病院・地域・社労士との連携術:障害年金申請のチームプレイを成功させるには

障害年金の申請は、患者さん本人だけで行うには非常に負担が大きく、制度も複雑です。そこで重要になるのが、病院内の多職種連携、地域との協働、そして専門職である社会保険労務士(社労士)との連携です。

特に、医療ソーシャルワーカー(MSW)はこのチームの中で橋渡し的な役割を果たし、申請の流れを円滑にするキーパーソンとなります。

申請成功のカギは「多職種チーム」の連携にある

障害年金の申請は、病状や生活状況を正確に反映した書類作成が重要です。そのためには、複数の専門職が持っている情報をうまく繋ぎ合わせることが成功の鍵を握ります。では、具体的にどのような連携が効果的なのでしょうか。

診断書の精度を高める医療機関との連携術

まず、病院内での連携についてです。障害年金申請に欠かせないのが医師の診断書ですが、診断書に生活面の困難さや支援の必要性を十分に反映させるためには、ソーシャルワーカーからの情報提供が必要です。

患者さんやご家族から聞き取った「日常生活で困っていること」「就労が難しい理由」などを、わかりやすく医師に伝えることで、より実態に即した診断書になります。

生活背景を補完する地域支援者との連携

地域との連携について見ていきましょう。地域包括支援センター、保健師、就労支援事業所、相談支援専門員など、地域にも患者さんを支える専門職が多数存在します。ソーシャルワーカーが地域の支援者と連携を取り、生活状況を共有することで、障害年金申請の書類にも「本人がどのように社会生活を送っているか」というリアルな背景を記載できます。

書類作成を強力にサポートする社労士との協働

もう一つの重要な連携相手が、社会保険労務士です。社労士は障害年金の申請に特化した国家資格を持つ専門家で、法的な知識や書類作成の経験も豊富です。ソーシャルワーカーは、患者の生活や病状の背景を伝える役割を担いながら、社労士が正確な申請書類を作成できるようにサポートします。

>>障害年金を自分で申請するのは難しい?社会保険労務士に依頼するメリットについて

役割分担と情報共有が連携成功のポイント

障害年金の申請を成功させるためには、医師、看護師、地域支援者、社労士、そしてソーシャルワーカーが、それぞれの専門性を活かして情報を繋げていくことが大切です。その際、「誰が何を担うか」を明確にすること、定期的な連絡やミーティングで情報を更新することが重要です。

患者と家族への説明もソーシャルワーカーの大事な役割

制度の話だけでなく、「わかりやすく、やさしく、丁寧に伝える」ことが、患者さんとご家族の安心感に直結します。制度を初めて聞く方にも、「制度を使えば、今の生活を少しでも安定させることができます」と伝えることで、申請への第一歩を後押しできます。

>>家族に説明しやすくなる!障害年金の「伝え方」テンプレート付き解説

チームで動く意識が申請の成功を引き寄せる

障害年金の申請は、関係者がバラバラに動くのではなく、「チーム」で支援する意識を持つことで、成功に近づきます。ソーシャルワーカーはその中核として、病院と地域、患者と社労士をつなぐ役割を担う重要な存在です。だからこそ、一人で抱え込まず、チーム全体での協働を意識しながら、患者さんの安心と安定した生活を支えていきましょう。

>>障害年金申請めんどくさいと思っている方へ 面倒な障害年金の申請は社会保険労務士へ

愛媛・松山障害年金相談センターでは障害年金の申請のお手伝いをしています。
お気軽にお問い合わせください。

>>当事務所に依頼するメリット

障害年金とは

「障害年金」とは、公的な年金の1つで、病気や事故が原因で障害を負った方へ、国から年金が給付される制度であります。
障害者のための特別な手当と勘違いされている人も見えますが、実は老齢年金と同じ公的年金です。
65歳以前に障害を持ち、日常生活や仕事に支障がある人に対して支払われる生活補助金です。

>>障害年金の基礎知識について

>>障害年金の受給額について

対象となる障害について

障害年金というと、肢体障害、目の障害、聴力の障害など外見でわかる障害のイメージが強いですが、実は様々な傷病が障害年金の対象となります。

下の図で障害年金の対象となる傷病を紹介していますのでご覧ください。これらはほんの一部で、本当に多くの傷病やケガが対象になります。しかし同じような症状でも、傷病名によっては対象外とされてしまうこともありますので、注意が必要です。

障害年金に該当しているかどうか簡単に診断できるページがありますのでもし障害年金をもらえるかもと思った方は是非診断してみてください。

>>障害年金に該当しているかどうか簡単に分かる1分間受給判定

目の傷病

白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、網膜色素変形症、両人工的無水晶体眼、眼球振盪症 など

聴覚

メニエール病、感音性難聴、突発性難聴 など

肢体

重症筋無力症、関節リュウマチ、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー、変形性股関節症、人工股関節など

脳の傷病

脳卒中、脳出血 、脳梗塞など

精神

統合失調症、うつ病、躁うつ病、てんかん、発達障害、知的障害など

呼吸器疾患

気管支ぜん息、肺線維症、肺結核など

心疾患、高血圧

狭心症、心筋梗塞、高血圧性心疾患、悪性高血圧症など

腎疾患、肝疾患、糖尿病

慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全、人工透析、肝硬変、肝ガン、糖尿病、糖尿病性と明示されたすべての合併症 など

その他

悪性新生物(ガン)、高次脳機能障害、化学物質過敏症、各種難病(強皮症、パーキンソン症候群)、その他難病など

いろいろな傷病を併発している場合など、実に様々な症状があります。
自分で判断できない場合は、専門家にご相談ください。

LINEで簡単にご相談できます。

LINEをお使いのお方はLINEを使って簡単にご相談することができます。
医療ソーシャルワーカーの方でもお気軽にお問い合わせください(四国地域限定)。

当事務所に依頼するメリット

障害年金はご自身で申請することができます。
ご自身で障害年金を申請する場合は多くのハードルがあります。

なぜ当事務所に依頼した方がいいのか依頼するメリットについて解説します。

医療ソーシャルワーカーが障害年金に取り組む難しさ

医療ソーシャルワーカーの皆様は、日々、お忙しい中、患者様の悩みや相談に乗られていることと思います。しかも、悩みや相談を持ちかけてくる患者様を取り巻く環境は複雑で、家族関係、経済状態に問題を抱えていることが多く、解決は一筋縄ではいかないことが多いと思います。

我々が専門としている障害年金に関する相談も、まずは身近にいるソーシャルワーカーの皆様が受けることも多いかもしれません。

しかし、障害年金に関する相談には専門的知識が必要不可欠です。
保険料の納付要件などを確認し、正確に相談に乗るためには、時間もかかります。

私自身、ソーシャルワーカーの方が、上辺の知識だけで相談に答えてしまい、受給可能性がある患者様に間違った知識を持たせしまい「自分は障害年金がもらえるとは思わなかった」という相談も、残念ながら多く受けてきました。

社会保険制度が複雑化する現代において、医療ソーシャルワーカーの皆様が患者様のすべてを解決することは難しいのが現実ではないでしょうか。

社会保険制度の一つである障害年金に関するご相談も、必要な情報を提供し、我々のような障害年金の請求を数多くしている社会保険労務士を紹介するといった援助によって、患者様の悩みに解決の道筋をつける事ができると思います。

医療ソーシャルワーカーの皆様に「勉強会」をしております!

ソーシャルワーカーの皆様が障害年金のことを調べていて、一番苦労するのは「専門用語」だと思います。単に難しい言葉が使われているというだけではなく、よく知っている言葉なのに、それが意味することが異なっている場合があります。

障害年金のご相談を、日々お客様からお受けしている中で下記についてのご質問を多くお受けします。

初診日
障害認定日
事後重症

ソーシャルワーカーの皆様に障害年金のことをもっと知ってもらおうと思い勉強会も開催しています。
もしソーシャルワーカー向けに勉強会を開催してほしいと思われている病院関係者の方はご連絡ください。

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