ピモジドを飲んでいる方は障害年金を受給できる可能性があります。ピモジドの効果と副作用について

ピモジドは、主にトゥレット症候群の治療に使用される抗精神病薬です。トゥレット症候群は、音声や身体のチック(突発的で反復的な動きや声)を特徴とする神経疾患で、ピモジドはこれらのチック症状を抑制するために処方されます。ピモジドはドーパミン受容体をブロックすることで、神経伝達の異常を抑え、過剰な動きや発声をコントロールします。

ピモジドの効果

ピモジドは、特にトゥレット症候群のチック症状に対して効果を発揮します。ドーパミンの働きを調節することで、チックの頻度や強度を減少させ、患者の日常生活の質を向上させることが期待できます。また、他の抗精神病薬と比べて効果が持続しやすい特徴があり、長期的な症状管理に適しているとされています。医師の指導のもとで、適切な投与量を維持することにより、チックの症状が安定しやすくなります。

一方で、ピモジドは統合失調症や他の精神疾患に対しても処方されることがあります。特に、感情や思考の混乱、幻覚や妄想などの精神症状に対して効果を示しますが、トゥレット症候群の治療が主な用途です。

ピモジドの副作用

ピモジドの服用には、副作用のリスクがあります。以下の副作用が報告されています。

錐体外路症状(EPS)

ピモジドの最もよく見られる副作用の1つに、錐体外路症状(EPS)が挙げられます。これは、筋肉の硬直や震え、無意識の運動などを引き起こすことがあり、長期使用に伴い、遅発性ジスキネジアと呼ばれる永続的な運動障害を発症するリスクがあります。

心血管系への影響

ピモジドは心臓に影響を与えることがあり、QT延長と呼ばれる心電図の異常が報告されています。これは、致命的な不整脈(心室性不整脈)につながる可能性があるため、特に高リスクの患者は注意が必要です。このため、ピモジドを使用する際には定期的な心電図検査が推奨されます。

体重増加と代謝の変化

抗精神病薬全般に見られる副作用として、体重増加や代謝異常が挙げられます。ピモジドも例外ではなく、長期間の服用により体重が増加するリスクがあります。これにより、糖尿病や高脂血症などの代謝疾患のリスクが高まる可能性があるため、適切な食事管理や運動が重要となります。

中枢神経系の副作用

ピモジドは、眠気や注意力の低下を引き起こすことがあります。特に運転や危険な作業を行う際には、注意が必要です。また、一部の患者では不安感や興奮、錯乱といった精神的な影響が見られることもあります。

その他の副作用

口渇や便秘、めまい、視覚異常などの軽度な副作用が報告されています。これらは通常、軽度で一時的なものであることが多いですが、症状が続く場合や悪化する場合は医師に相談することが重要です。

ピモジドの使用上の注意点

ピモジドの使用にあたっては、いくつかの注意点があります。特に心臓疾患を持つ患者や、他の薬剤(特にQT延長を引き起こす可能性がある薬)を服用している患者には慎重な投与が求められます。また、肝臓や腎臓の機能障害がある場合、薬の代謝が遅くなり副作用のリスクが高まる可能性があるため、適切な監視が必要です。

さらに、ピモジドを突然中止すると、リバウンド効果としてチック症状が悪化することがあります。そのため、医師の指示に従い、徐々に投与量を減らすことが重要です。

まとめ

ピモジド(オーラップ)は、トゥレット症候群のチック症状を効果的に抑える抗精神病薬ですが、副作用や使用上の注意点もあります。特に心臓への影響や錐体外路症状には注意が必要です。治療の際は、医師と相談しながら、定期的な検査や監視を行い、最適な治療を続けることが大切です。

障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
65歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

>>障害年金の基礎知識について

>>障害年金の受給額について

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

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目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症 など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴 など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症 など

その他

悪性新生物(ガン)、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病(強皮症、パーキンソン症候群)、その他難病など

いろいろな傷病を併発している場合など、実に様々な症状があります。
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