アスペルガー症候群は、自閉スペクトラム症（ASD）の一種で、対人関係やコミュニケーションに特徴的な困難がみられる発達障害の一つです。診断名としては近年「自閉スペクトラム症」に統合されていますが、特に知的な遅れが少ないため「アスペルガー」という名前で親しまれることもあります。

この障害に伴う特性や、生活の中で起こりがちな「あるある」な場面について解説します。

アスペルガー症候群の代表的な「あるある」

アスペルガー症候群を持つ人々は、日常生活で特定の「あるある」な経験をすることが多くあります。具体的には次のようなものがあります。

空気を読むのが難しい

アスペルガー症候群のある人は、周囲の人が持つ「暗黙の了解」や「雰囲気」を理解するのが難しいことが多いです。このため、会話の流れや相手の表情から相手の意図を読み取るのが難しく、意図せず「KY（空気が読めない）」と思われることがあります。

細かいことにこだわる

アスペルガーの人には、興味を持ったことに対して非常に強い集中力を発揮する人が多いです。例えば、趣味や特定の分野について話し始めると止まらなくなり、周囲の人を困惑させてしまうこともあります。

ルールを守りすぎる

社会的なルールや順序に対して強いこだわりがあり、ルールが変わると対応が難しく感じることが多いです。予測不能な状況に対する不安が強くなることも多く、新しいことや変化への対応に困難を覚えることがあります。

感覚過敏がある

アスペルガー症候群の人には、感覚過敏や鈍感さが見られることがあり、音、光、匂いに対して非常に敏感です。これにより、他の人には気にならない環境でもストレスを感じやすくなります。

アスペルガー症候群と障害年金の申請について

アスペルガー症候群を持つ人の中には、日常生活や職場で困難を抱えることから、障害年金の申請を検討する人が増えています。

＞＞障害年金を自分で申請するのは難しい？社会保険労務士に依頼するメリットについて

障害年金は、日本の社会保障制度に基づく支援であり、精神的または身体的な障害により生活や仕事に支障がある人を対象とした年金制度です。ここでは、アスペルガー症候群と障害年金について詳しく解説します。

障害年金の基準とアスペルガー症候群の適用範囲

障害年金を受け取るには、日本年金機構が定めた基準に合致する必要があります。障害年金には１級から３級の等級があり、それぞれ生活への影響度に応じて支給額が異なります。アスペルガー症候群で障害年金の対象になるケースでは、次のような生活上の困難や労働への支障が認められる必要があります。

日常生活への支障

アスペルガー症候群のために家事や金銭管理などの日常的な行動が困難である場合、障害年金の対象になる可能性があります。また、他者との意思疎通が非常に困難で、サポートがなければ社会生活が難しい場合も評価の対象となります。

職場での適応困難

職場で人間関係が築きにくい、職務の指示理解が難しい、作業ミスが多発するなど、就労に大きな支障がある場合も障害年金の申請が可能です。これには、日常的にサポートを必要とするか、環境を適切に調整しないと安定した職務が難しいという状況も含まれます。

障害年金の申請における流れと注意点

障害年金の申請は、医師の診断書と生活や仕事での困難に関する証拠が求められます。申請の流れと必要な書類について説明します。

医師の診断書を用意する

障害年金の申請には、医師が作成した診断書が必要です。アスペルガー症候群の場合、精神科や発達障害の専門医による診断書が求められます。診断書には、症状の経過や日常生活の状況、職業適応の度合いなどが詳しく記載されます。

日常生活や職場での困難の証明

アスペルガー症候群の特性によってどのような困難が生じているかを証明するため、第三者の意見や本人の日常生活の記録も重要です。家族や職場の上司によるサポート記録などがあると、申請がスムーズに進む可能性が高まります。

年金事務所への提出と審査

必要書類を揃えたら、居住地の年金事務所に提出します。その後、審査に数か月かかることがあり、審査の結果に基づいて年金支給の可否や等級が決定されます。

アスペルガー症候群の障害年金申請で知っておくべきポイント

アスペルガー症候群で障害年金を申請する際、いくつかの注意点があります。申請がスムーズに進むためのポイントを紹介します。

過去の通院記録を整理する

障害年金の審査では、障害がどの程度生活に影響を及ぼしているかが重視されます。そのため、過去の通院記録や、生活の中で発生した困難なエピソードについて記録を整理しておくと有利です。

専門家に相談する

障害年金の申請は、書類の準備や診断書の内容が審査結果に大きく影響します。年金の専門家や、発達障害支援センターの相談窓口を活用することで、必要な情報を的確に揃えやすくなります。

まとめ

アスペルガー症候群に関連する「あるある」な特徴は、対人関係や感覚面での日常生活に多く現れます。障害年金の対象となる場合もあり、生活や仕事に困難が生じている方は、適切なサポートを得るために障害年金の申請を検討することが重要です。

診断書の準備や生活上の困難の記録を適切に整理し、支援制度を利用することで、より安定した生活を送るための一助となるでしょう。

愛媛・松山障害年金相談センターでは障害年金の無料相談を行っています。
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＞＞当事務所に依頼するメリット

障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の１つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
６５歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

＞＞障害年金の基礎知識について

＞＞障害年金の受給額について

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

障害年金に該当しているかどうか簡単に診断できるページがありますのでもし障害年金をもらえるかもと思った方は是非診断してみてください。

＞＞障害年金に該当しているかどうか簡単に分かる１分間受給判定

目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症　など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴　など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症　など

その他

悪性新生物（ガン）、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病（強皮症、パーキンソン症候群）、その他難病など

岩本浩一

岩本　浩一 （いわもと こういち）
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

早く、障害年金のことを知っていればよかった、最初から専門家に相談すればよかった。

相談の現場で、最も耳にする言葉です。

障害年金の請求で一番大事なことは、不安を感じたり、わからないことがあったりしたときに、すぐに専門家に問い合わせをすることです。

ひとりで悩みを抱えず、まずは当センターにお気軽にご相談ください。
当センターは全力であなたに寄り添います。

無料相談を行っておりますので、是非ご利用ください。

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