生活制限度の詳細な記録が申請の鍵となります。

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
65歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

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対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

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目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症 など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴 など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症 など

その他

悪性新生物(ガン)、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病(強皮症、パーキンソン症候群)、その他難病など

いろいろな傷病を併発している場合など、実に様々な症状があります。
自分で判断できない場合は、専門家にご相談ください。

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