人工関節・人工股関節で障害年金を申請する時の注意点を社労士が解説!

人工関節手術は、関節の痛みや機能障害を改善するために行われます。しかし、手術後のリハビリテーションは長期間に及び、日常生活に影響を及ぼすことがあります。そんな中、知られざる救済策が存在します。それが「障害年金」です。

障害年金は、病気やけがにより働く能力を失った方々に対して国が支給する給付金です。人工関節手術を受けた方も、その手術が日常生活や職業生活に影響を及ぼしている場合、障害年金を受給する資格があるかもしれません。

しかし、障害年金を受給するためには一定の要件を満たす必要があります。その要件は何か、どのように申請すればよいのか、どのような点に注意すべきなのか、本記事ではこれらの疑問に答えていきます。

目次

人工関節とは何か?

人工関節手術は、関節の痛みや機能障害を改善するための医療処置です。関節の一部または全部を人工の部品で置き換えることで、患者の生活の質を向上させることを目指しています。最も一般的な人工関節手術は、股関節と膝関節の置換ですが、肩、肘、手首、足首などの関節も置換することが可能です。

人工関節手術は、関節の痛みが日常生活を困難にするほど重度で、非手術的な治療法(薬物療法、物理療法など)で改善しない場合に行われます。また、関節の変形や損傷が進行している場合、または関節の動きが制限されている場合にも推奨されます。

手術は通常、全身麻酔または部分麻酔下で行われ、手術時間は1~3時間程度です。手術後はリハビリテーションが必要となり、その期間は患者の健康状態や手術の規模によります。

人工関節手術は、患者が日常生活を自立して過ごすことを可能にし、生活の質を大幅に改善する可能性があります。しかし、手術にはリスクも伴います。そのため、手術を受けるかどうかを決定する際には、医師と十分に話し合うことが重要です。

人工関節手術を受けた方が障害年金を受給できる条件

障害年金を受給するための基本的な要件と、人工関節手術を受けた方が特に注意すべき要件について説明します。

障害年金は、病気や事故が原因で障害を負った方へ国から援助金が給付される制度です。

人工関節手術を受けた方は、その障害により毎年約60万円の障害年金が支給される可能性があります。しかし、障害年金を受給するためにはいくつかの要件が必要です。

まず、障害年金の対象は原則として20歳から64歳までの方です。また、人工関節を入れている方は障害等級3級となりますが、3級は「障害厚生(共済)年金」にしか適用されません。そのため、障害を負った初診日当日に厚生年金に加入している必要があります。

また、初診日が国民年金の方や、現在の年齢が65歳以上の方は、人工関節・人工股関節で障害年金を受給できません

さらに、保険料納付要件を満たしていないと受給が出来ません。

以上のように、障害年金を受給するためには、年齢や保険加入状況、障害の程度など、様々な要件を満たす必要があります。人工関節手術を受けた方は、これらの要件をしっかりと理解し、適切な手続きを行うことが重要です。

人工関節の認定基準

障害認定基準(上肢の障害)では以下のように定められています。

  • 人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものについては、次により取り 扱う。

(ア) 一上肢の3大関節中 1 関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものや両上肢の3大関節中 1 関節以上にそれぞれ人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものは3級と認定する。 ただし、そう入置換してもなお、一上肢については「一上肢の用を全く廃したもの」程度以上に該当するとき、両上肢については「両上肢の機能に相当程度の障害を残すもの」程度以上に該当するときは、 さらに上位等級に認定する。

(イ) 障害の程度を認定する時期は、人工骨頭又は人工関節をそう入置換した日(初診日から起算して 1 年 6 月を超える場合を除く。)とする。

また障害認定基準(下肢の障害)では以下のように定められています。

  • 人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものについては、次により取り 扱う。

(ア) 一下肢の 3 大関節中1 関節以上に人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものや両下肢の 3 大関節中1 関節以上にそれぞれ人工骨頭又は人工関節をそう入置換したものは 3 級と認定する。 ただし、そう入置換してもなお、一下肢については「一下肢の用を全く廃したもの」程度以上に該当するとき、両下肢については「両下肢の機能に相当程度の障害を残すもの」程度以上に該当するときは、さらに上位等級に認定する。

(イ) 障害の程度を認定する時期は、人工骨頭又は人工関節をそう入置換した日(初診日から起算して 1 年 6 月を超える場合を除く。)とする。

なお人工関節には認定日の特例が定められていて、初診日から1年6か月以内に、手術した日があればその日を障害認定日にすることができます。

遡及請求の場合、障害認定日が1年以上前であれば、通常は診断書を2枚(障害認定日と現在)取得する必要がありますが、人工関節での申請の場合には現在の診断書1枚だけで遡及請求が可能です。また更新もなく永久認定となります。

人工関節は永久認定になるのか?

人工関節を入れた方のほとんどは、通常3級に評価されます。

また、人工関節を受けた方は、ほとんどが永久認定を受けることができます。

ただし、永久認定は更新がないため、症状が悪化しても等級が上がることはありません。

したがって、症状が悪化して2級相当になっても、最初の審査結果が3級であれば、それ以上の評価になることは難しいです。

認定日はいつになる?

障害の程度を判断する日を「障害認定日」と呼びます。障害認定日は、基本的に初診日から1年6か月経過した日です。

もしも、この障害認定日時点で障害等級に該当すると認定された場合は、翌月から障害年金が支給されることになります。

ただし、初診日よりも1年6か月前に人工関節を挿入された場合は、通常の障害認定日とは異なり、特例の適用となります。

人工骨頭や人工関節を挿入された方は、挿入置換した日が障害認定日となります。

※ただし、初診日から1年6か月以上経過する場合は除きます。 そのため、初診日から1年6か月経過するまで待つ必要はありません。すぐに請求することができます。

人工関節で障害年金はいくらもらえる?

人工関節を置換している場合、原則3級となります。支給額は、報酬比例の年金額となります。

報酬比例部分の計算式を簡単に言いますと、「障害認定日の月までの給料の平均値に一定の乗率を掛けたもの×厚生年金加入月数(300月に満たなければ300)」です。

また、最低保証額というものがあり、障害厚生年金3級の場合、596,300円です。

診断書の依頼の際に気をつけること

障害年金の申請の際には、医師によって記載された診断書が必要です。

これらの診断書には、日常生活の動作状態が示されており、肢体の障害の等級判定に重要なポイントとなります。

この判定は、補助具を使用せずに行われます。

また、動作が実際に実用的に持続可能かどうかを確認してください。ただし、一瞬でその動作ができる場合は除外されますので、ご注意ください。

▶▶肢体の障害関係の測定方法(日本年金機構のホームページ)

障害年金申請の流れ

障害年金申請の基本的な手順と、申請に必要な書類について説明します。

障害年金を受給するためには、まず自身が障害を持つことを医師に診断してもらい、診断書を作成してもらうことが必要です。

診断書は、障害の程度や症状、治療の経過などを詳細に記載したもので、障害年金の申請に必要不可欠な書類です。

次に、日本年金機構に障害年金の申請を行います。申請には、診断書の他にも、障害者手帳の写しや身分証明書、年金手帳などが必要となります。また、申請者本人が申請できない場合は、代理人が申請を行うことも可能です。

申請が完了すると、日本年金機構からの通知を待つことになります。通知は、申請から数ヶ月後に届くことが一般的です。通知には、障害年金の支給開始日や支給額、支給方法などが記載されています。

以上が、障害年金申請の基本的な手順と申請に必要な書類についての説明です。しかし、障害年金の申請は複雑であり、専門的な知識が必要となるため、専門家の助けを借りることをお勧めします。

当事務所の人工関節手術を受けた方の障害年金受給事例

大腿骨頭壊死による人工股関節置換で3年遡及が認められ、障害年金3級決定した事例

人工関節で障害年金3級、5年遡及できた事例

変形性股関節症(人工股関節)により障害厚生年金3級決定した事例

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障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人もいらっしゃいますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

部位・傷病症状
ブドウ膜炎、緑内障(ベーチェット病によるもの含む)、白内障、眼球萎縮、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、眼球萎縮、網膜はく離、腎性網膜症、糖尿病網膜症

>>眼の障害の受給事例はこちら

聴覚、平衡機能

感音性難聴、突発性難聴、神経性難聴、メニエール病、頭部外傷又は音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害

>>聴覚、平衡機能の障害の受給事例はこちら

鼻腔

外傷性鼻科疾患

口腔(そしゃく言語)、言語

上顎癌、上顎腫瘍、喉頭腫瘍、喉頭全摘出手術、失語症、脳血栓(言語)など

肢体の障害事故によるケガ(人工骨頭など)、骨折、変形性股間節症、肺髄性小児麻痺、脳性麻痺脊柱の脱臼骨折、脳軟化症、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、上肢または下肢の切断障害、重症筋無力症、上肢または下肢の外傷性運動障害、関節リウマチ、ビュルガー病、進行性筋ジストロフィー、脊髄損傷、パーキンソン病、硬直性脊髄炎、脳血管障害、脊髄の器質障害、慢性関節リウマチ、筋ジストロフィー、ポストポリオ症候群、線維筋痛症

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精神障害うつ病、そううつ病、統合失調症、適応障害、老年および初老などによる痴呆全般、てんかん、知的障害、発達障害、アスペルガー症候群、高次脳機能障害、アルツハイマー等

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呼吸器疾患

気管支喘息、慢性気管支炎、肺結核、じん肺、膿胸、肺線維症、肺気腫、呼吸不全など

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循環器疾患心筋梗塞、心筋症、冠状僧帽弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、先天性疾患など

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腎疾患慢性腎炎、慢性腎不全、糖尿病性腎症、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎など

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肝疾患肝炎、肝硬変、肝がんなど
糖尿病糖尿病(難治性含む)、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症など糖尿病性と明示された全ての合併症

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血液再生不良性貧血、溶血性貧血、血小板減少性紫班病、凝固因子欠乏症、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形性症候群、HIV感染症

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その他人工肛門、人工膀胱、尿路変更、クローン病、潰瘍性大腸炎、化学物質過敏症、白血病、周期性好中球減少症、HIV、乳癌・胃癌・子宮頸癌・膀胱癌・直腸癌等のがん全般、悪性新生物、脳脊髄液減少症、悪性高血圧、その他難病

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当センターは、お客様の障害年金に関わるすべてのお悩みにお応えさせていただきます。 特にその中でもお客様が受給できる可能性のある年金に関して丁寧にアドバイスを行います。
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必須項目

(1)お名前、(2)生年月日(年齢)、(3)電話番号、(4)住所

ご自身でわかる場合

(5)初診日(医療機関に初めて受診した日)、 (6)加入年金制度の種類と加入状況、(7)傷病名(診断傷病名)

障害年金無料相談会の流れ

STEP
事前に現在の状況等と面談ご希望日時をお伺いさせていただきます。

事前にお客様の現状の状況をお伺いした上で、ご都合の良い日程から面談日程の調整をさせていただきます。また面談時にご持参いただきたいものなどのご説明もさせていただきます。

なお、お伺いした内容から受給可能性が低いと判断できる場合にはその旨をこの段階でお伝えさせていただきます。

STEP
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STEP
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全国対応可能です。

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この記事を書いた人

岩本 浩一 (いわもと こういち)
社会保険労務士法人あいパートナーズ 代表

このたび、障害をお持ちで苦しんでいらっしゃる方々やそのご家族の皆様に対して、何か少しでもお力になりたいという想いから、私を育んでくれた地元の松山市で当センターを立ち上げることにいたしました。

障害年金は、公的な制度であるにも関わらず認知度が低いため、本来であれば受け取る権利がある方でも、様々な理由により多くの方々が受給に至っていないのが現実です。当然ながら、手続きをしなければ受給できません。黙っていても誰かが教えてくれるものでもなく、結局は障害をお持ちの方々がご自身で気付くしかないのです。何とか障害年金の相談まで辿り着いたとしても、またしても高いハードルが立ちはだかります。

そうした理由から、請求に必要な書類を準備する事が出来ず、手続きすらできないという状況になり、障害年金の申請を諦めてしまっている方が多くいらっしゃいます。

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